日本ボロ宿紀行

ボロ宿にあこがれ、各地のボロ宿を訪ねています。

山口の宿

「ボロ宿」というのはけして悪口ではありません。
歴史的価値のある古い宿から単なる安い宿まで、ひっくるめて愛情を込めて
「ボロ宿」といっています。自分なりに気に入った、魅力ある宿ということなのです。
もともと、できるだけ安く旅行をしたいということから行きついた結果ではありますが、
なるべく昔の形を保って営業している個性的な宿を応援していきたいと思います。
湯治宿や商人宿、駅前旅館など、郷愁を誘う宿をできるだけ訪ねて、
記録に残していくこともいずれ何かの役にたたないかなと‥‥。

駅前の渋い食堂でラーメンを食べただけの岩国訪問 [岩国市 グリーンリッチホテル岩国駅前]

広島県に大野浦という山陽本線の小さな駅があり、そこに朝早く行く仕事が入りました。

そのためにいろいろ検討した結果、岩国に前日入りして一泊するのが便利と判断し、予約したのが「グリーンリッチホテル岩国駅前」です。たぶんチェーン展開しているホテルです。夜遅く岩国空港に到着して、朝早く山陽本線で移動というスケジュールだったので、いつものように風流な宿を選ぶ余裕もなく、利便性だけで選びました。実際に行ってみるとスタイリッシュなデザイナーホテルみたいな感じで、まったくボロ宿ではありませんでした。残念(笑)

夜の羽田空港。やはり人が少ない。この時地域によっては台風が接近していたので、そのせいもあるかもしれません。

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岩国行きの飛行機は強風の影響でかなり揺れました。岩国空港到着。

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岩国空港は市街地から非常に近い空港で、タクシーに乗るとあっという間に岩国駅に到着。そのままホテルに行ってもよかったのですが、駅前に大きな「中華そば」の看板を発見。夕食は軽く食べていたのですが、ここはやはり寄ってみることにしました。

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看板もなかなか渋い。古そうな食堂です。

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中はこんな感じ。

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私はいつものようにラーメンを頼みましたが、前に広島で食べたラーメンと似た味でした。スープにちょっとクドさがあり、もやしで中和している感じ。やはり地域性というものがあるようです。

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満足したので、ホテルに向かいます。ホテルは駅前の繁華街を少し歩いたところにあります。

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錦帯橋行きのバス停発見。今回はとても行けませんが、時間があったら寄ってみたかった。

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歩いてすぐに到着したホテルの外観はこんな感じ。ゴージャスですね。

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部屋の作りもなかなかおしゃれで、なぜかバスルームにガラス窓が付いていて、部屋からお風呂が見える構造。このホテルのよかったのは、1階に人工温泉の大浴場があること。あまり大きなお風呂ではありませんが、やはり部屋のお風呂より快適でゆっくりできました。

部屋は少し乾燥しているのが気になったので、フロントに電話すると加湿器を借してくれました。

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この日はこのまま就寝。

このホテルは値段も安いのですが、朝食バイキングが付いています。時間になったので1階におりると、フロント前のロビーが朝食会場になっていて、すでに大勢が食べ始めていました。

バイキングとはいっても簡易なものでしたが、私としては十分でした。写真のおかずのほかに、カレーがあったので、カレーライスも食べてみました。

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外階段に出てみると海が見えます。工場地帯の向こうに島が見えて、これは宮島ではないかなどと思いましたが、あとで調べてみたらどうも違うようでした。たぶん阿多田島か、大黒神島ではないかと思われます。奥に見えるのは江田島か。こういう瀬戸内海の景色はいいですね。昔、江田島に滞在した時のことを思い出したりしました。

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朝のホテル外観。

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のんびり歩いて駅に向かいます。

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昨夜はよく見えなかった岩国駅。

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なかなか大きい駅舎で、改札は自動化されております。

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ホームに錦帯橋の親柱を展示。ガラスケースに入った模型もありました。

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渋い普通列車で大野浦駅へ。

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大野浦駅は小さな駅で、のどかな感じ。

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ここで仕事をすませて、次の目的地広島へ向かいました。広島ではちょうどお昼になったので、駅の近くのお好み焼き屋さんに入ってみました。

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なかなか本格的な店で、非常に手際が良い。私は安いのを軽く食べましたが、なかなかおいしかったです。

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そういうわけで今回はあまり自由に散策する時間もなく、残念なでした。岩国から広島にかけては、歴史的な見どころも多いので、改めてゆっくり訪問してみたいと思います。

[グリーンリッチホテル岩国駅前](2013年10月宿泊
■所在地  山口県岩国市麻里布町2丁目5番21号
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歴史に彩られた瀬戸内の島を訪ねる [周防大島 我が島荘(後編)]

きれいで設備の整った「我が島荘」で快適な一夜を明かし、翌朝は気分よく起床。早速朝食は「金ちゃんラーメン」。これも、前日に島に入ってから酒屋で買ったやつです。

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この日も天気はいまいちで寒い日でした。
海に乗り出す木の枝にトンビだか鷹だかがいて、島の小鳥が飛び立つのを狙っているような姿も見えます。寒そう。

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宿の外に出ると、やはり海がきれいに見えます。

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東京に帰る前に、ちょっとでも島のどこかに寄りたいと考えていました。計画通りであれば、島にいくつかある別の集落にも立ち寄ってみたいと思っていたのですが、やはりバス便頼みでは、たいして移動できません。少し調べた情報では、安下庄という集落に、すごくおいしいラーメン屋さんがあるようですが、10km近く歩く必要がありそう。

バスが通る久賀という集落には、平安末期に創建された「石風呂」が残っていて、見学できるとか。こういうところに寄ってみようかなどと考えていました。

宿代を払うために食堂併設の母屋に行くと、おっちゃんが出てきました。おっちゃんが「今は食堂をちょっと休んでいて、きのうはおかまいもせず申し訳ありませんでした。もし、どこか行きたいところがあれば送っていきますよ」といってくれました。

おっちゃんのおすすめは割と近くにある宮本常一氏関係の資料館だということで、「9時くらいから開いているはずなので、もう少ししたら送っていきましょう」ということになりました。

クルマに乗せてもらって、「なかなかいい島ですけど、足がないとつらいですね」というと、「やっぱり島だからね。不便ですよ」ということです。それでも思った以上に商店などが多く、本土とも橋でつながっているわけですから、瀬戸内海の島の中では便利なほうだと思います。

「このあたりは宮本さんの出生地に近いわけですよね」というと、「もうほんのすぐそこですよ。この先の寿司屋の裏のほうです。今でも家が残って息子さんが住んでいますよ」と教えてくれました。その寿司屋はきのう歩いた通り沿いにあって、民宿を併設しており、私も関心を持って見ていたので「なるほど」と思いました。

さらにおっちゃんは「息子さんは、道の駅で石焼芋の売店をやっています。このへんは東和きんときという芋が名物なので、それを売っているはずです」ということでした。

宮本さんの資料館は、きのう歩いた長崎集落のやや東側にあたり、そんなに遠くはありませんでした。おっちゃんは受付の人と顔見知りらしく、先頭に立って入っていき、まだ開館少し前でしたが入れてもらうことができました。正式には「周防大島文化交流センター」という名称。

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資料館には宮本氏が集めた島の民具類が展示してあり、昔の写真や業績をまとめたパネルなども展示してありました。私が入ったので、資料ビデオの放映もやってくれました。

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とにかくなかなか立派な会館です。

宮本常一氏の生家の写真もありました。この家のこともよく本に出てきます。カイコを育てるために2階を増設したという話だったと思います。昔の集落は、通りをはさまず、そのまま海に面していました。

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猿まわしの写真もどこか懐かしい感じ。

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会館には図書館が併設されていて子供図書館のコーナーもありました。プーさんが疲れ切った感じです。

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かなり長時間見学して、ようやく外に出ると、すぐ隣に星野哲郎氏の記念館もありました。星野氏も島の出身だそうで、立派な建物です。私は記念写真だけ撮ってきました。

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このあとどうするかと悩んだのですが、バスの時間を考えると、これくらいで島を離れることに決めました。また少し歩いて周防下田駅まで行き、そこで本土行きのバスに乗るつもりです。今日中に東京に帰ればいいので本当はもっとゆっくりしたかったのですが、バスを1本逃すと、次までがかなり間があります。

そこでまた国道を歩き始めました。

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やがて道の駅や、真宮島などが通くに見えてきます。

冬場で天気も良くないですが、海はきれい。宮本氏の本では、このへんは風が凪ぐと海面が鏡のように平坦になって、とてもきれいだと書いてありました。

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真宮島に渡るコンクリートの回廊があったので、ちょっと島にも寄ってみました。

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やはり宮本氏の本によると、この島は真宮島ではなく新宮島と表記されています。浜側と沖側に2つの小島があり、浜側が「カチの島」、沖側が「沖の島」と呼ばれていたと書いてあります。細長い洲で島の本土とつながっていたということですが、私が行った時にはカチの島と沖の島の間が海で分断されていました。しかし、干潮になったら渡れそうな道ができていることがわかります。

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この島は元は村の共有で、宮本家ではそこを小作して段々畑を作り、桑などを植えていたそうです。

終戦後、外地から引き上げた老人が小屋を建てて、着のみ着のままで住みついたそうです。塩水を煮詰めて塩を作り、麦やイモと交換して暮らしていた。やがて死に、その後は何事もなかったように草にうもれていったということです。

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こんな小さな島にそんな老人がどうやって住んでいたのか。いろいろ興味深い島ですが、バスの時間もあって、そろそろ戻ろうかと思っていると、「おはようございますっ」と声をかけられました。

ふり返ると、全身ウェットスーツのおっちゃんが、こちらに向かってきます。最初「何者か」と思いましたが、あわてて私も「おはようございます」とあいさつを返すと、そのまま海に入っていきました。何か磯の作業でもやるのでしょう。びっくりしました。

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道の駅では宮本農園の石焼き芋売店も見学。

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この付近は魚屋が何軒かあり、いろんな近海魚が売られていました。大量のなまこも。

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そしてきのうも通った周防下田駅に到着。ふり返ると、白木山と思われる低い山も見えました。

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結局、バスの時間ぎりぎりで乗車。

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山陽本線の大畠駅に到着し、今度は広島をめざしました。

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しかし、車中で考えているうち、ついでなので宮島口で途中下車し、厳島神社でも見ていこうかと思い立ちました。ちょうど大河ドラマで平家をやっており、けっこう盛り上がっているのではないかと、と思ったわけです。

それで宮島口で降りてみると、思った通り清盛ののぼりが林立していました。

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宮島に渡る乗船口も近いので、まっすぐ港へ。

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またも船に乗ってしまいしました。たぶんカキだと思いますが、養殖場が見えます。

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そしてかの有名な世界遺産の大鳥居もすぐに見えてきます。

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宮島にはあいかわらず鹿がいっぱい。子供が何か紙を取られてうろたえていました。

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ゆっくり歩きながら厳島神社へ。

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陸側からみる大鳥居。

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やっぱりここの回廊は見事なものです。觀光客もたくさんいました。

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帰る途中で遅い昼食を取りました。カキの焼いたやつもありましたが、なぜか尾道ラーメン。どこにいってもラーメンを食べてしまう。

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お土産屋をのぞきながら再び桟橋へ。途中でもみじ饅頭を買いました。

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こうして今回の島旅も終了。松山から柳井、柳井から周防大島、さらに大畠から宮島口へ。宮島から広島を経て、新幹線で東京に帰るという、まったく右往左往の旅でした。しかし私は長年の念願であった周防大島に、とにかく一度は上陸できたので大変印象深い旅となりました。

[周防大島  我が島荘](2012年1月宿泊)
■所在地  周防大島町大字西方25-1
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歴史に彩られた瀬戸内の島を訪ねる [周防大島 我が島荘(前編)]

松山から周防大島に渡るという企画は、周防大島の伊保田港に船が寄港しないため、変更を余儀なくされました。

本土の柳井に渡り、そこから周防大島に戻るようにバスで島に渡る作戦。

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松山の三津浜港を出た船は、なかなか立派な船でした。

ラウンジ風の客席や、雑魚寝もできるフロア席。しかしあまり客はいなくて、こんなに空いていて利益は出ているのでしょうか。

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しばらくするとすぐに周防大島が見えてきます。周防大島は正式には屋代島というそうで、瀬戸内海では淡路島、小豆島についで3番目に大きな島なので、遠くからでもすぐにわかります。何といっても民俗学者・宮本常一氏の故郷として有名。彼はこの島での昔の暮らしについて、いろんな著述で紹介しています。

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ほかにも大小の島がたくさん並んでいる諸島海域。これなら小さな船でも本土と伊予方面の交通は何とかなりそう。昔から交流があったことが実感できます。

さらに進んでいくと、船は周防大島と、隣接する情島の間のせまい水路を通っていきます。

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この情島が、本当なら町営渡船で渡ってみたいと思っていた島でした。その昔の映画「怒りの孤島」の舞台。古くからこの島の漁村では伊予方面から子供を雇ってきて、漁の下働きをさせる風習がありました。それが終戦後の自由主義的な時代背景の中で、一方的に児童虐待と見なされ、問題になったという実話をもとにしています。昔の農家が、食わせられない子供を他郷に出すというのは全国的にあった話ですが、ここも同じようなことが行なわれていたのでしょう。

映画を見たことはありませんが、あまり事実に即しているとはいえないようです。実際のところどんな状況だったのかはわかりません。しかしひとつだけいえるのは、現代の感覚で当時の営みを裁くことはできないということです。

この情島が現在ではどんな感じの島になっているのか。ぜひ寄ってみたいと思っていました。そのほか周防大島付近には沖家室島とか、浮島とか、笠佐島とか、いくつか興味深い小さな島があり、宿もありそうだったのですが、時間も足もないので、今回はあきらめることにしました。

とにかく柳井まで行ってからだとたぶん島に到着するだけでやっとなので、そんな時間はとれそうにありません。

船が周防大島の北側を回っていくと、上陸予定だった伊保田港付近の集落や、今日の宿になると思われる集落、小さな島などがたくさん見えます。

そして本土と周防大島をつなぐ大島大橋をくぐって船は柳井港に到着しました。お昼頃だったと思います。

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ここから周防大島に行くバスも出ているはずでしたが、調べると夕方までありません。最寄駅の「柳井港」から山陽本線で一駅の「大畠駅」まで行くと、バスの本数が多いようです。

おなかがすいているのですが、このへんに飲食店は見当たりません。大畠まで行けば何か店があるかと思って、とにかく柳井港駅へ。

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かなりさびれた感じの駅です。次の列車までの時間も、特に時間をつぶせるような要素はありません。

しかたがないので、ホームのテントウムシが、コンクリートの割れ目に落ちないかどうかを見張りながら時間を過ごしました。

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列車がようやく来て、これに乗りこんで隣の大畠駅へ。大畠駅付近に近づくと商店や飲食店らしきものも少し見えました。

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周防大島に渡るバスは1時間くらいあとに出ます。その間にお昼を食べようと思って、駅の隣の海鮮料理屋に行ってみると、すでに廃業していました。

駅前には、背後に仏像を背負った宿を発見。こういう宿もおもしろそうです。

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駅に貼りだしてあった地図を見ると、線路に沿って商店街がありそうなので行ってみました。

しかしこんな感じ。

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どうも、お昼を食べるような店はあまりなさそうです。

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ついでに踏み切りも渡ってみました。するとすぐに海。この後バスで渡る大島大橋も見えました。

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駅正面にもどり今度は逆方向にいってみると、コンビニ発見。このまま島に渡っても、食事できるかどうかわからないので、こうなったらコンビニでなにか買っておこうと思いました。今日の宿は素泊まりなので、夕食も何か考えておかなければなりません。

しかしコンビニに入ってみると「リニューアルのため本日から休業」。一応店は開いていて、少しばかり商品がありました。

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ここで大きな「山賊むすび」というおにぎりを1個購入。これさえあれば最悪の場合でも、何とか今夜を過ごせるというもくろみです。

やがてバスが来て、大島大橋を渡りました。とにかく足がないのでバスと徒歩だけが頼り。島を見て回るにも限界があるのが残念です。

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バスでは例によって一番前に座りました。島に入って「久賀」という大きな集落のバス停に止まると、運転手さんが声をかけてきました。「お客さんはどちらまで?」

それでふと後をふり返ってみると、数人いた客は私だけになっていました。私はとりあえず宮本常一氏の生家に近い、道の駅「サザンセトとうわ」をめざすつもりでした。確実にお昼が食べられそうなのは、道の駅ではないかと狙っていたのです。そこで「サザンセトとうわという道の駅に行きたいのです」と答えました。

「それだとバス停は長崎か下田あたりですね。まあ、そこまで行ったら私が声をかけますから大丈夫です。ここまで早く着いちゃったので時間調整をしていますけど、もう少ししたら発車します。あまり早く行くと、この先のお客さんが困りますから(笑)」ということした。

ついでなので尋ねてみました。「実は今日泊まるのは“我が島荘”という民宿ですが、道の駅からだとどれくらいありますか」

すると運転手さんは「そうですね~、あそこは道の駅から少し戻った丘の上にあって、2kmくらいですかね~。そこも通りますから、通る時教えますよ」といってくれました。これで安心。2kmくらいなら十分歩いて行けそうです。

車中で「こんな時期に来る觀光客というのも少ないでしょうね」と聞いてみると、「いや、この前も終点まで行くというお客さんを乗せましたよ。それで次のバスで戻って、浮島に渡るといってました。お客さんも浮島に渡るなら、「土居」というところから船が出ています」と教えてくれました。

やがてバスは「長崎」というバス停に到着。道の駅を教えてもらい、バスを降りました。

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親切な運転手さんの乗ったバスが去って行き、一人残されると何となく心細い気分。

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道の駅はけっこう大規模で売店などもいろいろありました。裏側には展望デッキみたいなものもあり、海や小島の風景がきれい。しかし客の姿はほとんど見当たりません。2階に食堂があったので、ようやくお昼を食べることができました。もう3時過ぎくらいになっていました。

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今日の夜は、宿で「山賊むすび」を食べることにして、ここでは豪華なサザエつぼ焼き定食。少しは島にきた気分が出てきました。

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さて4時くらいになり、寒いし疲れたしで、もう宿に向かうことにしました。途中、バスの運転手さんに教えてもらったので宿の場所はわかっていますが、歩いてどれくらいかかるのか。まあのんびり行くことにしました。

周防大島は、島にあったいくつかの島が合併してできた大きな町で、集落がいくつかあります。本土に近い西側にも大きな街があるのですが、バス便は少ないし、特にこの東側のほうはバスが少ない感じ。やはり足がないと効率的に動くのはなかなか難しいです。

歩いていると廃墟のような変な定食屋発見。「限定20食。サラリーマン定食750円」と出ています。こんなのがあるのなら、こっちで食べてもおもしろかった。

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長崎という集落はまさに宮本常一氏の生まれたところです。彼の本を読んでいると、昔はもっと東のほうに村の中心があり、その西はずれに分家してきた家だとか。当時は人家などはほとんどなかったそうですが。

目の前に「真宮島」や「我島」も見えます。

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宮本氏の本では、我島と真宮島が鳥のねぐらで、夕方になると一応お宮の森に集まって、それから沖の島に帰っていくのが壮観であったと書いてあったような気がします。

そのお宮らしき八幡様の鳥居もありました。このお宮についてもいろいろ話があるのですが、これから歩くことを考えると大変そうなので、上って参拝するのはやめておきました。

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通りに面した「周防下田駅」。駅とはいっても要するにバス停です。

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日が落ちかけてますます寒くなってきました。向こうに見える丘のあたりに宿があるはずです。もうすぐ。

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それにしてもこのへんは古い家が多く、なかなか風情がありました。昔とはまったく変わっているのでしょうが、路地などに入り込むと、それなりに懐かしい雰囲気も残っています。

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それとみかんの皮がやたらと落ちています。

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この島はみかんの有名産地なので、無人販売もたくさんありました。

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ようやく宿に到着。この宿は道路に面した飲食店を経営しており、その裏に宿があります。電話した時に、「今飲食店を休んでいるので食事は出せないけど、素泊まりなら受けられる」ということでお願いしました。

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声をかけると女将さんが出てきて部屋に案内してくれました。「今日のお食事は何か用意してありますか。もし買い物したいなら、コンビニまでクルマで送りますけど」といってくれました。しかし私は「山賊むすび」を持っている上に、すでに長崎の酒屋で地酒のワンカップを買ってきたので、「必要なものはすべてそろっているので大丈夫です」と答えました。

意外なことに民宿棟はきれいで新しく、ロビーはカフェみたいな作りになっていました。ほかに客はいないみたいです。

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ここからの眺めもきれい。正面に見えるのが「我島」らしいです。

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部屋も広くてきれいで、入口付近には近代的なバスルームやトイレもそろっていました。すべて共用の古い民宿とは大違い。

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ベランダもあり、部屋からの眺めはすばらしい。真冬の夕方なのでいまイチですが、たぶん夏なら最高の立地ではないでしょうか。

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私は今夜別にやることもないので、とっととふとんを敷きました。

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やがて日が落ちてきました。しかし島に帰る鳥の姿は発見できません。

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3時過ぎにお昼を食べたのですが、7時くらいに「山賊むすび」を食べて、地酒を飲みました。

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何だか季節外れの島に来てしまって、かなり寒々しいというか、寂寥感を感じます。明日は東京に帰るしかないのですが、翌日の計画を検討。昼間のうちに集めた観光マップを見ながら、バスでも寄れるようなところはないかと調べながら、いつのまにか寝てしまいました。

またしても長くなり過ぎてしまったので、この続きは次回(後編)に回します。

[周防大島  我が島荘](2012年1月宿泊)
■所在地  周防大島町大字西方25-1
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