今回はあらゆる意味で“ボロ宿”ではないので、こんなブログに載せてしまうと問題になるかもしれませんが、話の流れなのでさらっと紹介しておくことにします。下呂温泉の「湯之島館」です。
高山市内見物の後、暗くなってから下呂温泉に移動し、駅まで迎えにきていた送迎バスに乗車。高台にある「湯之島館」に向かいました。
泣く子も黙る高級宿なので、私一人では絶対に泊まることはない宿。しかし考えてみれば私は下呂温泉といえばここにしか泊まったことがありません。前はバイクツーリングで来ていて、今回で3回目。歓楽色の強い温泉街から離れ、静かで自然が多いのが魅力でしょうか。
もう暗くなってしまいましたが、バスは宿の入口に到着。チェックインすると、まず女性客には浴衣を選ばせてくれます。浴衣があるだけましという宿ばかり泊まっているので、こういうのは感心します。
エレベーターもあり、階段もありなかなか覚えにくい構造です。敷地は5万坪もあるとか。
私は3回目なのでだいたいわかるのですが、今回、かみさんと義理の母はお風呂の帰りに本気で迷子になってしまい、なんとかフロントに戻って助かったそうです。
部屋は私が日頃泊まっている宿と比べるとやはり立派です。
室内には奥に向う廊下があり、お風呂やトイレがあります。
お風呂はこんな感じ。部屋でも温泉に入れるというわけですが、まあ、あまり利用する人はいないでしょう。
それというのも、この宿には大浴場や露天風呂のほかに、貸し切りの家族風呂がいくつかあって、それに入るだけでもけっこう忙しいからです。
今回大浴場のほかに私が入ったのは、お座敷の脱衣所がついた風呂。
今回少し館内を探検してみたのですが、洋館部分には劇場風のホールがあって2階席もついていました。ここは要するにカラオケスナックみたいなものですが(違うか)、大きなホールになっています。
下呂温泉の夜景が見える展望室もあったのですが、写真がうまくとれませんでした。
とにかく広いので、全部回っているときりがないほど。館内スタンプラリーというのもあって、全部のスタンプを押すと売店のおみやげが10%引きになります。私はひまなので、今回はスタンプを完成させ、おみやげを10%引きで買いました。
夕食もなんだか豪華で手間がかかっています。
こうなるともう、ひとつひとつは何だかよくわかりませんが、飛騨牛はおいしかった。
3人分のふとん。敷き方が斬新だと思ったので写真を撮ってみました。
朝食は広い食堂で食べました。やはり朴葉みそ付きだったので、つい朝からビールを飲んでしまいました。
ちなみに会計の時に朝のビールが付いていなかったので「しめしめ」と思いましたが、やはり気がとがめるので自己申告して払ってきました。
到着時には暗くて良く見えませんでしたが、やはり歴史を感じる外観です。
この日特に計画もなく、かみさんと義理の母親という、手のかかるのを2人も引き連れてどうしようかと考えていましたが、送迎バスが「合掌村」というのに行ってくれる、というのでそこに行ってみることにしました。
送迎バスは下呂駅にいったん寄って、ここで降りる人を降ろし、合掌村に行く人は荷物をコインロッカーに預けて、改めて送迎バスで送ってもらいました。
私は白川郷や五箇山といった本物の合掌造りの村を見学したことがないので、前から興味を持っていました。合掌造りの民宿にもいずれは泊まってみたい。
今回は移築したものとはいえ、合掌造りの家がたくさんある「合掌村」に行ったのは大正解でした。なかなか本格的でおもしろいところでした。
部屋に上がって写真を撮ろうと思っていると、囲炉裏端のおっちゃんがポーズをキメてくれました。そのまま撮影すると、このおっちゃんが「あんた写真のプロかい」と聞いてきます。「そんなわけないでしょ」というと、「この部屋にきてフラッシュをたかないのはだいたいプロなんだよ。暗いからといってフラッシュをたくと煙で何にも写らない」ということでした。
その後も、見物にきた若者を囲炉裏のそばに座らせて、いろいろ講釈しておりました。なかなおもしろいおっちゃんみたいでした。
この家も2階の養蚕室など、なかなかおもしろかったのですが、完全にウケ狙いの人物模型はいかがなものか。ばあちゃんがかなり怖いですね(笑)。
何とこの家がかの平沢勝栄先生の生家を移築したものだとは驚きました。
しかし合掌造りの家というのはやはりいいですね。あこがれます。
最後にちょっと小腹が空いたので「合掌茶屋」というところでそばを食べてきました。
そんなわけでかみさんと義理の母親をつれた旅は無事終了しました。帰りは名古屋で「信長膳」という駅弁を買ってみましたが、これもなかなか良かったです。焼きおにぎりというのが珍しい。
[下呂温泉 湯之島館](2011年12月宿泊)
■所在地 岐阜県下呂市湯之島645番地
■泉質 アルカリ性単純泉
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