日本ボロ宿紀行

ボロ宿にあこがれ、各地のボロ宿を訪ねています。

石川の宿

「ボロ宿」というのはけして悪口ではありません。
歴史的価値のある古い宿から単なる安い宿まで、ひっくるめて愛情を込めて
「ボロ宿」といっています。自分なりに気に入った、魅力ある宿ということなのです。
もともと、できるだけ安く旅行をしたいということから行きついた結果ではありますが、
なるべく昔の形を保って営業している個性的な宿を応援していきたいと思います。
湯治宿や商人宿、駅前旅館など、郷愁を誘う宿をできるだけ訪ねて、
記録に残していくこともいずれ何かの役にたたないかなと‥‥。

ひがし茶屋街の設備万全・極上宿 [金沢 民宿 陽月] (特別寄稿 by tanayoungさん)

これまで何度かコメントをいただいていたtanayoungさんが、金沢の[民宿  陽月の]レポート記事を寄稿してくれたので、紹介します。私も前に外観を見て泊まってみたいと思っていた宿で、すごく風情のある“ひがし茶屋街”の真ん中にあり、立地もいい宿でしたが、中の風情もすごく良さそうです(笑)。

「ボロ宿」ファンのみなさん、はじめまして。
普段は、映画館の見やすい座席を紹介する「トーキョー映画館番長」というブログを運営しています、@tanayoungと申します。
この度は機会をいただき、寄稿させていただきます。

友人と金沢に旅行することになり、「ボロ宿」ブログのこの記事

日帰り旅で発見した風情のある宿 [金沢 木津屋旅館]

を見て、僭越ながら、もんすけさんより先に、「民宿 陽月」に泊まってきました。

まずは、この写真をご覧ください。

20120615160530

部屋からの眺めです。
というわけで、「民宿 陽月」は“極上のボロ宿”です!

金沢はバスカルチャーなんですね。
金沢駅から周遊バスに乗って、江戸時代の雰囲気が残る観光スポット“ひがし茶屋街”に向かいました。
ひがし茶屋街の始まりスグのところに、「民宿 陽月」はありました。

「民宿 陽月」11

ひがし茶屋街・民宿「陽月」01

中に入ると、1階には、宿のご主人夫婦が詰めている(住んでいる?)部屋と、朝食を食べる部屋と、お風呂・洗面所・トイレがあります。

2階が客室になっています。
3部屋ありました。
2階には、このような共有スペースもありました。

「民宿 陽月」05

私と友人で泊まった部屋が、こちら。

「民宿 陽月」07

先ほどの外観写真で言うと、ちょうど路地に面した部屋です。
路地に面しているのはこの1部屋だけです。
そして、冒頭の写真の眺めです。
茶屋街を人が歩きにぎわっている様子を眺めることができます。

みなさんにも、最初の宿泊の際にはこの部屋がオススメです。
ぜひ予約の時に「路地に面した部屋は空いていますか?」と聞いてみてください。

町家造りということで、中庭もあり。

「民宿 陽月」08

宿の中はとにかく風情が良いです。

ここで、部屋の設備/アメニティー情報を…。
部屋に、テレビ/冷蔵庫はありませんでした。
浴衣は、別料金で用意があるとのことでした。
バスタオルもありませんでした。(用意があるかも聞きませんでしたので、みなさん、行かれる際はご確認ください。)

2012年の5月26日(土)に宿泊しました。
夕方に先にチェックインだけしました。
この時には、私たち1組しかまだいませんでした。
その後、夕食に出かけました。
ちなみに、夕食は、能登牛の焼肉を食べに「獅子丸」へ。

「獅子丸」スペシャル

幸せでした〜。

「民宿 陽月」06

宿に戻ってくると、他の部屋にもお客さんが入っていました。
ちょうど入浴中のようで、ご主人が、「次、お風呂の準備ができたら声掛けるので、お待ちください」と。
しばらくすると、部屋の前で「お風呂どうぞ」と声が掛かり、友人と順に入りにいきました。

写真を撮り忘れましたが、キレイなお風呂でした。
・・・設備的にキレイでしたし、お湯もキレイでした。(一度全部抜いて張りなおしてる?いずれにしても掃除的なことをしてくれています。)・・・

洗面所には、ドライヤーは置いてありました。
(洗面所は、お風呂の脱衣場にもあり、計2つありました。)

ついでに言うと、トイレもウォシュレット付きでキレイでした。
1つしか無いのですが、客室が3部屋という規模なので、女性でもそんなに気にならないのではと思います。
お風呂も、上述のように、バッティングしないように気遣ってくれますし。

というわけで、女性にとってもハードルは高くないボロ宿だと思います。

お風呂終わった旨を伝えにいってしばらく経ったところで、3組目のお客さんもチェックインしてきました。
部屋にいたのですが、声で分かります。
というわけで、話し声はまる聞こえという環境ではあります。

土曜だったわけですが、満室となりました。
やはり人気なのでしょうか。行かれる際には早めの予約をおすすめします。

一夜明けて、チェックアウト。
交通ルートを尋ねるなどして、親切に対応してもらえました。
朝食は無しにしたので、素泊まりで・・・、1人4500円です!安い。

というわけで、トータルで大充実!本当にオススメのボロ宿です。
もちろん、ボロ宿と言ったら失礼と承知のうえでの、非常に魅力的なボロ宿です!

「民宿 陽月」09

ちなみに、このあと、「山さん寿司」で金沢の寿司を味わってから、金沢駅を発ちました。

「山さん寿司 本店」

金沢が魅力的なのは当然ですが、「民宿 陽月」に泊まればそれは倍増です!
みなさんも、どうぞぜひ!

[民宿 陽月]
■所在地:石川県金沢市東山1丁目13-22
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日帰り旅で発見した風情のある宿 [金沢 木津屋旅館]

先日、初めて金沢に行ってきました。東京から金沢に電車で行く場合、越後湯沢経由と米原経由と2系統あるのですが、今回は東海道新幹線経由で米原で北陸本線に乗り換え、帰りは富山を経由して越後湯沢に出て、上越新幹線で東京に戻るという遠大なルートを通りました。日本の中部山岳地帯を一周するという、長い電車の旅。当然金沢で一泊しようと思っていたのですが、結局諸般の事情から日帰りになってしまいました。

金沢といっても、実際に用事があったのは北陸本線と七尾線の分岐点に当たる「津幡」という駅です。金沢駅でいったん降りて立ち食いうどんを食べてから津幡に向かい、ここで用事が済んだのが3時頃。

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この日は泊まるか日帰りするか決めていなかったのですが、良さそうな宿があれば泊まろうという無計画状態。津幡駅前にも旅館がありましたが、けっこうきれいな新しい宿で、あまりそそられませんでした。

とりあえず金沢駅に戻り、観光案内所で地図をもらって、駅前を少し歩いてみました。しかし金沢駅前は高層ホテルが立ち並び、とても小京都などというイメージはありません。駅もなんと論評すべきか‥。

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地図を見ると兼六園とか茶屋街などという観光名所は少し離れたところにあり、歩くとかなり時間がかかりそうでした。

結局、この日泊まったとしても、翌日もめいっぱい滞在するくらいでないとたいして見学できないと判断し、出直すことにして電車の指定席を買いました。それで2時間くらい時間があったので、タクシーに乗って「茶屋街に行ってみたい」というと、運転手さんが連れていってくれたのが、「ひがし茶屋街」です。

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まさに金沢のイメージ通りの街並み。外国人観光客も多く、夕方なのににぎわっていました。

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何やら宿らしき建物もありました。「陽月」。立地もすばらしいですが、宿自体も雰囲気があります。こんな宿があるのなら、当日でも頼んでみればよかったかなと思いました。

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このへんの路地はどこをのぞいてもなかなかの風情を感じます。

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駅方面に戻るつもりで歩いていると、川沿いに「主計町茶屋街」というのがありました。こっちも入り込んでみると、すごくいい雰囲気の宿を発見。「木津屋旅館」。建物の造りは古いのですが、ある程度改装をしているのか、きれいな外観です。こちらも町の雰囲気にぴったりマッチしていました。

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このへんまでくると、やはり「とにかく泊まることにすれば良かった」と後悔しました。ただ、格式のありそうな宿なので、当日予約は難しいかもしれません。改めて金沢にくる時は、「陽月」か「木津屋」に頼もうと思いました。そういう下見という意味では、行ってみてよかった。

そんなことをしているうちに電車の時間が近づいてきたので、通りでタクシーを拾い、駅まで行ってもらいました。運転手さんに「初めて金沢に来たけど、すごくいい宿を見つけた」という話しをしたら、「お客さんは日帰りけ~?  最近の観光客は金沢にあんまり泊まらねさけ、どこも楽じゃあねえがや~」ということでした。泊まるとしても駅前のホテルなどの利用が多いそうで、古い和風旅館や民宿はあまり繁盛していないという話しでした。

それにしてもこの運転手さんの言葉は、私はまったく初めて聞く方言で、何となく関西風のアクセントにも思えたのですが、語尾にすごく特徴がありました。金沢特有の方言なのでしょうか。雰囲気だけ再現してみましたが、ちょっと違うような気もします。

「しかも今度新幹線でもできたら、ますます泊まらへん。便利になるちゅうとるけど、その分、金沢もちらっと見物して、泊まりは別のところに行こうということになるがや~。いいことがあれば、よくないことも一緒にあるということだがや~」と語っていました。やはり市内見学でも、ゆっくり見るには一泊すべきだというのが運転手さんの意見でした。ちなみに金沢駅のデザインについては、いろんな深い意味を表現しているのだということも教えてくれました。

駅では5時くらいの電車に乗る前に立ち食いそばで腹ごしらえ。この日2回目の「白山そば」を食べました。

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駅のホームで電車を待っていると、やはり帰りたくない思いがつのってきます。せっかくここまで来たのに日帰りなんて。食事も昼、夜立ち食いだけなんて‥。好き好んで食べたとはいえ。

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とにかくもはやしょうがないので特急はくたかに乗車。越後湯沢まで直通の本当に便利な電車です。

電車に乗っていると富山では立山が見えました。感動的で神々しい姿。この山が富山人にとって特別なものであるということは、ちょっと見ただけでも理解できました。

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富山も昔仕事でちらっと来たことはあるのです。そのときは飛行機から見た立山がきれいでした。しかし泊まったことはありません。金沢も富山も、とにかくもう一度行かないことには話しにならないと思いました。

[民宿  陽月](2010年10月見学)
■所在地  金沢市東山1丁目13-22

[木津屋](2010年10月見学)
■所在地  金沢市主計町3-8
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プロフィール

もんすけ

 古い湯治宿や駅前旅館など、日本が高度成長時代に入る前からあったような雰囲気の宿が大好きで、各地を回っています。
 どこにいってもそれなりに立派な宿が多く、個性的なボロ宿に出会うことは少なくなりました。
 10年、20年前ならもっといろんな宿が残っていたと思いますが、しかしいま現在でも、10年後、20年後に比べたら多くの貴重な宿が残っているはずです。そうした宿を記録に残していけたら、と思っています。

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