日本ボロ宿紀行

ボロ宿にあこがれ、各地のボロ宿を訪ねています。

北海道の宿

「ボロ宿」というのはけして悪口ではありません。
歴史的価値のある古い宿から単なる安い宿まで、ひっくるめて愛情を込めて
「ボロ宿」といっています。自分なりに気に入った、魅力ある宿ということなのです。
もともと、できるだけ安く旅行をしたいということから行きついた結果ではありますが、
なるべく昔の形を保って営業している個性的な宿を応援していきたいと思います。
湯治宿や商人宿、駅前旅館など、郷愁を誘う宿をできるだけ訪ねて、
記録に残していくこともいずれ何かの役にたたないかなと‥‥。

若夫婦が経営する家族的な快適温泉宿 [洞爺湖温泉 大和旅館(後編)]

前編からだいぶ間があいてしまいましたが、「大和旅館」の後編です。

宿に到着してしばらく休憩してから食事にでかけました。私としては何でもいい気分だったのですが、まあ、軽くラーメンでも食べようと思いつつ湖方面に降りていきました。

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もう周囲はすっかり暗くなっていましたが、正面の湖岸が提灯で派手にライトアップされていました。けっこう観光客を意識しているようです。
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大和旅館には周辺の飲食店をていねいにガイドしている手作りのペーパーがあったので、それを参考に町を歩いてみました。しかしあまり営業している店がありません。

宿に近い焼肉店、ちょっと高級そうな鮮魚料理屋などがありましたが、いろいろ悩んだあげく、一番質素な食堂にはいることにしました。

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ガラスの引き戸を開けて中に入ってみると、奥のベンチシートで寝ていたおばちゃんが「いらっしゃい」といって起きてきました。手前のテーブル席につこうとすると、「奥のほうが少しはあったかいから」といって奥に呼んでくれました。

あまり流行っていないような、そんな寂れたムードもありましたが、私はそういう店が好きなので、けっこう満足。大和旅館のガイドでは、この店のおすすめは「カレーラーメン」ということになっていましたが、私はせっかく北海道に来たので味噌ラーメンを注文してみました。

ビールを頼むと大量の柿の種を付けてくれました。味噌ラーメンはこんな感じ。やっぱり素直にカレーラーメンにしたほうが良かったかもしれません。

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この店のおばちゃんがけっこう話好きでテレビを見ながら世間話をしかけてきました。

おばちゃん「今日は泊まり?」
私「はい、そこの大和旅館に」
おばちゃん「やっぱり宿の食事より、外のほうがいいよね。このあいだうちに来た運転手さんも、もう旅館の飯は見るのもいやだっていってたからね。どこも同じような内容だから、いつも食べてると飽きちゃうんだよね」
私「そうですね。やっぱり、外で自分で選んで食べるほうがいいですね」

どうやら、何か業務で旅館に泊まっていると思われてしまったようです。ただのひまな観光客なんですけど。

この夜テレビでは「むらさきいも」の収穫のようすを放映していました。おばちゃんは「やっぱりいもは白くなきゃおいしそうに見えないよね~」ということを力説しておりました。

食事後に、ぶらぶら散策しながら宿に向う途中、足湯発見。

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すでに真っ暗い中を宿に戻りました。

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早速お風呂へ。この宿は料金が安いにも関わらず立派なお風呂でした。源泉をかけ流しているようです。客は地元の人らしきおっちゃんが2人。

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風呂から出ると、もうやることもないので布団を敷いていつでも寝る体勢万全。

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宿に到着した時、9時くらいに湖に花火が上がると聞いていたので、それを待ちました。やがて音が聞こえてきたので、窓から見学。
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花火は温泉街のどこからでもよく見えるように、徐々に移動しながら上がっていきます。これも観光客向けのサービスだと思いますが、季節はずれでもあり、むしろ寂しさを感じるような、ちょっともの悲しいような気分で眺めていました。一人ではなく数人で騒ぎながら見ていたら、また気分も違ったかもしれません。

翌朝も早く起きてお風呂へ。ロビーのところに休憩スペースがあり、なるべくくつろげるように、工夫している感じが伝わってきます。

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朝食を頼んでいたので、時間を見て食堂に行きました。

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ご主人らしき兄ちゃん、女将さんらしきかわいらしい人が「おはようございます」と挨拶してきました。2人ともまだ本当に若いご夫婦でした。

食事はこんな感じ。なかなかいい味つけでした。シチューとか、フライドエッグ、ソーセージとかの洋風おかずに加えて、納豆とイカ刺し。ごはんと味噌汁はセルフで、食後のコーヒーも飲み放題。

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食堂の壁に、ご主人と女将さんの結婚の時の新聞が貼ってありました。
「流れ星に誓った愛」(笑)

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宿を出る時に、フロントで声をかけると女将さんが出てきたので、「有珠山の噴火の時は、ここもだいぶ被害があったのですか」と聞いてみました。

女将さんはすごく愛想がいい人でいろいろ教えてくれました。「私はまだお嫁に来る前で直接は知らないのですが、やはり大変だったようです。宿は大丈夫だったのですが、温泉街への道路が途絶えたりして、お客さんを受け入れられない状況が続いたそうです」ということでした。

いろいろ話を聞いていくと、そもそもこの宿はどこかの企業が運営していたのを、今のご主人と女将さんが買い取って、新たに経営を始めた宿だそうです。ちょっと時系列の関係はよくわからなかったのですが、ご主人は被災しながらも、地元新聞社で記事を書いていたこともあるとか。

若い夫婦でこういう宿をやるというのは、なかなか思い切った決断だったと思いますが、常連のお客さんが多く、けっこう繁盛しているようです。力を合わせて災害からの復興に苦労してきたということは、夫婦の絆を強めるんではないかな、などと思ったりもして。

宿を出るとすぐ前の通りの山側に、砂防壁みたいなのが作ってありました。噴火に備えたものでしょう。

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バスターミナルからバスに乗れば洞爺駅まで行けます。その途中、せっかくいい天気になったので、改めて湖岸に出てみました。高校生の時に野宿をした浜はどのへんだったのか。ちょっと思い出せませんでした。

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バスターミナルに到着。すでに数人の客がバスを待っていました。

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ここから山のほうを見ると、何やらどこかで見たようなゴージャス宿も見えました。

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バスに乗って洞爺湖を後にします。駅までの途中、あちこちで噴煙がでており、いかにも活火山エリアという感じがしました。

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洞爺駅に到着してみると、子連れの夫婦が前日に荷物をベンチに置き忘れたといって大騒ぎになっていました。買い物袋をひとつ忘れたらしいのですが、駅員が各地に問い合わせても行方がわからないようで、とにかく警察に届けようということになっていました。

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そしたら駅売店のおばちゃんが「今朝見かけたけど、タクシーの運転手さんがゴミだと思って捨てていた」と証言。その後駅員たちは駅の外のゴミ箱あさりへ。私も人ごとながら固唾をのんで見守っていましたが、どうやらすでに回収された後だったらしく、見つかりませんでした。残念。この後、この夫婦とは新青森まで一緒でした。

さて、この日はどうやって帰るか決めていなかったのですが、できれば津軽海峡線に乗ってみたいと思っていました。その途中、各駅停車でのんびり移動しながら、駅弁のカニ飯とかイカ飯でも食おうかと。

しかし洞爺駅でいろいろ相談したのですが、やはり今日中に帰ろうと思うと、特急と新幹線を乗り継いでまっすぐ帰るしかないようです。いずれにしてもかなりの長距離移動。

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洞爺駅の待合室にはお持ち帰り自由の文庫コーナーがあったので、長旅に備えて2~3冊もらってきました。

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そんなわけでお昼は乗り継ぎのあいまの函館駅ホームで立ち食いそばに変更(笑)

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函館から海峡線に乗り換えると、途中函館山が見えます。時間があれば函館にも一泊くらいしたかった。

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トンネルを抜けて初めての新青森へ。海峡線の途中駅では、予約をすれば見学できるようでした。今度機会があったら寄ってみようと思います。

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新青森からははやてに乗車。長い電車の旅も、新幹線に乗ってしまうとあっというまでした。

[洞爺湖温泉  大和旅館](2011年10月宿泊)
■泉質  炭酸水素塩泉  硫酸塩泉  ナトリウム・カルシウム塩化物泉
■所在地  北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉 105
■楽天トラベルへのリンク→洞爺湖温泉 嗚呼、青春の宿 大和旅館
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若夫婦が経営する家族的な快適温泉宿 [洞爺湖温泉 大和旅館(前編)]

久しぶりに北海道に行く用事がありました。目的地は千歳空港にも近い長都(おさつ)という焼き芋みたいな名前の駅なのですが、どうせならどこかに一泊しようと思いました。このへん、魅力的な観光地はいくらでもあるのですが、ちょっと温泉でも入りたいと思い、洞爺湖温泉に宿を取ることにしました。それで予約したのが「大和(だいわ)旅館」です。洞爺湖温泉の中でもダントツに安い価格だったのでここにしてみました。

昔、洞爺湖畔で野宿をしたことや、昭和新山を初めて見た時の思い出。これがもうだいぶ昔のことなので、その後2000年の有珠山の噴火でかなりの被害を受けた温泉地を、もう一度訪ねてみたいという気持もありました。最近はジオパークとかいうそうな。

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当時、洞爺湖で野宿した時、地元の人の厚意にずいぶん助けてもらいました。まだ高校生の頃です。あの時の懐かしいような思いがあって、近くを通るならぜひ寄ってみたいと思いました。たぶんそんな昔から比べると、噴火の被害もあり、だいぶ雰囲気は変わっているだろうとは思いましたが。

行きは飛行機で0千歳空港へ。朝早い便だったので、リムジンバスで羽田空港に行き、ラーメンを食べました。空港の朝ラーにしてはけっこうおいしいやつでした。

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しかしこの日の飛行機はすごく混んでいたため、やむなくANAのプレミアムクラスを予約していたのです。飛行機に乗ってみたら豪華サンドイッチの朝食が出ました。ふだん安い席しか乗ったことがないので、食事が出るとは思ってもいませんでした。ラーメンを食べた後にもかかわらず、せっかくなので無理して食べましたが、やはり慣れないことをするものではないという失敗でした。

でもプレアミムクラスはいちいちドリンクのおかわりも持ってきてくれるし、待たされている貧乏人たちをよそ目に優先乗降できるし、なかなか気分がよかったです。

この日の飛行機がなぜ混んでいたかというと、修学旅行の生徒がいたからでした。

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とにかく千歳空港から、長都に行く予定でした。かなり早くついたので時間をつぶしながら長都駅へ。

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ここで仕事をすませて、2時くらいに終了。あとは洞爺湖温泉にむかうだけですが、少し時間があるので室蘭に行ってみようと思いました。

このへんは前にも書いたように、高校生の時に回ったところで、苫小牧駅や室蘭駅も野宿したところです。その後何回か近くには来ているのですが、室蘭だけはフェリーターミナルに寄っただけで、市街には行っていませんでした。

製鉄で栄えた室蘭が今どんな感じなのか。それを少しでも見たいと思い、とりあえず千歳から室蘭まで行ってみることにしたのです。室蘭から洞爺湖温泉は近いので、あとはどうとでもなるエリアです。「室蘭」は、アイヌ語のモ・ルエラニ「小さな坂道の下りたところ」という意味からきた地名だとか。とにかく私が昔感じたのは、すごく変わった地形の町で、繁華な産業都市的といった印象。

南千歳駅で切符を買おうとしたら、ちょうど特急があったのでそれにしました。途中登別駅も通過。このへんに泊まりたい気分もけっこうありましたが、今回はパス。

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室蘭駅。私が思っていた懐かしい雰囲気はまったくなく、駅舎は近代化されています。

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駅前は寂れた感じなのですが、大きなショッピングセンターの看板が多く、私の古い記憶にある北の街の風情は皆無でした。この駅の近くに古い遊廓街などもあるはずなので、本当はゆっくり滞在したいところだったのですが、電車の本数がなく、駅員に聞いたところ、もう2~3分後のに乗らないと、後は1時間以上あいてしまいます。

宿に着く時間の都合もあるので、それに乗ることにしました。長万部行き普通列車。

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途中、列車は海沿いを走りますが、日が落ちかけてきました。

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洞爺湖温泉の最寄駅である洞爺駅についたのが5時くらい。いまだにサミットネタのディスプレイが出ていました。

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駅は田舎の渋い駅ではなく、近代的なきれいな駅でした。

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ここから洞爺湖温泉までバスがあるはずなのですが、よくわからないのでタクシーに乗りました。駅にタクシーはいなかったので、書いてある電話番号に電話して迎えにきてもらいました。

今夜の宿では、到着時間が読めないため夕食を頼んでいませんでした。運転手さんに「温泉街にどこか食事ができるところはありますか?」と聞いたところ、「ああ、たくさんありますよ。宿から少し湖側に下がるとたくさんあります」といいながら、途中、いくつか店の解説をしてくれました。しかし、どこもまだ営業を開始していません。

「このへんも店も夜になったら開けるはずですから」というのですが、5時30分くらいの段階で、開いている店はほとんどありませんでした。

そして宿に到着。もう暗くなりかけていました。

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思ったようなボロ宿ではなく、それなりの規模があるきれいな宿でした。しかし随所に古い雰囲気はあります。

フロントににいちゃんがいたので声をかけると、すぐさま出てきて、いろいろ宿の説明をしてくれました。部屋は2階で、お風呂は一晩中入れるそうな。

朝食付きで5000円くらいの安い宿なのですが、部屋に通されてみると2間続きの立派な部屋でした。8畳くらいあるんではないでしょうか。

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私としてはこういう3畳間だけで充分なのですが。

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最近それなりの年になったせいか、あるいは時代が変わったせいなのか、宿に泊まってもあまりにひどい部屋に通されることが少なくなりました(笑)  ちょっと寂しい気もします。

窓を開けてみると夕暮れの洞爺湖が見えました。湖岸に大きなホテルもありますが、なかなかいい立地です。

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部屋に宿の案内が置いてありましたが、女将さん手書き風のお手紙もあり、この感じからすると、かなり若い女将さんがいるんだなと思いました。

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ひととおり2階を巡察してみました。階段付近。

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洗面台。なかなか設備が整っています。

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トイレは見た目古そうですが、シャワートイレもあり、設備はだいたい近代化されています。全体的に手がよく入っていて清潔感のある宿でした。

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↓しかしこういう謎の部屋も。探検してみたい。

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とにかく私は夕食を食べに外に行くことにしていたので、お風呂は後回しにして、このあと出かけることにしました。ここまでだいぶ長くなってしまったので、続きは次回にします。

[洞爺湖温泉  大和旅館](2011年10月宿泊)
■泉質  炭酸水素塩泉  硫酸塩泉  ナトリウム・カルシウム塩化物泉
■所在地  北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉 105
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松前藩時代からの歴史を持つ名湯。庭園露天風呂もなかなか [湯の川温泉 花びしホテル]

去年函館に2回行きました。1回は遊び、1回は仕事。仕事の時に、日帰りはもったいないので函館の奥座敷・湯の川温泉に予約したのが「花びしホテル」です。ビジネスプランの2食付きでえらく安く、食事は通常よりも落ちるとは思いますが、けっこうなものでした。けしてボロ宿ではありません。

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ついでに函館でレストランをやっている知り合いが、新しく雑貨と家具の店を出したと聞いたので、ちょっと見物に行こうという狙いもありました。

湯の川温泉には過去1回だけ泊まったことがありました。まだ高校生の時ですが、そのときは雑魚寝のユースホステルみたいだったと記憶しています。宿名なども覚えていません。でも風情のある温泉街でした。はるか昔の思い出を抱えて訪ねてみましたが、見覚えのある風景はどこにもありませんでした。

初日は仕事を終えてまっすぐ宿へ。この頃、まだこのブログもスタートしておらず、仕事ではあまり酔狂な宿に泊まることは少なかったので、価格と立地で適当に選びました。けっこう大規模な近代的ホテルで立派な宿でした。お風呂はこんな感じ(宿のHPからお借りしました)。

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食事はお食事処「花舞」でとります。こんな照明看板のあるような宿に泊まるのは私としては珍しい。

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食事の内容はビジネスプランといっても、たぶん品数が少ないだけで、けっこう豪華でおいしかったです。特に海産物の鍋がかなりの絶品。つくづく北海道では何を食べてもおいしいです。

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部屋も広くなく安い部屋だとは思うのですが、私から見るとえらく洗練されたきれいな部屋でした。

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翌朝早く起きてお風呂に入り、夕方までの時間を市内で過ごす。こういう計画ででかけました。ホテルの上層階から見た湯の川温泉の朝の風景が下の写真。とにかく、まずは温泉街周辺を歩いて、昔の記憶を思い起こしてみようと思いました。

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宿の前の川には「いさり火まつり」の看板が。この日、やたらと天気がいいので川に沿って海岸まで出てみることにしました。

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函館山の向こうには津軽半島がはっきり見えます。

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かもめが見ているのは下北半島方面。これもかなり良く見えています。この頃、長いズーム付きのカメラを買ったばかりだったので、なんでもかんでも望遠にして撮っていたのでした。

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このあとも周辺を歩きまわって、最後は市電の「湯の川温泉駅」に到着し、ここから市街に向かいました。ちょっと前にも遊びで函館にきたばかりで、その時は函館山とか五稜郭とかに行ったので、今回は元町方面を散策し、知り合いの店もちょっとのぞいてみるつもりでした。

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市電で元町近辺に降りて、あとは歩きました。定番コースを一巡。旧公会堂や旧英国領事館なども、いつも通り過ぎるだけなので、中を見学してきました。そのほか、北方民族資料館には初めていってみました。なかなかおもしろいアイヌの資料などが展示してあったのですが、写真撮影は禁止。

受け付けの女性が「そこのコロボックルは撮影しても大丈夫ですから」というのですが、ディスプレイされたコロボックルの人形を撮影してどうするというのでしょう。だいたいコロボックルってこんなふうな連中なのかどうか‥‥。でもせっかくなので撮影してきました。

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知り合いの新しい店は弁天町にあるので、ちょっと寄ってみました。雑貨と家具のほか、衣料品も扱っている「弁天町リーブズ」という店です。店主には連絡をしていないのでいませんでしたけど。なかなか渋い木造の洋館に入っている店でした。

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もうひとつの店も、金森倉庫に近いので散策ついでにちょっと寄ってみました。こっちは築100年くらいの蔵を改造した「ハルジョオン・ヒメジョオン」という店です。2階が雑貨店になっています。ひいき目なしになかなかいい雰囲気の店で、食事もおいしいです。この時もちょっと入ってみましたが、やはり店主はいませんでした。もう1個別の店をやっているので、主にそっちにいるのだと思います。

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ここからさらに函館駅まで歩きました。目的のひとつである函館塩ラーメンを食べるためです。この時寄ったのは有名店の「星龍軒」。行ってみたら昼過ぎなのに行列が少しできていました。ふだんあまり行列に並ぶのは好きではないのですが、この際、並んで食べました。

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いや~、ここの塩ラーメンは今まで食べたなかで一番おいしかったです。人気店であることもうなづけます。シンプルなのにいいダシが出ていました。

このあと函館朝市でカニやイカなんかを買って発送し、駅前のおみやげ屋さんでチョコレートや、いかどっくりや、まりもっこりを買ったり、カフェで休憩したりして、たらたらと函館駅に向かいました。すると駅前で少年たちが赤い羽根の共同募金活動をしていました。

たまには募金でもしてみるかなと思って、子供たちに「きみたち、100円やるから赤い羽根をくれたまえ」といって赤い羽をもらったのですが、よく見ると針が付いていないので胸につけられません。胸につけないと、私が募金活動に協力するようないい人だということがわからなくなってしまいます。

そこで私も社会福祉活動に協力した一人の大人として、この際、子供たちを説諭しようと思いました。「そこのクソガキくんたち、この羽根には針が付いてないよ。不良品じゃないの?」というと、子供の一人が無言で、羽についた両面テープみたいなやつの裏紙をはがして私の胸に羽根を貼ってくれました‥。

いったいいつからシール形式に変わったのでしょう!? もしかしたらずっと前からかも‥。

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子供たちの顔には「たまにいるんだよな~、こういう面倒くさいオヤジ」と書いてありました。

子供たちを説諭することに失敗した傷心を抱えながら、空港へのシャトルバスに乗車。

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函館空港では、前にも食べた立ち食いそばをおなかもすいていないのに、また食べてしまいました。立ち食いを見るとどうしても寄ってしまうのはなぜでしょう。それから函館空港では例の花畑牧場のキャラメルを買いました。この頃はまだ品薄だといわれていた頃なのですが、函館空港にはたくさん置いてありました。

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函館というのも飛行機に乗ってしまえばすごく近い街です。この時の旅では、湯の川温泉の変貌に驚き、生意気な子供たちにもバカにされましたが、改めて名所をじっくりと見学し、おいしい塩ラーメンを食べられたのが大きな収穫になりました。

[湯の川温泉  花びしホテル](2009年10月宿泊)
■所在地 北海道函館市湯川町1丁目16番18号
■泉質 ナトリウム・カルシウム一塩化物泉(中性等張性高温泉)
■楽天トラベルへのリンク→湯の川温泉 花びしホテル
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海の幸と大自然に恵まれた街で、炉端焼きと勝手丼を味わう [釧路 旅館 八芳園]

以前は東京から北海道ツーリングに船で行く場合、有明から苫小牧や釧路をつなぐフェリーを利用していました。その後フェリーは大洗発着になり、釧路便はなくなっているようです。特に釧路便は、道東狙いの場合は便利でした。いつもシーズン前の5月を狙って行ったので船は空いていて、風呂も貸し切り。フェリーでお風呂貸し切りなんてすごくぜいたくです。

船内の展望風呂

客室もガラガラで、長距離トラックの運転手さんはいましたが彼らは別室にいるので、あまり遭遇しません。伸び伸びとすごすことができました。しかし、こんな状況だと航路が廃止になるのもしょうがないか、と思います。帰りは修学旅行に当たって、逆にすごく混んでいましたけど。

釧路の「八芳園」という旅館に泊まったのは、「さんふらわあ」だったか「へすていあ」だったか、よく覚えていませんが苫小牧着のフェリーを使った時。夜に苫小牧に着いて、翌日釧路まで一気に走破。当日釧路駅の観光案内所で紹介してもらった旅館です。


釧路駅

非常に素朴で家庭的な宿で、当時素泊まりで4000円前後だったと思います。風呂も一般家庭の風呂と同じ程度の広さでしたが、通された部屋は意外に広く、古い冷蔵庫なんかがあって、今から思えばかなりいい感じのボロ宿でした。たぶん工事関係者などの利用が多い宿なのではないかと思います。

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駅からもかなり近く、港にも近い便利な立地の宿ですが、格別の風情はなく窓からみた景色が下の写真。建物自体に、いかにも昔の旅館らしいいい雰囲気があったのですが、写真を撮っていませんでした。

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さて、宿につくやいなやおかみさんが、「食事に出かけるならいい店がある」といって教えてくれたのが「炉ばた」です。おかみさんによると、「今では炉端焼きの店は珍しくないけど、もともとの発祥の地は釧路で、それが炉ばたという店だべや。いってみたらいいんでないかい?」というのです(「だべや」は嘘)。

そういうおすすめがあるとすぐに乗ってしまう私は、夜になってその「炉ばた」をめざしました。宿からもそんなに遠くなく5分か10分歩いた程度だったと思います。店の近くにはこんな銅像も。

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途中繁華街に入り、「炉ばた」の場所がわからなくなったので、歩いている人に聞くとすぐに教えてくれました。有名らしいです。店は外観からして真っ黒なあばら家というか、見方によっては風情のある古い建物で、まだ時間が早いのにカウンターのみの店内はほとんど満員でした。

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写真も一応撮ったのですが、かなり暗い店内なのであまりちゃんと写っていません。店の中央に焼き場があり、90歳くらいではないかと思われるおばあさんが仕切っていました。結局ずっとこのおばあさんが焼物の注文を一人でこなしており、ほかのスタッフは手を出さないことになっているようでした。

ここで食べたのがにしん、ほっけ、帆立などのほか、いかの刺身やうにや、ミニ三色丼など。すべてすごくおいしかったです。こんなに魚のうまい店はちかごろ来てなかったな、と思って喜んで食べていましたが、隣の客がお勘定しているのを聞いてやばいと思いました。2人で来ていたその客は2万円くらい払っていました。北海道にきて早々、とんでもなく高い店にきてしまった‥‥、と思ってあせりました。メニューには値段が出ていないのです。

しかしすでに食べてしまったものはしょうがないので、開き直って勘定してみると、確か一人2500円くらいでむしろ安い店でした。よくよく考えてみると隣の客は「キンキ」とか高級魚を食べたりしていたので、高くなったのでしょう。こっちはほっけとかにしんですから。

やれやれと思って外に出ると席待ちの列ができていました。早く来ないと入れないような人気店だったわけです。とにかくすっかり安心したので、もう暗くなっていましたが「幣舞橋」方面に散策してみることにしました。

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河口沿いにも屋台の炉端焼きの店がたくさん出ていて、かなり安かったです。「こっちでもよかったかな」と思ったのですが、やはり由緒ある「炉ばた」に一度は行くことができて良かったと思います。橋の周辺はライトアップされ、花壇なども整備されてきれいになっていました。大昔にも来たことがあるのですが、ずいぶん様子が違っていました。

「八芳園」では、この先北海道を巡る場合に利用できる安い宿を何軒か紹介してくれて、割引のクーポンをくれました。そういう協定を結んでいる旅館が各地にあるようです。結果的にこれがずいぶん役にたちました。その節はありがとうございました。

翌朝、当然のごとく「和商市場」に行きました。朝食に「勝手丼」を食べるのが狙いです。今ではいろんな観光市場で、好きなネタを買って食べるというシステムがありますが、やはりこれも釧路が発祥ではないでしょうか。
和商市場
勝手丼

実際に食べたのが上の写真。ごはんを買って、市場を回り、いろんなネタを自分でのせていきます。予算を気にしているせいかどことなく貧乏くさいです。ほかの観光客は山盛りにいろんなネタを盛っていました。でもこれで十分。カニ汁を買って、すごく豪華な朝食になりました。

釧路は霧が多い街で、本当にしょっちゅう霧が出ています。この日も深い霧が出て、この後、根室方面に向かって走り厚岸湖や霧多布岬にも寄ってみましたが、まったく何も見えませんでした。

納沙布岬のバイクちゃん
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5月だと、このへんはまだ寒く、バイクで走る場合はほとんど真冬と変わらない装備で行きます。それでも寒かったです。しかし、釧路という街は大きな街でありながら雄大な自然に囲まれていて、すごくぜいたくな街だと思います。それに北海道全般にいえることですが、何を食べてもおいしい。いまさらながら感動的でした。

[釧路・旅館 八芳園](2005年5月宿泊)
■所在地 〒085-0014 釧路市末広町10-2
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いちおう温泉付きのビジネスホテルで、旭川駅からも便利 [旭川 ホテルパコ旭川]

旭川は思い出のある土地のひとつです。最近も何回か行っていて、旭山動物園も2回行ったのですが、日帰りとか通過が多くて市内に宿泊する機会がなく、泊まったのはこの時が久しぶり。仕事のついででしたが、「ホテルパコ旭川」というビジネスホテルを予約して、1泊することにしました。

旭川も東京から飛行機で行くとあっという間についてしまいます。この日はわりと天気がよくて、苫小牧あたりの海岸や、美瑛あたりの畑もよく見えました。

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初めて旭川に行ったのは高校生の時。北海道を自転車でまわり、あちこちの主要駅で野宿をしました。そのころ北海道の大きな駅周辺では、テント村を設営したり団体待合室を解放するなどして野宿者の便宜を図っており、そこを利用する人がたくさんいました。当時“カニ族”などといわれたバックパッカーやツーリングライダーが集まり、シュラフひとつあれば無料で寝ることができるので、すごく助かりました。苫小牧駅で寝ていて寝返りをうったら、すぐ隣に同じクラスのやつが偶然寝ていた時は死ぬほどびっくりしましたが(笑)。

旭川では駅にそういう場所が見当たらなくて、どうしたものかと困りつつ市内を見学。駅前の商店街が散歩広場みたいになっており、夕方頃に広場のベンチで休んでいました。すると目の前の時計店のおっちゃんが出てきて、「どこからきたんだ」から始まって、「おれは自転車は乗らないけど、歩いて北海道のあちこちを回っているんだ。北海道は奥が深いよ」などと話し始めまたのです。

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「もしかしたらこのおっちゃんが泊めてくれないかな♪」と期待したのですが、2時間くらいも話し込んだあげく、泊めてやるとはいってくれませんでした。しかし駅でシュラフで寝ることができる場所を教えてくれました。それは交通安全週間に警察官などが詰めるテントの下でした‥‥。

まさに駅前なのですが、確かに夜は誰もいないので安眠できます。一応屋根があるので夜露も避けられます。おすすめにしたがってそこで寝ました。このときの旭川駅は素朴な駅だった記憶があります。そんな古い思い出があったため、この出張の機会に懐かしい時計店を探し、できたらその時のおっちゃんに、声でもかけてみようと思っていました。

駅舎も駅前もだいぶ変わっていましたが、駅は5年くらい前にもちらっと寄ったので驚きませんでした。駅では朝食として立ち食いのかしわそば。これも5年前に食べておいしかったので、再び寄ってみたのです。隣の喫茶店と厨房がつながっており同じものが食べられるのですが、立ち食いのほうが50円くらい安くなっています。

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仕事が終わったあと、駅前商店街を歩きました。昔のように広場風になってはいるものの、デパートや飲食店が入ったビルが並び、個人経営の時計屋などがあるような感じではありません。たぶんどっかに移ったのでしょうか。まったく見つけることができませんでした。

あのときは“おっちゃん”だと思いましたが、たぶん30代で、今の自分より若い人だったと思います。“おっちゃん”などと思ってすみませんでした。またその節は寝る場所を教えていただき、ありがとうございました。

夕方、「ホテルパコ旭川」にチェックインしました。ここを選んだのは駅から3分くらいで、すごく便利なことと、旭川の夜の街「三六街」にも近いこと。さらに天然温泉があるとうたっていることが理由でした。ビジネスホテルで温泉付きは魅力です。

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上の写真3点はホテルのHPからお借りしました。写真ではそれなりに写っていますが、実際に入ってみるとかなり古い建物で、けっこうボロかったです。温泉もどういう泉質なのかいまいちわかりませんでした。まあお風呂が広いというだけでも、普通のビジネスホテルよりましか、という程度。

朝食はバイキングでした。けっこう充実した内容だったと思います。

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夜は早速「三六街」に出かけました。一応はでなネオンはあるものの、どこかうらぶれた雰囲気。食事する店を探してけっこう歩きましたが、やはり寿司屋系がおいしいものが食べられると思って小さい寿司屋に入ってみました。

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ここで食べたのがみずだこと帆立の刺身。やっぱりたこは北の海のみずだこが一番だ、などと思いながら食べました。おいしかったです。

しかしここは寿司屋のはずなのに、各テーブルとカウンターに鉄板焼きの板が。不思議な寿司屋です。この店には、客としてはひとりおっちゃんがいるだけ。ご主人は60を越えたくらいの感じで、おかみさんみたいな人がビールなどを運んでいました。「お客さん、仕事できたの?」と聞いてくるので、いろいろ話しを聞きました。

その結果わかったのは、旭川の駅前商店街はだいぶ前に今のように変わって、いったんはにぎやかになったけど、その後、郊外に大型商業施設が出店するようになって、一気に寂れたということでした。「西武百貨店もなくなるんだ」といってましたが、裏は取っていません。去年行った時もまだ営業しているみたいでしたが‥‥。「三六街」も、実際のところ不景気のせいか、だいぶ人出が減っているそうです。

この日の夜はずいぶん冷え込んでいましたが「今日は本当に寒い。急にきた。店に出た時に暖房を入れたんだけど、あまり調子が良くなくて、あったかくならない。お客さんにはすまない」といってました。おかみさんは「だから早く修理に見せろといってたのに」とご主人を責めていました。

この店ではお酒だけにして、食事は旭川ラーメンの店をめざしました。しかし正直いって失敗でした。

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ちなみに次の日の昼もラーメンを食べましたが、こっちもけしてまずくはないのですが、私としてはいまいちでした。


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それで去年旭川に行った時に、さらに再チャレンジしてようやくおいしい店をみつけました。「天金」の四条店です。旭川ラーメンも有名なので、ほかにもおいしい店はあるはずですが、今のところここが私の一番です。

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だんだんラーメンブログみたいになってきました。

とにかくこの日は心の中で懐かしさを感じていた時計屋も見つからず、飛行機も夜の最終便を取っていたため、時間はいくらでもあります。どこに行こうか考えました。最初から行こうと思っていたのは「川村カ子トアイヌ記念館」。昔からアイヌの風俗に関心があったので、各地のアイヌ関係の博物館などは行きましたが、ここは行ったことがなかったのです。

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「川村記念館」は、素朴な丸太造りの建物で、アイヌ関係の本や民芸品などを売る売店もありました。すごくいい記念館だったのですが、しかし写真は上のようなものしか撮っていませんでした。面目ありません。とにかくここではけっこう珍しいアイヌ関係本が手に入ってうれしかったです。

そのあと旭川市博物館にも行ってみたのですが、展示物の入れ換えか何かで休館で、がっかりしながら駅までだいぶ歩きました。それでもまだ時間があるので、石北本線で層雲峡方面に行ってみることにしました。この日の朝、大雪山に初雪が降りたというニュースを見たので、近くに行ってみようと思ったのです。

しかし時間の制約で上川駅までしか行けませんでした。

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上川に行く途中の車窓から見えるのは石狩川に沿った、北海道らしい雄大な景色。天気はだいぶあやしくなっています。上川まで行っても、大雪山がそんなに近く見えるわけでもなく、ちょっと周辺を歩いてみてから旭川に戻りました。

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最後は旭川駅近くにある「大雪地ビール館」へ。ここでビールを少し買って、空港に向かうバスに乗りました。懐かしい旭川での1泊2日も、最後は雨に見送られて終わりました。

[ホテルパコ旭川](2008年9月宿泊)
■所在地 〒070-0031 北海道旭川市1条通7
■楽天トラベルへのリンク→天然温泉 ホテルパコ旭川
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ひと気のない早朝の札幌市内を彷徨。おつまみはついに見つからず [札幌プリンスホテル]

たまには親孝行でもしてみようと、昨年義理の母の誕生日に合わせて北海道旅行に行くことにしました。私自身、北海道は何度も行っていて毎回おもしろいので、初めてならなおさら楽しめるだろうと思ったのです。食べ物もおいしいですし。

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それでツアーの団体旅行に申し込むことにしました。私はこういうのに参加したことはなかったのですが、自分の好みでとんでもないボロ宿に泊まるわけにもいかず、義理の母もけっこういい年です。バスに座ったままで、ひととおりの観光スポットを回ってもらえるツアーのほうが楽でいいだろうと思ったのです。あとなんというか、最近のツアーはえらく安いので驚きました。

あまり欲張ると疲れるので2泊3日コースにしましたが、初日に千歳空港から旭山動物園~美瑛~富良野を回り、そのまま札幌に戻って宿泊。次の日は小樽~函館を一気に駆け抜け、大沼プリンスホテルに宿泊するという、けっこうハードな日程でした。2泊ともプリンス系ホテルを利用するというツアーでした。

とにかくツアーの名札を胸に付け、札幌観光「ラベンダー号」に乗り込んで、初日から長距離をまわりました。ようやく札幌プリンスホテルに到着したのが、もう暗くなりかけた時間。泊まったのはプリンスホテルのタワー棟ではなく、隣の「国際館パミール」という棟で、食事はタワー1階のレストランでバイキングでした。

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バイキングにはカニとかお寿司とかいろいろそろってはいるのですが、安いツアーだけあってどうも味的にはいまいちで、唯一焼きたてを食べさせる帆立焼きの屋台には、長蛇の列。あまりにも貧乏くさいので気分も盛り上がらず、食事の後はお決まりの時計台のライトアップでも見に行くつもりでしたが、母親は「今日はもう疲れた」というので、どこにもでかけずに寝てしまうことにしました。

札幌プリンスホテルは高級とまではいえなくても、まあ普通レベルのホテルだと思いますが、やはりツアーのバイキングでは、せっかくの北海道の食事としてはいまいちだと思いました。安いので文句はいえないのですが。

さてこのあと、部屋で少し飲んで、かみさんと母親は同室に引っ込みました。しかし私はひとり夜中の3時頃に目が覚めてしまいました。軽くお風呂に入ると、例によっててビールでも飲みたくなりました。もともとふだんから変な時間に寝たり起きたり、ビールを飲んだりするくせがあるのです。

ビールはホテル内にいくらでもあるのですが、せっかくだから外に出て、何か北海道らしいものを食べながら飲んでやろうと思って、明け方の4時前くらいに一人ででかけました。

札幌プリンスホテルは地下鉄の「西11丁目」という駅の近くで、周囲にはそんなに店があるような立地ではありません。ホテルのすぐ前には「吉野家」があって、もちろん営業しているのですが、札幌まできて牛丼を食べてもしょうがないので黙殺。それにおなかがすいているわけではないので、ほんのちょっとした北海道らしいおつまみがほしいだけなのです。

駅のほうに行ってみると地下鉄駅はシャッターが降りたままで、もうけっこう明るいのですが、さすがに大通公園は人影もなし。誰もいない大通公園なんて初めてみました。

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どうもこっちは店がなさそうなので、裏の通りに入って「狸小路」を目当てに歩いていると、行く手に絶好の汚い飲み屋街を発見!! しかしどの店も閉まっていました。

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狸小路に入ってそのまま東に向かって歩いていくと、店はけっこうありますが、やはり営業は終わっています。明かりのついたラーメン屋もありましたが、もうのれんを仕舞っていました。

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さらに狸小路を行くと、突然みちばたでドラキュラと魔女がタオルで汗をふきながらタバコを吸っていました。「こいつら何者か」と思って、近づいてみると、どうもスリラーカラオケか何か、その手の店のスタッフの仕事明けのようでした。外で一服するんだったらメイクを落してからにしてもらわないと、一瞬髪の毛が逆立ちます。とはいえ、「札幌の若者もいろいろ苦労して働いているんだな。ご苦労さま」と心の中で声をかけて通りすぎました。

そうしているうちに、ついにテレビ塔まで歩いてしまいました。これだけ歩いて、結局営業している手頃な店を見つけることはできませんでした。

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しかたがないので、今度は大通公園に沿ってホテルまで戻りました。「まあ朝の散歩も悪くないし」と、時間をわきまえないまぬけな企画を正当化しながら、でもビールは何としても飲まなければいけないので、泣く泣く「吉野家」に立ち寄りました。

もう完全に明るくなった外の景色を眺めながら、ホテルの部屋で牛丼ビール。いったい何のための彷徨だったのか、とむなしくなりますが、今になって考えるとひとけのない札幌市街なんてあまり見られないわけなので、逆におもしろかったと思います。

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義理の母は翌日、札幌場外市場で活きのいいカニなんかを見て、気分が復活。同じツアーの奥さん方とも打ち解けたせいもあって、やたらと元気になりました。よかった。よかった。この後、小樽~函館も長い旅路でしたが、元気いっぱいに楽しんでいました。

毛蟹は宅配で送って家で食べましたが、本当においしかったです。

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[札幌プリンスホテル](2009年7月宿泊)
■場所 〒060-8615 北海道札幌市中央区南2条西11丁目
■楽天トラベルへのリンク→札幌プリンスホテル
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ウニやカニを満喫。家庭的で落ちつける古い民宿 [礼文島 北海荘(休業中)]

北海道には、ツーリングライダー向けのボロ宿やキャンプ場がいくらでもありますが、おうおうにしてヌシみたいなのがいて仕切っていたり、半年も滞在しているような不気味な常連がいたりして、どうもそういうのはだんだん面倒になってきたので、なるべく“普通のボロ宿”を探して泊まるようにしています。

ただ礼文島では昔のユースホステルのようなミーティング文化?がけっこう残っていると聞いていたので、もはやそれなりの年になってみんなで歌ったり踊ったりするのはいやだなあ、と思っていたのですが、「北海荘」は幸いにして相部屋でもなく、無理やりのミーティングもなく、平穏に過ごすことができた民宿でした。

外観はそれほどボロではなくきれいでしたが、中に入るとかなり年季が入っていることがわかります。通された部屋は2階の奥のほうで、窓を開けると渓流とも用水路とも取れるような小川が滝になって大きな音で流れていたことを覚えています。家庭的で飾り気のない落ちつける宿でした。

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前日は稚内市内のボロいビジネスホテルに泊まって、宗谷岬や猿払原野などを見てから、午後の船で礼文島に渡りました。6月なかばだとまだバイクは少ないのですが、やはり船に乗ると汚いかっこうをしているライダーは澄ましていてもすぐバレるので、ほかのライダーが「何かいい情報ありますか?」などと話しかけてきます。このへんが北海道らしいです。

礼文島の香深という港から、すぐのところに「北海荘」はありました。確か2食付き8000円くらいで、前日予約してありました。北海道ツーリング中としては豪華宿を予約したわけですが、礼文島ならではのウニを思うぞんぶん食べたいという狙いでした。

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朝夕の食事は上の写真のような感じ。ウニやカニについては絶品で、そのほかの料理もだいたいどれもおいしかったです。そんなに客は多くなかったのですが、食事は広い食堂の長テーブルでとるので、どうしても近くの人といろんな会話をすることになりました。ちょうど左隣に座ったおっちゃんが話し好きで、とにかく最後までいろんな話をしてしまいました。

みたところ、話しぶりや態度が妙にきちんとしていて、言葉もていねいなので「学校の先生か公務員の定年退職者だ」とにらんだのですが、翌朝の食事の時に聞いてみたらやはり東海地方の団体職員0Bでした。

そのおっちゃんは昔、利尻島のフェリーターミナルのおばちゃんにずいぶん世話になったことがあり、何十年ぶりかでその人に再会するためにきたといってました。「旅行した時に泊まるところなんかを親切に確保してくれて、親切にしてもらいました。明日は利尻に渡ってそのお礼をしたいと思っています」というので、「ぼくも利尻に渡る予定なのでまたお会いするかもしれませんね」などといっていましたが、翌日の午後、香深のフェリーターミナルでやっぱり再会しました。

とにかく礼文島は訪れる人をとりこにする何かがあるようで、ずいぶん常連の多いところです。例の歌や踊りに魅惑されて長期滞在してしまう観光客がいるという噂も。用心していたので、まあ普通の食事でホッとしたと同時に、どこかで怖いものみたさもあったので残念な気持も…。

私たちは宿泊した翌朝、宿のおばちゃんに「もっとウニが食べたい。どこかないか」としつこく聞いたところ、「何キロか先に漁協がやっているウニむき体験ができる店があるので、そこにいってみたら」といわれました。さっそく雨で視界がきかない中を強引に出かけました。

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「ウニむき体験センター」は売店などもついた大きな施設でしたが、誰も客がいませんでした。応対してくれたのは一人だけ留守番みたいにしていたおっちゃん。それでも親切にウニのむき方を指導してくれ、本来の料金には含まれていない、いろんな種類のウニも食べさせてくれました。ひとり500円でたらふくウニを食べることができました。ここで食べたウニほどのおいしいウニはいまだに見つけられません。その節は大変お世話になりありがとうございました。

そのあと礼文島北端のスコトン岬にいって、「日本最北のトイレ」にも寄ってきました。礼文島では観光客はここに寄るのがなかば義務とされています(嘘)。この日は雨の上に風も強く、バイクにとっては最悪の天候でしたが、澄海岬なども見学でき、たいへん印象に残る日になりました。

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ちなみにこのあと利尻島の「しらかば」という民宿にも泊まったのですが、こっちは大変新しく、若い女性スタッフが中心の洗練された宿で、食事も下の写真のような感じ。とにかく同じウニを食べるのでもかなり上品なのです。建物も部屋もきれいだったので、“ボロ宿”認定不可のため、ここでは紹介しません。

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「北海荘」で会ったおっちゃんは無事にフェリーターミナルに到着できたでしょうか。感激の再会があったことを祈っています。礼文島では恐れていたような歌や踊りを強要されることはありませんでしたが、やはり同宿どうしで語り合うことが当然の礼文島文化に少しは触れたような気がします。

※なお今回調べてみたところ、残念ながら「北海荘」は現在休業中のようです。

[礼文島  北海荘](2006年6月宿泊)
■場所 北海道礼文郡礼文町香深入舟トンナイ
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港を見おろす古い洋館のアパート [函館・インターナショナル グッドホーム アパートメント]

ここで紹介するのは函館山の中腹にある「インターナショナル グッドホーム アパートメント」です。 現在も利用されているアパートですが、古い西洋館を改造したもので、元は明治時代か大正時代に函館に駐在した外国人が住んだ家だと思われます。詳しいいわれはわかりません。

この1室を知り合いが仕事用に借りていて、函館に旅行したときに泊めてもらいました。函館には古い建物がずいぶん残っているので、これくらいだと文化財とはいえないかもしれませんが、古い洋館に泊めてもらうとは思ってもいなかったので、得難い機会だと思い興味津々でした。急坂をのぼった上にあり、見晴らしのいいところです。


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夕方案内してもらい、荷物を置いて周辺の散歩に出ました。元町周辺の観光エリアなので、真剣にまわればずいぶんいろんなスポットがあるのですが、とりあえず銭湯に行くことにして、近所の「大黒湯」に連れていってもらいました。時間が早いせいかほとんど客がいませんでしたが、ここは昔風の銭湯で湯船がすごく深く、久しぶりに銭湯でゆったりすることができました。

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そのあと食事に行ったり、函館山の展望台に登って夜景を見たりして、夜遅くアパートに戻りました。アパートの内部は、すごく古さを感じる造りなのですが、板張りの床や洋館らしい出窓の雰囲気が気に入りました。ただトイレの水を流すと、家中の配管から轟音が響くなど、実際に住むには古さが問題になることも多々あるのかな、と思いました。

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このほか広い地下室もあり、「中にはハムを作っているやつもいる」というので、見せてもらいました。地下室におりてみると、見事なカビ付きのハムがぶらさがっていました。完成すると住民みんなに少しずつ配ってくれるそうです。

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翌朝は早起きして、アパート周辺に出て港を見下ろすと、「函館どつく」とか、函館駅近くに係留保存されている「摩周丸」などが見えます。函館西部地区を観光するには絶好の立地なのですが、当時あまり興味がなく、普通に泊まっただけでした。ただ旧函館区公会堂やハリストス聖教会などの前は、通るだけは通りました。今から思えば、もう少し時間を取ってゆっくり散策すれば良かったと思います。

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その後も何回か函館に行きましたが、宿泊したのは大沼の観光ホテルや湯川温泉の旅館などで、このアパートほど素朴で雰囲気があり、立地も最高の場所はなかったと思います。函館には洋館に限らず、古い建物がずいぶん残っていることにその後気づきました。下の写真は、今年(2009年)に撮影したものです。アパートの現況はどうなっているのかわかりませんが、可能であればまた知り合いに頼んで泊めてもらい、今度はもっと時間をかけて函館で遊んでみたいと思っています。

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[函館・インターナショナル グッドホーム アパートメント](2006年6月宿泊)
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駅前旅館の古格を残す昭和8年建築の木造3階建て [増毛 旧旅館 富田屋]

北海道をまわっていると、昭和初期と思われる古い建物にけっこうでくわします。留萌、増毛から小樽を経て積丹半島に至る日本海岸は、昔ニシン漁で栄えた漁港も多く、駅前には漁の全盛期のビジネス需要に対応して、繁栄していたと思われる旅館もあります。

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その中で偶然目についたのが、増毛駅前にある「富田屋」という旅館です。今は営業していないようですが、昭和8年の建築で、あとから調べてみたら隣にある「多田商店(風待食堂)」とともに映画のロケなどにも使われた、かなり有名な建物のようです。今は安全面で法的にいろいろうるさくなっているのでしょうが、こういう宿が現役でやっていたら、ぜひ泊まりたいと思いました。

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また増毛駅そのものも、大正10年に作られた駅舎でけっこう渋かったのです。たまたまこの日は前日泊まった留萌のビジネス旅館を出発して、朝のうちに増毛駅に到着しました。場所がよくわからなかったので登校途中の小学生に駅を聞いたら、親切に教えてくれました。子供たち、その節はありがとう。増毛駅前にはほか商業施設があまりなく、前の日に留萌で泊まるか増毛に泊まるか悩みましたが、もし夜になって増毛に着いていたら逆に困っていたかもしれません。

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留萌ではバイクに荷物を積んでいたらバイクを倒してしまい、旅館のおっちゃんや通りすがりの力持ちのおっちゃんがバイクを起こすのを手伝ってくれて、無事出発できました。一段高い歩道から車道にかけてさかさまのような感じで倒してしまったので、たぶん自力では起こせなかったと思います。宿のおっちゃん、通りすがりのおっちゃん、その節はお世話になりました。

留萌で泊まった宿もかなりのボロ宿でいい感じだったのですが、写真をまったく撮っていないのが残念です。バイクが倒れたときに右のステップが破損してしまったので、これを直すには小樽くらいの大都市にいかないと無理だと思い、ゆっくり走りました。

小樽まで行って最初にあったバイクショップでは「こういうのは直せない」といわれたので、さらに街中に進み、次に見かけたバイクショップにいくとそこにいたお兄ちゃんが、「雨も降ってるし、ステップが使えないと走れないよね」といって、「時間をくれたら何とかできるんだけど、今日はどこに泊まるの?」と聞いてきました。「どこに泊まるかは決めていないけど、小樽市内に泊まる」というと、「それなら1時間くらい昼飯でも食ってきたら、そのあいだに何とかかする。近所においしいパスタ屋さんもある」というので、その言葉に従い、パスタを食べている間に修理してもらいました。

ステップはありあわせの部品で作ってくれましたが、その後のツーリングにもまったく問題ありませんでした。パスタもおいしかったです。バイク屋のお兄ちゃん、その節は大変お世話になりました。

バイク屋のおにいちゃんはライダーハウスなんかも紹介してくれたのですが、結局泊まったのは当日予約で、「オタルヴィブラントオタル」というところでした。あまりにもきれいな部屋なので気おくれしました。とはいえこのホテルも、旧北海道拓殖銀行の建物を利用したホテルで、国会議事堂の設計にも関わった矢橋賢吉という有名な建築家がデザインした古い建物でした。大正12年の建築なので、けっこう古格を感じます。外観はちょっと豪華そうな石造りで1階ロビーも豪華ですが、値段は素泊まりで6000円くらいで、何といっても小樽運河のすぐ前なので場所的に最高でした。

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上の写真はホテルの外観と、窓から見た風景です。古い建物を無理やりホテルにした感じで間取りや設備に苦しいところもありましたが、ホテルのスタッフがみんな親切でいい宿でした。小樽は北海道の中では古い街で、観光客にも人気があります。私もガイドブックでみて、夜は「幸寿司」というお店にいきました。すごくおいしくてしかも安かったです。もっとも最初から高いネタは頼んでいませんが。すごく混んでいましたがカウンターでゆっくりお酒を飲み、お寿司を食べることができました。

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ホテルは1階に大きなオルゴール屋さんもあって、観光には便利なホテルだと思いました。当日突然泊めてもらい、バイクもいい場所に泊めさせてもらってありがとうございました。

[旧旅館富田屋](2006年6月外観のみ見学)
■所在地 北海道増毛郡増毛町(増毛駅前)

[ホテル ヴィブラント オタル(旧ホテル1-2-3小樽)](2006年6月宿泊)
■所在地 〒047-0031 北海道小樽市色内1-3-1
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古い映画の看板が虚しい“廃墟”の宝庫 [夕張 フォレストユースホステル]

リリーズの故郷として知られる? 夕張市は一度いってみたい憧れの地でした。北海道には何回かいっているものの、夕張というのはついでに寄るような立地ではないため、一度もいったことがありませんでした。炭坑で栄えてその後衰退した街は北海道にいくつかありますが、夕張は最盛期と比べて人口が10分の1くらいに減るという激しさです。その激変のようすも自分の目で見てみたかったのです。

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このとき泊まったのは、市街から少し離れた「夕張フォレストユースホステル」というところで、ビジターの2食付きで5000円台だったと思います。ここはユースホステルとはいっても「ボロ宿」とはほど遠い、きれいでおしゃれな宿で、食事も非常に洗練されていておいしかったです。周辺は白樺林や畑に囲まれた快適な宿でした。

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最初調べたところ、夕張には当時「マウントレースイ」や「ホテルシューパロ」など、大規模なリゾートホテルがあり、意外にも観光開発に力を入れている感じでした。ただそういうところに泊まってもしょうがないので、安い宿をさがしました。人口激減によって廃校になった学校を宿泊施設にしているところがあったので、電話してみましたが、何か対応がお役所的で要領を得ず、個人客はあまり歓迎されていない感じがしたのでやめました。それ以降の旅程は、予約などをせず、気分しだいで動くつもりでした。

この日の客は若い女性ひとり、30歳くらいの男性ひとり、60歳くらいの男性ひとりで、私たち以外はいずれもひとり旅。夕食の時にいろいろ情報交換した結果、若い女性は美瑛や旭山動物園の“メルヘン路線”が良かったといい、若30歳くらいの男性はいい温泉があると教えてくれましたが、動物園にはどうしても行きたかったので、翌日は山越えで富良野方面に行くことに決定。
 

翌日、まずは夕張の市内見学に出かけました。想像以上の廃れぶりに言葉がありませんでした。大規模なテーマパークかいくつかまとまっていたのでいってみましたが、広いスペースに客は私たち以外に一組だけしか見当たりません。終始、従業員のほうが多いありさまでした。実際、なぜこんなところにこんな施設が、と思うような施設が多いのです。

その中で「石炭の歴史村」というやつだけは、炭坑を利用して炭坑の歴史を再現したもので、おもしろかったです。一見、佐渡金山みたいにマネキンを使ったちょっと笑える展示物なのです。しかし実際の歴史的背景を生かしており、日本のエネルギー政策の変化と時代の変化が人間の生活にどんな影響を与えたのか、深く考えさせられる興味深い内容になっていました。

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そのほかは世界の動物だとかロボットだかとか、意味不明の展示館や遊園地ばかり。かなりのもの好きでないと、とても楽しめないのではないでしょうか。フードコーナーもありましたが、当然ひとりも客がおらず、派手なパラソルだけが無数に風にはためいているのが、逆に不気味なのです。

そのあと中心街にいってみると、ボロい建物の宝庫でした。炭坑で働いていた人の住宅など、いまとなっては不要な建物や、人口10万人時代の商業施設など、もはや人口が激減した夕張市にとっては使い道がないということなのでしょうか。人通りもほとんどありませんでした。

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そのほか「キネマ街道」と称して、古い映画の看板があちこちにディスプレイされていました。映画を通じた街起こしということだと思いますが、あまりにも周囲の廃墟が目につき、痛々しくしか感じませんでした。上の写真のように「太陽がいっぱい」とか書いてあっても、もうイメージが全然太陽がいっぱいではないわけです。

この日は天気が悪く雨がちだったせいかもしれません。ゴーストタウンから少し離れた「夕張メロン城」などという場違いな施設も、寒々しくしか感じられませんでした。

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この日、午後からシューパロ湖方面に山道を抜けて、富良野で一泊しました。余談ですが、富良野で食べた「札幌軒」という店のラーメンがおいしかったです。こっちはなぜかおふがのっているのが多いですね。

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この日の夜、富良野の安宿でテレビをみていると、「夕張市、破綻!!」のニュースが。市が破綻するということの意味がわからず、ローカルニュースだと思っていたら、あとで大変な問題だったということがわかりました。

その後2007年に財政再建団体に指定されたわけですが、実は日本の多くの自治体が同じような問題を抱えていることがわかってきた、その走りとなった事件だったわけです。自分が夕張市にいたまさにその日に、そんな事件が持ちあがるというのはなんという偶然なのかと思いました。

あくまでも気まぐれに訪問した観光客の立場ではありますが、そういうことであればもっとメロンゼリーとかを買って、街の産業に少しでも貢献すれば良かったと思いました。また、当時はそうした自治体財政の問題には心が至らず、珍風景のひとつとして通りすぎただけでした。現在は意味不明のテーマパークなどを廃止し、巨額をつぎ込む観光路線も破綻したようです。訪問時の破綻という巡り合わせもあって、何か惹かれるものを感じます。あらためてゆっくりと訪ねてみたいと思っています。


[夕張フォレストユースホテスル](2006年6月宿泊)
■住所 〒068-0751 北海道夕張市沼ノ沢554
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「日本ボロ宿紀行」文庫版発行



ボロ宿紀行・続編




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