気仙沼に仕事の用事があったのをいいことに、2~3日、付近を周遊してきました。気仙沼に行くのは今回で多分4回目。市内のようすはだいたいわかっていますが、気になるボロ宿が多く、今度こそはそのどこかに泊まってみたいと思ってでかけました。

駅前近くの気仙沼街道には「宝屋旅館」「まるよし旅館」が隣接していて、さらにその先には「かどや旅館」「松屋旅館」の建物が向かいあっています。

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これらの宿の存在は見ていて知っていました。「松屋旅館」は前にもちょっと書きましたが、すでに営業していない感じでした。そのほかの旅館はウェブサイトで調べると一応旅館リストに出ているので、今回は「まるよし旅館」に電話してみました。電話にはおばあさんが出て、日程や人数に関わらず「ちょっと今部屋が用意できない」という返事だったので、実質的に休業状態かもしれません。

本当は今回の仕事の都合上、市街地から離れた駅前に泊まっても不便だったので、このへんの宿はあきらめて、港に近い「大鍋屋本館」という古そうな宿を予約しました。こちらはHPも開設しており、頼めばけっこう豪華な食事も出るみたいです。今回はビジネスプランの朝食付きにしました。5250円でした。

さてこの日は雨模様でした。一ノ関駅から大船渡線の盛駅行きワンマン電車に乗って気仙沼をめざします。一関駅では「今日もまた温泉一朗さんはどこかの温泉に出かけているのだろうか」などと想像しながら‥‥。


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気仙沼駅に到着すると駅の窓口に、りりしい感じの「むすび丸・武将タイプ」がいました。さらに市内で立ち寄ったスーパーには「ホヤぼうや」らしきディスプレイもぶらさがっていました。miaさんのお引き合わせでしょうか。

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この日、仕事は午後2時くらいに終了したので、まず大鍋屋本館に寄って、チェックインして荷物を預けることにしました。現地の人に「今日は大鍋屋に泊まる」といったら、多少は知っているみたいで、「あそこは古い宿だよ。確か衆議院議員の小野寺五典の実家だったはずだけど‥」ということでした。

確かに宿の入り口には小野寺五典先生のポスターなどが貼りだしてありました。

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上の写真は最初に通された部屋。少しうらぶれた感じでなかなかいいです。テレビ台はありますが、テレビがありません。「こういうところもボロ宿のおもしろいところか」などと思っていると内線電話があり、「テレビを修理に出していたのを忘れていたので部屋を替わってください」といわれました。次に通されたの部屋が下の写真。

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入り口に次の間がついたけっこういい部屋で、ボロ宿風情はなくなってしまいました。テレビもあります。それとどちらの部屋にも壁に謎の扉が付いていました。

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この扉を開けると下の写真のように三面鏡になります。スペース節約のためのなかなか便利な工夫です。(※モデル=こぐまのプーさん)

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そんなこんなで外に出て散策と夕食に出かけました。何度もきているので市内見学といってもそんなに目新しいところは思い浮かびません。とにかく魚市場に隣接する「海の市」という観光市場に行ってみました。港にはイカ釣り船なのか、照明がたくさん付いた漁船も停泊していました。「海の市」にいってみるとここにも「むすび丸」が。思った以上に人気キャラなのかもしれません。

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この市場でおみやげ用の買い物をして宅急便で送ってしまい、再び市内を歩きました。小雨が降ったりやんだりしているので、寒いくらいでした。でも逆に付近の低い山にもやがかかって、これまでにないような独特の風情がありました。

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教会の尖塔も、もやでやや霞んだ感じ。気仙沼の港は陸地に深く入り込んだ入り江にあって、しかも大島に守られているため波も静かで、牡蠣やホタテの養殖が盛んです。しかしこの前の津波でだいぶ被害を受けたと聞いていました。市場でみた限り、品物は十分出回っていたようですが‥。

この日の夜はどこか寿司屋さんで食べようと思い、観光案内所で寿司屋マップをもらっていました。その中から、比較的エースポートというフェリーターミナルに近いところに行ってみました。途中にわびしげな食堂をみつけ、こっちのふかひれラーメンにもそそられたのですが、今回は断念しました。

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行ってみたのは「一八」というきれいな寿司店で、このへんの寿司屋さんの中でもちょっと高そうな雰囲気でした。実際にはそうでもなかったです。5時半か6時くらいだったと思いますが、まだ外は明るいのに飲め始めてしまうのはいかがなものか。

寿司屋さんで食べたのはいつも必ず頼んでしまうイカとホタテ、ウニ。それとショーケースの赤身がすごくおいしそうだったので赤身も頼みました。さらに店の主人が「きょうのおすすめは鯛とほや。ほやは新鮮なのがたくさん揚がっているので、普通は酢で和えるけど刺身でいけるよ」というので、頼んでみました。いや~、実にうまかったです。

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この店でずいぶん粘って、ビールから熱燗のおかわりなんもしているうちにだいぶ時間が過ぎました。地元のおっちゃんたちでずいぶん賑わってきたので、8時頃には店を出て宿に向かいました。

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宿の帳場前のロビーにも小野寺先生のポスターが貼ってあったので、女将さんに聞いてみました。すると「息子です‥」と遠慮がちに教えくれました。国会議員の実家の宿に泊まるというのも初めての経験です。

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この宿はお風呂が男女別に別れていて、しかも12時くらいまでいつでも好きな時間に入れます。古い宿の中には入浴の順番が決められていて、ある程度決まった時間に一度しか入浴できないという場合も多いので、ここは便利でした。

部屋では「男山本店」の「福宿」という地酒を飲んでみました。なかなかおいしかったです。翌朝、朝食は小さな食堂でとりました。

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まあ普通の内容です。漬物とか味噌汁とか小鉢の料理が東北系というか、ちょっと田舎料理みたいな雰囲気がありました。こういうのもなかなかいいです。私たちの後ろ側のテーブルで食べていたおばあさんは、大きな声で「こんなおいしい料理は食べたことがない。おいしい、おいしい」といって大喜びしながら食べていました。「それは少しおおげさじゃないの?」と思いましたが、どうせ食べるなら、そうやって喜んで食べたほうが本人も周りの人も幸せかもしれません。

この日はすごくいい天気になりました。駅までの15分か20分くらい歩くのにちょっと暑いくらいでした。宿は港やフェリーターミナルに近い便利なところです。周辺にはちょっとしたみどころがありました。まず、宿の裏手の丘に要塞のようにそびえるのは気仙沼女子高。

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裏道にはかなりボロい家が続き、宿に隣接した建物も蔵のようなビルのような、古くて頑丈な造りの家でした。女将に聞いてみたところ「このへんは大火で何回も焼けているので、みんな蔵を作ったんです。隣の家は昔の船持ちの家ですが、今は仙台に越していて、たまに様子を見に来ます。頑丈な蔵を作っているのでなかなか移転もできないんですよ」ということでした。

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見るからに古さを感じる家が多いです。昨夜飲んだ「福宿」の「伏見男山」のビルもなかなか風格があります。

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「大鍋屋本館」のすぐ裏手には「金港館」という、なかなかいい感じの宿もありました。坂道につけられた石段の脇に寄り添うように建っており、地味ですがいじらしい風情を感じてしまいます。

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そんな感じで気仙沼での一夜を過ごしました。翌日からは三陸海岸を北上すべく、大船渡方面をめざしましたが、その話しはまた別の記事で紹介していきます。

[気仙沼・大鍋屋本館](2010年5月宿泊)
■所在地 〒988-0013 宮城県気仙沼市魚町1-3-14

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