先日の四国旅行では、行きは飛行機でしたが帰りは酔狂にも寝台特急の「サンライズ瀬戸」を利用しました。新幹線で帰ることも十分可能でむしろ早く帰れるのですが、やはり寝台特急のワクワク感を取りました。

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「サンライズ瀬戸」は高松~東京間の夜行列車で、繁忙期には松山まで延長されているそうです。また、岡山で出雲方面からの「サンライズ出雲」と連結して東京まで一緒に運行されています。これに乗るのは2年くらい前に甲子園球場でナイターを見た帰り、新幹線で帰るのをやめて三ノ宮から乗って以来です。

今回は坂出から東京までの間を乗車しました。JRでは「動くホテル」などといっているようですが、確かにB寝台でも、昔の寝台急行なんかと比較すればかなり快適です。

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坂出駅のホームで、電車の先頭を写真に撮ろうと思ったのですが、ぼやっとしていてタイミングがずれました。なんだかわからない写真になってしまいました。今回ほかの写真も暗いせいか手ブレが目立ちます。

前回も今回も、席の種別としては「シングル」というやつに乗りました。今回の旅は仕事がらみで経費で落とせるので、「デラックス」を狙っていたのですが、さすがに考えが甘く、すでに満席でした。「シングル」の寝台は下の写真のような感じ。狭いですが、清潔で快適です。まあカプセルホテルみたいな感じで、枕元にはラジオやめざまし時計も付いています。

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このほか、フルフラットシートの「ノビノビ座席」や「シングル」より少し寝台が狭い「ソロ」、A寝台1人用個室の「シングルDX」などがあり、2人用の「ツイン」や2段ベッド形式の「シングルツイン」などがあります。

今回は車内を探検している時に、いくつか空いている部屋があったので写真を撮ってみました。「シングル」の部屋には非常にかっちょわるい部屋着というか寝間着が備え付けられていて、個室の外に出る時はこれを着ます。やはり一度脱いだスーツなんかをまた着るのは面倒なので、これを着て出歩く人が多いようです。今回も夜中に一人、トイレか何かで出歩いている人を見かけましたが、あの部屋着を他人が着ているのをみると、あまりにもかっちょわるいので、自分も同じ姿であることを忘れて笑ってしまいます。

個室にはさまれているので、通路は狭いです。

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下の写真はB寝台の「シングルツイン」。2段式ですが、荷物置き場などがあり「シングル」より少しスペースに余裕がある感じです。

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下は「ノビノビシート」。要するに普通車指定席なのですが、横になることができます。個室ではありませんがカーテンなどで仕切ることもでき、たぶん十分に眠れると思います。フェリーの大部屋みたいな感じかもしれません。

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「シングル」の個室を出る時は、自分で入力する方式の暗証番号でロックします。

今回、探検から部屋に戻ってきて、暗証番号を入れても鍵が開かないのであせりました。「サンライズ瀬戸」が毎日運行される中で、自分で入れた暗証番号がわからなくなって車掌を呼ぶはめになるケース。そんなことも時にはあるはずで、皆無だとは思われません。しかしめったにいないと思います。「そのめったにいない、よけいな手間のかかるアホ客の一人になってしまうのか‥」と絶望感に襲われました。

もう車掌を呼ぶしかないかと思いましたが、暗証番号自体は覚えているので、たぶん入力ミスをしたわけです。なので、「たぶんこんな感じで押し間違えたんじゃないかな」と思う番号を押してみたら奇跡的に開きました。この時の喜びはとても言葉では伝えきれません。夜中に車掌を呼ぶ必要がなくなってほっとしました。

夜明けに向かって走る「サンライズ瀬戸」は、東京に近くなるに連れて外が明るくなっていく時間帯を走ります。季節によって違いますが、前に乗った時は確か7月頃で、だいぶ早く、静岡あたりでは明るくなっていました。最初の時はもの珍しくて、ほとんど眠らず外の景色を眺めていました。東海道新幹線とは違う区間を走る東海道本線の景色が珍しく、海もところによって間近に見えるなどなかなかおもしろかったです。

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上の写真3点は2年前の写真です。最後の写真は海と、遠くの山に「熱海城」が見えているので、おそらく熱海駅付近です。ここまでくるとすっかり明るくなっていました。しかし今回は3月だったので日が短く、まだこのへんは暗かったと思います。

「シングル」個室は2階建て構造になっていて、下の部屋に入ると、窓からの目線がちょうど駅のホームすれすれの高さになります。平塚を過ぎるくらいになると、徐々に通勤・通学客の姿が見えはじめ、横浜近辺ではかなり多くなります。

窓にはシャッターも付いているのですが、労働者諸君が早朝通勤している時に、自分がのんびり寝台列車に乗っていることがおもしろく、つい開けたままにして窓の外の光景を見ながら「諸君、がんばって通勤してくれたまえ」などと思ってしまいます。

もしかしたら外の連中もこっちを見て、「なんであいつはダサい部屋着を着て、うれしそうに外を見てるんだ?」などと思っているかもしれません。

東京駅には朝7時過ぎくらいに到着します。到着前になると乗客が起きてきて顔を洗ったり歯をみがいたり、それなりににぎやかになります。今回は途中ぐっすり眠ったので十分からだも休めることができ、快適な旅になりました。

東京からも夜出る電車があるので、いつかそれに乗って、今度は出雲方面に遊びにいってみたいと思っています。

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