四国ツアーの続きです。

四国訪問の目的は松山で終了していたので、この日の夜は寝台列車で東京まで帰ってやろうと酔狂なことを思い、そのために坂出まで行くことにしていました。

坂出発の時間が夜の10時45分だったので、それまではだいぶひまがありました。2時頃の電車で松山から予讃線に乗って坂出方面に向かいながら、どこか気になる駅があったら途中下車しながら行くのもおもしろいな、と考えていました。

しかし実際に電車に乗って海沿いを行くと、今治、西条、川之江、観音寺など、高校野球で聞いたような地名が続き、どこも降りてみたいと思ってきりがありませんでした。ただ本格的にお寺などを観光をするほどの時間もないのでどうしようかと悩んでいるうちに電車は進み、もう坂出近くになって丸亀駅に到着。そういえば学生時代の友人に丸亀出身のやつがいたのを思い出し、それだけの理由でふと降りてみることにしました。

駅のホームから周辺を見回すと、遠くの丘に丸亀城が見えました。石垣が高いので有名です。もう夕方なので城に行くのはあきらめましたが、とにかく町並みだけでも見て、ちょっと喫茶店で休憩しようというくらいのつもりでした。

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駅の南側のロータリーに出ると、女性ストリートミュージシャンがギター1本で歌っていました。なかなかいい声が響きわたるほど静かで、それを横目に喫茶店などがありそうな方向に見当をつけて向かいました。すると高いアーケードに覆われた大きな商店街を発見。しかし紛れ込んでみて、そのあまりの寂れ方に圧倒されてしまいました。

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「われわれは異次元の世界に来てしまったのか?」というのが第一印象。アーケード街は1本ではなく、縦横につながる複雑な構造になっており、全体としての距離は相当なものだと思います。これだけの規模がありながら、商店の多くはシャッターが下り、通行する人もほとんどいません。時々自転車に乗った高校生が通るくらい。街の人がみんな神隠しにでもあったのか、とでも思うくらい異常な感じを受けました。

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きちんと整備された道路はどこまでも続き、横道に入るとまた新しいアーケード街に出くわします。おそらく昔は相当に繁栄していた商店街であることはまちがいありません。結局、郊外のロードサイドに大型商業施設が出店し、昔からの駅前商店街はこんなふうに衰退したのだと思います。そうだとすれば日本全国で起こったこととまったく同じ。それにしてもこれだけの規模の商店街が寂れるとすさまじいほどの迫力があります。

アーケードには似つかわしくない歴史を感じさせる“小間物店”も発見。もう商売はやっていないでしょう。また舶来ブランドをアピールする洋品店、看板の文字が欠けてしまったなかなかそそる食堂などもありました。

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歩いているうちにお城に近い「京極通り」という通りにぶつかり、そのかどの果物屋さんが開いていて、みかんがひと山300円だったので、これを買って寝台列車で食べてやろうと思って寄りました。店のおばちゃんは「こんなに安けりゃ、ちぎり賃も出ないくらいで農家もかわいそうだ」といってました。確かに15個くらいあったので、安いです。たぶんこの青果店も昔ほどのお客はこなくなっているかもしれません。

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みかんを抱えてさらに別の道を駅方向に戻ると途中の路地にボロ宿らしき物件を発見しました。前の通りに覆いかかった看板が不思議な宿。「ほうらい荘」と出ていました。

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この付近にはよくみると「丸亀本陣址」という碑があったので、昔の街道筋に当たっていたようです。どこか城下町らしい古い雰囲気の町並みも残っていました。

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さらに古い商家をそのまま使ったような「街の駅」も。ここは休憩所になっていました。

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寂れた巨大アーケード街も、古い路地裏の町並みも、地元の人にとっては日常の風景なのだと思います。しかし突然訪問した観光客にとっては、すべてが衝撃的な光景でした。たい焼き屋やラーメン屋さんなんかも営業していて、できれば寄ってみて、もう少し異次元空間にひたってみたかったのですが、食べる時間には早すぎたのでやめておきました。結局喫茶店に寄るのも忘れて、このあと坂出方面に向かいました。

いずれはこの近くにある「こんぴらさん(琴平宮)」を改めて訪ねてみたいと思っているので、丸亀も再び訪問することがあるかもしれません。そのときはお城も見学して、「ほうらい荘」に泊まってみようかなと思っています。

[丸亀市・蓬莱荘](2010年3月見学)
■場所 香川県丸亀市通町103
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