だいぶ前の話しになりますが、山梨の南アルプス市にある御勅使南公園ラグビー場に、ラグビーの試合を見に行った時、ついでにどこか温泉に泊まろうと選んだのが「赤石温泉」でした。この時、「南アルプス市」という新地名に、すごく違和感を感じたことを覚えています。余談ながら、このへんにはほかにも強引な町村合併で変な地名が続出しており、わけがわからなくなっています。「赤石温泉」がある増穂町も、富士川町になった見たいです。

赤石温泉外観DSCN0126

「赤石温泉」は甲府から富士川沿いに南下し、戸川渓谷沿いに櫛形山方面に上がっていった山奥にあります。途中、忘れられたような集落が山中にあり、どうやって生活しているのか、不思議な感覚に包まれました。落人でも隠れて住んでいたのかと妄想しました。このへんから道は険しくなり、さらに上がっていくにつれ遠くに富士山も見え、いよいよ秘境に入った感じが強くなります。

富士(赤石)

けっこう登って、ようやくついてみると宿は秘湯の宿というより、どこか明るいムード。なんというか風情というものはなく、赤い車輪がディスプレイしてあったりして、やたらと民芸調の飾りつけを派手にしてしまって失敗した田舎の蕎麦屋さんみたいな感じなのです。

ただ建物はかなりのボロで、廊下なども相当いたんでいました。部屋に通されて窓の外を見ると、ここが本当に山奥の一軒宿であることを実感します。川が流れていますがほかに何の建物もありません。そこら中に猿や猪でもいそうな感じです。

赤石温泉部屋の外DSCN0125
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建物の古さとは別に部屋はけっこうきれいに内装されていて、その点でもあまりボロ宿感はありません。食事も普通の旅館風というか、別に特に貧相でもありませんでした。朝食のおかずがワンプレートに盛られていたのが、あえていえば貧乏くさいといったところでしょうか。宿では風呂に入る以外まったくやることがなく、ひたすらテレビを見て過ごしました。

赤石温泉朝食DSCN0123

そういうわけで、場所はかなりの秘境なのですが、現地にはあまりそんな雰囲気はありませんでした。露天風呂があると聞いて期待していたのですが、週末というのに実際にお湯を入れている風呂はなく、何か工事をやっているような雰囲気で入浴できませんでした。

かたがないので岩風呂風の内湯にだけ入りましたが、お湯の色が赤褐色というか、茶色い感じ。けっこう成分が強そうでした。この泉質があるから、人気宿になっているのかもしれません。ただ、こんな秘湯でなぜわざわざ内湯を安っぽい岩風呂にする必要があるのか、それがわかりません。シンプルな浴槽でいいと思うのですが。

全体的に妙に雰囲気が明るく軽く、意味不明な飾りやオブジェ?なども多い宿なので、湯治場的ムードを期待するとはずれてしまいます。ただこれほどの山奥になぜこんな宿が存在するのか、それを考えると少し不気味な感じもしました。場所に似合わない明るさというのは、かえって恐怖感を誘発します。南アルプスの山中には個性的な温泉宿がいくつかありますが、ここも不思議な個性を持った宿だとはいえると思います。

料金などについては、だいぶ前のことなので記憶にありません。また現地の状況もだいぶ変わっている可能性があります。

[赤石温泉](2003年10月宿泊)
■場所 〒400-0514 山梨県南巨摩郡増穂町平林3243
■泉質 酸性鉄 硫酸塩泉(低張性酸性冷鉱泉)
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