「湯河原温泉」も往年のにぎわいはなく、逆に今は静かでひっそりとした温泉街になっています。とはいえ奥湯河原のほうには現代的でしゃれた旅館などもできているようで、湯治場でも歓楽街でもなく、独特のムードを持った温泉地になっきたような気がします。最近は万葉公園や足湯の整備なども進み、東京から近くて魚がおいしいので、今後もそれなりの人気を維持していくのではないでしょうか。私もなんとなく好きな温泉で、これま4回くらいいっています。

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以前は「藤田屋」とか「伊藤屋」とか由緒ある名旅館に泊まったりしましたが、結局目的は魚とお風呂なので、もっと安い宿を探してみました。ちょうど連休後の日曜日だったのですが、温泉街の中心に「岩亀荘」という宿をみつけて予約しました。2食付きでだいたい7800円くらいだったと思います。

この日は朝早く東京をバイクで出発し、午前中には湯河原駅付近についてしまいました。駅付近もいろいろ店があるので、バイクを路地に止めて散策したのですが、どうもバイクが心配なので宿に電話を入れて、「チェックインはまだだと思いますが、バイクだけ先に止めさせてくれませんか」とたずねたところ、心よく承諾してくれました。それでまず宿にいってバイクを止めさせてもらい、「いらない荷物も置いてけば」といってくれたので、身軽になって改めて温泉街を散策しました。

「独歩の湯」という大きな足湯に入ったりした後、昼食は温泉街の蕎麦屋さんで食べましたが、かなりおいしかったです。蕎麦だけでなく、おつまみの板わさや冷や奴や浅漬けがおいしかったし、ビールはサッポロ黒ラベルの瓶ビールだったので、大満足でした。店の名前は残念ながら忘れてしまいました。

店を探している時に「味の大洋」という中華料理屋があり、その外観に惹かれたので入りたかったのですが、この手の店は意外にうまいか、完璧に失敗に終わるか両極端の結果が出がちなので、このときは無難に蕎麦屋さんにして、結果的に成功したわけです。

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上が「味の大洋」の外観です。何となく入りたくなりませんか。私だけですか。

そんなこんなで時間をつぶして、ようやく本当に「岩亀荘」にチェックインしました。ここは安いせいもあり、期待通りのいい感じのボロさ加減でした。部屋ももとはそれなりに凝った造りなのだと思いますが、だいぶ古びていて、壁には染みがあり、鍵もあまり機能していない感じでした。でも設備面では基本的にまったく問題はありませんでした。

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お風呂の写真は残念ながら撮っていませんが、そんなに大きくないものの、いいお湯だったと思います。前日の連休までは満室だったそうですが、この日は客が少なく「お風呂は貸し切りの札を出してゆっくり入っていいですよ」といってくれたので、お言葉に甘え、独占入浴しました。「岩亀荘」はとにかく立地が良く、湯河原にしては安いので、滞在するにはいい宿だと思いました。

肝心の食事も舟盛りなんかがついて、それなりに豪華です。この食事内容でボロ宿などといっていいのでしょうか、という感じ。そんなに値の張るものは使っていないと思いますが、やはり土地柄か、魚はみんなおいしかったです。それに朝食のアジの開きなんかもさすが伊豆という感じでした。正確には神奈川県なので、伊豆に含まれるかどうか微妙ですが。「岩亀荘」の並びには干物を店頭に干しているような干物屋さんもあったので、やはり新鮮な天日乾しだからおいしいのだ思います。

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部屋の中には最近みかけないレトロな冷蔵庫があり、持ち込みのドリンクなども冷やせるので便利でした。こういう冷蔵庫は昔はホテルや旅館の客室にけっこうあったのですが、みんなどこにいってしまったのでしょう。

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翌日は湯河原駅前の「二藤商店」で干物を買って帰りました。真鶴にある干物屋さんの支店だと思いますが、帰ってきて食べたらすごくおいしかったです。そのほか日頃から愛好しているカメヤのわさび漬けや、わさび茶漬けなんかを買って帰りました。

湯河原は熱海や熱川、伊東あたりと比べると、温泉街もどことなくもの静かで落ち着ける感じがします。伊豆はどこにいっても食べ物がおいしいし、湯河原にはぜひまたのんびりと滞在するかたちで行ってみたいと思っています。

「岩亀荘」(2008年11月宿泊)
■住所 〒259-0314 神奈川県足柄下郡湯河原宮上458-5
■泉質 単純泉(源泉かけ流し)
■楽天トラベルへのリンク→岩亀荘
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