古い宿が好きなので、いちおう妻籠や馬籠、奈良井などにもいってみました。

最初に馬籠を見て歩き、何となく帰るのがいやになったので、妻籠の「松代屋」という宿に電話してみたら、泊めてもらえることになりました。実際に泊まってみてかなり感動しました。当日急にお願いしたにも関わらず気持ちよく応対してもらい、客は私たち一組だけだったのに、食事や風呂も急きょ用意してもらいました。その節はありがとうございました。

こういう宿は「ボロ宿」というより、立派に旅籠の伝統を守っている宿だと思います。下の写真の奥のほうに見えているのが「松代屋」です。

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古くて小さい宿なので、混んでいる時は不自由もあるかもしれませんが、そのときはほかに客がなく、独立性の薄い部屋でも気兼ねなく過ごすことができました。食事も自分たちだけだったので、広間でゆっくりビールやお酒を飲み、ボロ宿の侘しさなどはまったく感じず、ぜいたくな気分を味わいました。

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渡り廊下の下に池を泳ぐ大きな鯉がたくさん見えました。「すごいなあ」と思って見ていたのですが、後から食卓でも輪切りになったやつに再会することになりました。

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妻籠の通りは、夜になると昼間とうって変わってひと気が少なくなり、まさに江戸時代にきたような気分になれました。

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ただ妻籠や馬籠はあまりにも有名で、かつメンテナンスが行き届いているので、町並みがきれい過ぎるというか、ちょっと人工的な感じがします。古い町並みの価値に気づき、いち早く修復や保存に乗り出したところなので、今となってはちょっと観光化され過ぎている感じがしてしまうのかもしれません。

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とはいえ通りすぎるだけでなく、一度は泊まってみる価値があると思いました。

このときは帰りに奈良井宿にも寄りましたが、中山道沿いのほかの宿場にも、素朴というか、飾り気のない宿がまだまだあるようです。

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上は妻籠の「阪本屋」さんです。泊まってはいませんが外観が気に入ったので写真をとりました。

いま全国で古い町並み保存が盛んになっています。あまり知られていない宿場町でも、いい感じのところに突然出会うこともあります。もっとあちこちいってみたいと思っています。

[松代屋](2005年6月宿泊)
■所在地   長野県木曽郡南木曽町吾妻妻籠807
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