万座温泉には何回かいきましたが、印象に残っているのは「湯の花旅館」です。

万座温泉といえば、プリンス系のリゾート開発やスキー客の増加で俗化した印象がありますが、「湯の花旅館」は昔の湯治宿的雰囲気を残しています。けっこう人気があって混んでいます。初めていった時は、こんなところが群馬にあるのか、と驚きました。

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関東近県では珍しく、ごはんと味噌汁、おしんこだけ出してもらい、あとのおかずは自分で用意するという半自炊システムで泊まることができるそうで、常連は半自炊を選ぶようです。もちろん、普通の素泊まりや二食付きでもオーケー。

私が泊まったのは二食付きでしたが、はっきりいって食事はそれほどどうということもなかったです。半自炊は4500円くらいで、二食付きになると確か3000円くらいは高くなることを考えると、半自炊のほうがお得かもしれません。ただ食堂で同じ飯を食いながら、ひとり熱燗をゆっくり飲んでいるじいさんを見て、ああいうくつろぎ感は食事付きでないと出ないかなあとも思いました。

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↑食事はこんな感じ。おいしいですが、普通の旅館食。

ここも全体的に掃除が行き届いていて「ボロ宿」というのは申し訳ないのですが、建物は古い山小屋みたいな雰囲気で、部屋も清潔ではありますが、素朴な感じ。建物の内部は広く、特にお風呂がかなりいいのがさすが万座温泉。お風呂は古い階段を少しくだったところにあります。

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男女別の内風呂の「さるのこしかけ風呂」と、その隣に混浴の露天風呂。内湯にはさるのこしかけのエキスが溶かしこまれているみたいでした。露天風呂はけっこう広い岩風呂風の造りですが、囲いがあって特に眺めは良くありません。ですが、泉質はかなりいいと思いました。

万座温泉特有の青みがかった白濁湯で、夜の露天風呂で一緒になったおっちゃんやおばちゃんによると「草津より泉質がいいので、沼田からいつも来ている」ということでした。それならここまでくるまでにいくらでもいい温泉がありますが、やはりここが気に入っているそうです。

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このおっちゃん夫婦は、5日間くらい半自炊で滞在する予定で、おかずは缶詰を用意してあるだけだそうです。「それで十分だよ」といっていました。全般的に常連風の客や宿の人たちの応対があたたかく、親切なのも特徴です。山奥の宿なので遠くからわざわざ来た客をもてなす気持が強いのかもしれません。入り口付近にはきれいに手入れされた囲炉裏があり、知らない同士が風呂上がりに世間話をしたりしています。

昼間は立ち寄り入浴の客でかなり混んでいましたが、夜になると泊まり客だけになり、のんびりくつろいで入浴できました。天気がいい日だったので、露天風呂からの星空の眺めも最高でした。

近くには白根山の火口湖の湯釜があり、すごくきれいなので、おすすめです。私は何回も万座や草津や志賀高原には行っていながら、山のぼりの行列を見てうんざりしてしまって1度も行かず、去年草津にいった時にようやく初めて見て感動しました。

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[万座温泉 湯の花旅館](2005年9月宿泊)
■場所 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣2401
■泉質 含硫黄マグネシウム・ナトリウム硫酸塩泉・源泉かけ流し
■楽天トラベルへのリンク→万座温泉 湯の花旅館

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