奈良で仕事があったので、なるべく便利なところに泊まろうと思って選んだのが「旅館 白鳳」。奈良市内には古民家ゲストハウスとか古い旅館もあるのですが、良さそうな宿は急だったせいか一杯で取れず、普通のホテルとしてはなるべく古そうな宿を選びました。
まずは新幹線で駅弁。まあまあの味でしたが、やはり弁当はうちで作ったやつのほうがいいですね。
ちなみに前回は東大寺の大仏様を見に行きました。その時の写真がこれ↓。
今回は夕方到着だったので、特に観光はしませんでしたが、奈良町付近を散策してみました。
三条通まで出て、猿沢池へ。
周辺マップを見ると、細い路地が昔の伊勢街道(上ツ道)であるようです。
古い町並みの雰囲気もありますが、町全体として保存しているというより、ところどころに風情が残っている感じ。それでも外国人観光客らしき人々がかなり散策していました。やはり日本独特のムードであることはまちがいないです。
行先もよくわからないまま歩いているうちに、餅飯殿センターというアーケード街に出たので、いったん宿にチェックインすることにして、再び三条通方向へ。
左側に出ている「白鳳」の看板のところが今夜の宿。近鉄の駅から近いかなり便利なところです。
宿は少し奥まったところにあり、砂利道の一番奥が旅館の入口。その左手に赤提灯などが出ていて飲み屋が並んでいました。おそらくテナントだと思われます。
この宿を予約する時に、「リニューアルフロア」と「レトロフロア」というのが選べることになっていたので、私はもちろん「レトロフロア」を選択。
入ってみるとすぐにフロントがあり、お風呂などの説明があった後鍵を渡され、自分で部屋に向かいます。料金は前金でした。フロントは若いにいちゃんで、非常にていねいな応対が印象的。私の部屋は3階でしたが、2階をちらっと見ると、廊下や部屋のドアなどがすごくきれいになっていたので、この2階が「リニューアルフロア」だと思われます。
部屋は4畳半。
しかし「レトロフロア」というほど古びてはおらず、それがやや残念。アメニティや備品は十分揃っていて、コンパクトでむしろ機能性が高い。掃除もきれいにしてありました。
さらに共同の炊事場や洗濯機などもあり、料金も安いので、外国からのバックパッカーなども利用しやすいのではないでしょうか。実際、ロビーで外国人客も見かけました。
窓の外には奈良市内の町並み。正面が近鉄奈良駅方面。
少し部屋で休憩してから、食事を兼ねて再び散策に出かけました。本当はこのへんも見どころが多いエリアだと思うのですが、特に観光マップなどを入手していなかったので、適当に歩きます。飲食店は駅方面に行ったほうがありそうだったのですが、やはりせっかくなので奈良町の奥に向かって歩いてみました。
いきなり古そうな建物を発見。「古梅園」。墨屋さんのようです。さすが奈良。
さらに古そうな市場を発見。「椿井市場」です。共同商業施設のようで、入口付近の精肉店などは普通に営業していましたが、奥のほうはすでに廃業しているような店が続きます。
営業している中華料理店がありました。ここはかなり惹かれたのですが、まだ時間も早いし、もう少し歩いてから食べようと思ってパスしました。ラーメン屋の隣に小さいお宮があったので、拝んできました。どんなラーメンがあるのか、いまだにちょっと心残りです。
「椿荘」という旅館らしき建物。こういう宿にも泊まってみたいものですが、たぶんちょっと高いんでしょうね。高級感があります。
さらに古い建物が続きます。このへんの建物のいくつかは奈良市指定文化財の掲示が出ていました。
今度眼がおかしくなったらこの「田村眼科」にかかってみたいと思ったのですが、よくみたらこの家の向かい側に近代的な「田村眼科」の建物が新設されていました。
奈良のこのあたりは、平城京時代は外京にあたり、いわゆる大極殿などがあった中心地からは離れています。このあたりに元興寺というお寺があったそうですが、その本堂の跡地が資料館になっていました。
ここもさらっとみて、現在の元興寺に寄ってみましたが、時間が遅かったために閉まっていました。残念。
いろいろ観光客向けの看板が出ていて、さらに奥にも魅惑的なスポットがありそうでしたが、だいぶ歩いて疲れてきたので、旅館のある方向に向かって歩くことにしました。
商店街の向こうに見える興福寺の五重の塔。
興福寺のすぐ近く、かの有名な奈良ホテルなどがあるあたりにうどん屋があったので、ここに入ることに決定。
生ビールを飲み、親子丼とうどんのセットを注文。おいしい親子丼でした。
修学旅行生がいっぱいいて、しょうもないキーホルダーとかストラップみたいなやつを買っていました。若気の至りというのか、思い起こせば私も昔は修学旅行先でペナントとかを買ったものですが、今は反省しております。もっとまぬけな過去としては、旅先で木刀を買ってしまったこともあります。
さらに宿方向に歩くと、赤提灯が出ている屋台風の一角が魅惑的でした。こういうところでおでんで一杯やってもよかった。
しかしまっすぐ宿に帰り、お風呂に入って寝ました。お風呂は人口温泉で、2~3人でいっぱいになるくらいの小さいものでしたが、きれいにしてありました。これも割と最近リニューアルしたのではないでしょうか。
そんなわけで翌朝を迎え、荷物をまとめてフロントに行くと、誰もいません。鍵を返却するトレーがあったので、それに鍵を入れて出かけました。この宿は思ったほどボロくもなくて残念でしたが、奈良の観光をするには非常にいい立地の宿だと思いました。
この日の仕事の都合上、JRの奈良駅に行くほうが便利だったので歩いてみましたが、それほど遠くもなく、途中ファミレスで朝食を取りましたけど、まっすぐ歩けば10分くらいかと思います。
仕事が終わって、近鉄の富雄という駅までバスで行き、大和西大寺で特急に乗り換えて京都に戻りました。
京都では立ち食いのラーメンを食べて今回の旅も終了。奈良の散策はおもしろかったですが、たぶんゲストハウスなんかに3泊くらいして、もっとゆっくり歩ければよりおもしろいのだろうな、と思いました。
[旅館 白鳳](2014年10月宿泊)
■所在地 奈良県奈良市上三条町4-1
■楽天トラベルへのリンク→旅館 白鳳
先日、主人よりこちらのサイトを教えて戴いて以来、楽しく拝見させていただいております。
今回の奈良の記事を読んで、
もう20年近く前に、大学のゼミ旅行で行った
素敵なボロ宿を思い出しました。
残念ながらこちらの記事の宿ではなかったのですが
それでも、かつての思い出を久々に味わいつつ
楽しく脳内旅行ができた事に感謝しております^^)
その宿も猿沢池の近くで、1泊素泊まり
(でもご主人のご厚意でパンとコーヒーと茹で卵のサービス付)で1900円だったか2900円だったか、
ザ・昭和な半地下の洋間(部屋の上の方に小窓があって、たまに人が歩いてるのが見えた…)赤いカーペットが
印象的な部屋でした。
今はもうないのかなあ…機会があったら
あの宿も、もう一度探してみたいです。
これからも楽しい記事を楽しみにしております。
もし機会がありましたら、岩手県花巻市東和の
「民宿 久保屋」もお勧めいたします。
2000年頃に宿泊した時には、まだテレビが
ガチャガチャ(リモコンではない)でした。