前にも紹介した佐久市の井出野屋旅館にまた行ってきました。かの「犬神家の一族」でロケに使われた宿ということは前に紹介した通り。→「犬神家の一族」に那須ホテルとして登場する老舗旅館

この宿に最初に行ったのは、確か2012年だったと思いますが、この宿の話を人にすると、「行ってみたい」という人が多く、今回も宿泊希望の知り合いを連れて3人で出かけました。私は3回目の宿泊になります。

今回は週末で時間もあるので、まずはのんびり池袋発の高速バスで上田駅まで行くことにしました。新幹線よりだいぶ安くつきます。宿の最寄駅は佐久平駅なのですが、その前に上田市内で「犬神家の一族」のロケ地巡りをするのが狙い。この企画は、前に書籍版で紹介した時にやったのですが、改めて歩いてみることにしました。

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上田駅に昼頃ついたので、荷物をコインロッカーに預け、まず食事。かの有名な刀屋でそばを食べてもよかったのですが、今回の参加者はみんな行ったことがあったので、そこはやめて、普通のラーメン屋に入りました。ここは残念ながら失敗でした。

さて、駅から10分程度歩いたところに、柳町という北国街道の商人町の雰囲気が残された一角があります。ここでは「犬神家の一族」で、石坂浩二と“那須ホテル”の女中役の坂口良子様が初めて出会って、ホテルの場所を聞くシーンが撮影されています。

今回、上田のあちこちに真田十勇士のオブジェが設置されていて、スタンプラリーの目印になっていました。柳町の入口には、霧隠才蔵。

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柳町の町並み。左側奥に酒蔵がありますが、ここの「亀齢」というお酒を前に来た時に買って、おいしかったので今回も買いました。

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右側にふとんの打ち直し屋。「犬神家の一族」では、坂口良子様がふとんの打ち直しに行く場面があり、たぶんここで撮影されたのだと思われます。

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もっとも奥にある湧き水「保命水」。このあたりで映画の最初のシーンが撮影されていて、その雰囲気も残っていますが、そのへんは本のほうで書いたので省略。

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このあたりの古い味噌屋さんで味噌を買ったりして、だいぶ時間をつぶした後、再び駅方面に歩き始めました。

途中に池波正太郎真田記念館があります。だいぶ前に中を見学したことがあります。

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今回は中にあるカフェによって休憩しました。

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もう3時くらいになったので、佐久平駅に向かうことにします。新幹線で行けばすぐなのですが、今回も前回同様、時間があるのでしなの鉄道で小諸まで行き、小海線に乗り換えて向かうルートを採用。

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佐久平駅からバスで宿に向かいました。

井出野屋旅館は前にも紹介した通り、望月宿という旧中仙道の宿場町にあります。小規模な宿場ではありますが、街道筋らしい町並みが少し残っていて、立派な歴史民俗資料館などもあります。そのへんの詳しいところは前回記事で書いた通り。

すでに3回目なので、余裕で宿に到着。

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部屋に通してもらいました。過去2回と同じで「犬神家の一族」の撮影に使用された部屋です。

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続きにもうひと部屋あり、そちらに布団が敷いてありました。もう一人分のふとんは、さらに別室に敷いてもらいました。

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とにかく早速お風呂に入り、夕食まで待ちます。同じ2階の別室で。だいたいこれまで泊まった時と同じで、鯉の甘露煮や川魚などが中心。前にも書きましたが、ここの宿のご主人が手打ちした蕎麦が非常にうまいです。

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食後、ちょっと外を散策。街道筋らしい雰囲気。

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夜の井出野屋旅館。

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その後部屋に戻ってお酒を飲み、かなり酔っぱらって寝てしまいました。

翌朝はかなり爽快ないい天気。暑くなりそうでした。井出野屋旅館の前も、古そうな宿なのですが、前は営業していないような感じでした。今回見たところ営業をしているように見えます。「山しろ屋」という看板もちゃんと出ていました。

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この日は朝飯ができるのを待ちながらサッカーのワールドカップを見ていたのですが、どうも手違いで朝食はありませんでした。私が朝食なしプランで予約してしまったようです。残念。

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ご主人にクルマで佐久平の駅まで送ってもらい、駅の中で朝食を食べました。ご主人は別れ際に「また寒い時期に来てください」といっていました。朝食は焼きおにぎりのセット。なぜか、朝から地ビール付き。

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前に来た時はこのあと小諸に寄ったのですが、今回は最初に来た時に寄った中込周辺に行ってみることにします。

小海線で佐久平駅を出発。

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中込駅に到着しました。

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前に来た時は駅前の商店街の通りを工事していたのですが、今回はそれが完成し、七夕の飾りが出ていました。たぶん夏祭の時期だったらしく、屋台も出ていましたが、午前中なので、ほとんど営業はしていませんでした。たぶん夜が本番なのでしょう。

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今回も以前と同じくひまなので、野沢方面に歩き、ぴんころ地蔵を訪ねてみることにしました。途中の千曲川を渡る橋から見ると、大勢の人が釣りをしています。

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かなり歩いてぴんころ地蔵参拝。見た通り、古いいわれのある地蔵ではありませんが、最近の高齢化社会の中で、ぴんぴん長生きして、死ぬときはころっと死ぬという願いが込めれられているそうで、けっこうな人出がありました。私もこの旅の前に、病院の検査で問題が見つかるなど、大変な時期でもあったので、念入りに拝んできました。

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暑い日であった上に、私はこのとき病み上がりだったために体力がなく、ふらつきながら参道にある無料休憩所にたどりつきました。冷たいお茶と漬物を出してくれて、気力回復。あまりにおいしかったので、生姜の漬物をここで買ってきました。

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さらに歩いて富岡街道と佐久甲州街道の分岐点だったという交差点に行き、女男木を見学。前にも見たのですが。また「北木曽路」「東岩村田道」と掘られた道標も見学。

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そしてもはや体力の限界だったところにちょうどタクシー会社があったので、タクシーで中込駅に戻りました。今回中込にきた最大の目的は、前に食べておいしかったとんちんめんを食べること。「とんちんめん」というのは駅前の食堂「頓珍館」で出している名物ラーメンです。

こんな感じ。

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こちらは普通のラーメン。ちょっとスープを比べてみたところ、普通のラーメンのほうが全体的にあっさりしていて、チャーシューも脂が少ない感じがしました。今度来た時は普通のラーメンにしたほうがいいかな、と思いました。

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しかしわざわざラーメンを求めて中込まで来るという、自分でもひま人だなあと思います。今回はいろいろ手違いがありましたが、やはり宿は最高でした。井出野屋旅館さんは私が何回も訪ねたせいか、少し後になって畑でとれたという馬鈴薯を送ってくれました。みんなで分けていただきましたが、大変おいしゅうございました。その節はありがとうございました。

ちなみにこの間テレビを見ていたら、住みやすい町として佐久が紹介されていて、望月宿の井出野屋旅館も紹介されていました。ご主人も登場して「犬神家の一族」のロケの話を紹介するなど、なかなかおもしろかったです。

[井出野屋旅館](2014年7月宿泊)
■所在地 長野県佐久市望月254
■楽天トラベルへのリンク→井出野屋旅館
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