江部乙(えべおつ)という地名を聞いたのは今回が初めてでした。札幌から函館本線に乗っていくと、滝川駅の次の駅。滝川市に含まれます。今回はそこにある温泉宿に行った話です。

なんでそんなことになったかというと、8月初旬に札幌市内で仕事があり、2泊ほどする必要が出てきました。今年、北海道に行く機会が多いです。ところがなぜか札幌市内のホテルはほぼ満室で、すごく高い部屋はあるものの、普通の宿が取れませんでした。後から聞いたら何や祭の期間中で、毎年混む時期だということでした。

私としても札幌市内に泊まるより、少し離れた行ったことがない町に泊まってみたいと思っていたので、その後いろいろ探したわけですが、小樽や千歳など、近隣でも宿が取れませんでした。銭函のビジネス旅館なども電話してみたのですが満室。石狩町の民宿なら空きがありそうでしたが、交通の便があまりよくありません。仕事が前提でなければ、どんな場所でもかまわないのですが、やはり札幌市内までの交通が便利なところでないと不安でした。

それで取ったのが札幌からはだいぶ遠いけれど、函館本線で1本の「えべおつ温泉」というわけでした。

当日は朝早い飛行機で、家を出るのも6時くらいと早かったので、朝ごはんはありあわせで貧乏くさい弁当を作ってもらいました。

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使い捨て容器使用なので荷物にもなりません。ごはんの中に海苔がはさんである海苔弁。羽田空港のカフェに持ち込んで食べましたが、こういうのがなぜかうまい。

この日の飛行機はANAとエアドゥの共同運行便でした。搭乗口で待っていると、「満席のために便の振り替えをお願いします」というアナウンスが。次の便に振替えると1万円もらえるということでした。私も仕事でなければ振り替えるのですが。1万円はけっこう大きいですね。

座席指定も当日までしていなかったのですが、搭乗してみたらプレミアムシートになっていました。すごくラッキー。

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そんなことで札幌市内に到着し、この日の仕事をすませたのが夕方。電車の本数が少ないのですが、予定していた列車に乗ることができ、江部乙に向かいました。

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途中岩見沢まではスーパーカムイという特急の指定席を取りました。しかし座席に行ってみると私の席にばあちゃんが座っています。ばあちゃんのチケットを見せてもらうと確かにその席で合っていたので、とりあえず「ちょっと車掌に確認してきます」といってその場を離れました。

車掌がすぐに見つかったので、チケットを見せて「同じ席のチケットを持っている客がいる」と伝えると一緒にその席に戻り、ばあちゃんに確認。よく見るとばあちゃんのチケットは日付が違っていて前日のチケットでした。車掌さんは「とにかくこの席のお客さんがいるので、ここはどいてください」といって、ばあちゃんを立たせ、どこかに連れていきました。

その後の席に私が座ったわけですが、どうも周囲の客からは「ばあちゃんから席を奪った情け容赦のない人非人」みたいに思われているみたいで落ち着きませんでした。結局どういう解決になったのかわかりませんが、ばあちゃんは同じ車両の後のほうの席に無事座っていたので、何とかなったみたいです。

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岩見沢で普通列車に乗り換えて江部乙駅へ。江部乙駅に到着しました。次の駅の「もせうし」というところは、昔確か女子バレーの強い学校があったような?

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ホームが舗装されていなくて、雑草だけでなく切り株まであるのがすごい。

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構内の跨線橋から北側を望む。

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「えべおつ温泉」も見えました。駅からものすごく近いです。

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江部乙駅待合室。昔は無人駅ではなかったような雰囲気があります。

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駅の外観を見ても、そうとう長く修繕していない感じ。なかなか渋い。

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駅から東方向に向かう通り。ほとんど人がいません。

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この日は夕食を頼んでいないので、そのへんで何か食べるつもりでしたが、駅の近くには店は見当たりませんでした。そこで少し歩いてみました。

途中に変な沼があったり

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空き地にほのぼのと花が咲いていたりしました。

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遠くに幹線道路らしき通行量の多い道路が見えるので、まずはそこをめざしました。そして幹線道路沿いに少し歩くと道の駅を発見。これで安心。道の駅があれば、当然何か食べられる店もあるでしょう。時間は6時30分くらい。まだ明るいです。

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ここは「道の駅たきかわ」。けっこう立派で、中華料理屋があったので、そこで生ビールと広東麺みたいなやつを注文。かなりおいしかったです。

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食べ終わってもまだ明るいところをブラブラ歩きながら宿へ向かいます。道の駅の向かいにはセイコーマートなどもあり、思ったより便利なところです。途中、中心商店街らしき通りも発見しました。しかしこちらはかなり寂れています。このへんは今は滝川市内ですが、その昔は江部乙町という別の自治体だったそうな。

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宿到着。外観はそれなりに新しく、あまりボロ宿風情はありません。

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正面入り口にフロント。おっちゃんがいて、お風呂などをわかりやすく説明しながら対応してくれました。部屋は2回で、鍵を受け取って勝手に上がっていくシステム。

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ロビーにはパソコン2台、ピカチュウも発見。なぜかサッカーゲームも。

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お風呂の前にも広めのラウンジがあり、冷水などのサービスもありました。

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部屋の前にはマンガなどの本棚もあって夜ひまな時には便利。

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部屋はこんな感じ。すでにふとんが敷かれています。籐のソファーが付き、コンパクトで居心地が良さそうな部屋です。

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テレビの下の箪笥にタオルや浴衣などがすべてそろっていました。温泉旅館というより、ビジネス旅館風の実用性を重視している感じ。通常必要なものはすべてそろっています。

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暗くなってきた窓からは、函館本線が真ん前に見えます。

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何はともあれ、お風呂に行ってみました。この時はけっこう人がいたので、写真は早朝に撮影したものです。内部の作りは銭湯みたいな感じも。

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結論からいうと大変いいお湯でした。もともとこの温泉は、大正初期に釣り人が冷鉱泉の湧出を発見し、ここに浴場を造り公衆浴場として使用。さらにその後旅館を併設し、「えべおつ温泉旅館」として経営してきたものだそうです。手前にある源泉はかなり冷たいまま使用していました。

その後、昭和57年に地下ボーリングで新たな温泉が噴出し、こちらは一番奥の湯船でけっこう熱いお湯でした。いずれも掛け流しでぜいたく。冷鉱泉のほうはかなり長湯ができて、私はすっかりくつろいでしまいました。

このほか電気風呂・バイブラ風呂・サウナなどもありました。私は夜中にもう1回入り、朝早くさらにもう1回入りました。

お風呂の前のラウンジに昔のこのあたりの絵図面などが掲示してありましたが、このあたりは湿地帯になっていて非常に興味深かったです。夕方見た沼もその名残なのかもしれません。後で調べてみると、滝川と江部乙はほぼ同時期に開設された屯田村が母体になった町で、明治中期に福岡県や鳥取県あたりから移住した人が多かったそうな。江部乙では今も屯田兵の子孫が居住しているそうです。

その後周囲に石炭が出て交通の要衝となったりした後、現在は米やりんごが名産だとか。それにしても開拓当初はやはり原生林だったのでしょうか。渡辺謙のリメイク映画「許されざる者」は明治初期の話だそうですが、あれと共通するような雰囲気だったのかどうか。

また大正初期に浴場ができた時代、このへんはどんな感じだったのか。駅前にはほかの宿もあったのでしょうか。いろんな妄想をしつつ、列車の音などを聞いているうちに寝てしまいました。

翌朝も朝風呂に入った後、指定した時間に朝食部屋へ。よく見るとフロントの隣にマッサージルーム「てあ~て」もありました。もう至れり尽くせり。

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朝食は普通ですが、世話をしてくれるおっちゃんとおばちゃんが何度も「おかわりどうぞ」といってきます。私はこの日札幌でラーメンを食べようと思っていたので、朝食は控えめにしておきました。

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この日また札幌で仕事があります。乗るべき列車は決まっているので、それに合わせて宿を出ました。改めて外観。この日、けっこう宿泊客も多かったようでした。

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江部乙駅前には誰が世話をしているのか、きれいな花のプランターも。

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駅前通りを望む。どことなく、この間泊まった剣淵駅前とも似ているような。

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列車がきました。

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岩見沢駅でまたも乗り換え。ホームにばんえい馬らしき像がありました。

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この日は岩見沢から札幌まで特急ではなく、通勤快速みたいなやつに乗車。

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このへんのエリアは北海道でも人口の多いところですが、車窓からは牧場なのか北海道らしい景色も見えました。

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札幌では店を探すのが面倒なので、とりあえず駅地下街のラーメン屋へ。ところがこれがいかにも昔の札幌ラーメンらしいすごくおいしいみそラーメンで感動しました。

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[えべおつ温泉本館](2013年8月宿泊)
■所在地  北海道滝川市江部乙町西12丁目8-22
■泉質  単純泉
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