積善館に2泊後、まっすぐ東京に帰るのも芸がないので、どこかに寄って帰ろうと思っていました。いずれにしても電車の旅なのであまり面倒なところには行けません。まずは渋川駅まで出て、プランAは沼田まで行ってそばを食べるという企画。プランBは渋川駅からバスで伊香保温泉に行って、立ち寄り湯をするという企画。
その結論が出ないまま、四万温泉から中之条駅まで行くバスに乗車。ちょうどこの日は参議院選挙の投票日でしたが、群馬は圧倒的に強い候補者がいるせいか、あまり盛り上がっていませんでした。バスの運転手さんと地元おばちゃんとの会話を聞いていても、「どうせ誰が議員になってもたいして変わりはない」という結論になっていたようです。
中之条駅到着。
渋川駅に着いてみると、伊香保温泉に行くバスはひんぱんに出ているようで、ちょうどすぐに出るバスもあったので、あまり深く悩まず、今回は伊香保温泉に行ってみることにしました。
軽く石段街あたりを散策して、食事でもできればいいという程度の軽い気持。お風呂はどこか良さそうなのがあったら入ろうと思っていました。
バス停から温泉町に向かう道。かなり寂れた渋いムードが漂っています。
私は伊香保温泉は何回か来ているのですが、泊まったことはありません。そういえば昔バイクで榛名山にのぼった時に、視界1メートルくらいの霧に見舞われて、死ぬ思いをしたことを思い出しました。
今回は初めて伊香保神社も見学。伊香保神社といえば、千葉周作と地元の馬庭念流の掲額騒事件が有名です。当時千葉周作が逗留していた「木暮武太夫」という宿は今も旅館をやっているそうですが、近くには見当たりませんでした。その代わり「木暮金太夫」という看板はみかけました。
神社の下の通り。
格式の高い歴史のある神社だと思うのですが、社殿は想像よりも小規模でした。それにしてもこんな狭いところで馬庭念流と北辰一刀流がけんかをしたら、大変なことになっていたことでしょう。
再び石段街に降りて、少し歩いてみました。路地などにはかなり古そうな家も多く、渋い旅館もありました。
食事する店を探しつつ歩いていたのですが、ブラブラしていると、ちょうど通りかかった「丸本館」という宿からおばちゃんが出てきて「貸し切り風呂500円」という看板を出していました。「これは安い」と思い、しかも今看板を出したところなので絶好のタイミングとばかり、そこのお風呂に入ってみることにしました。
おばちゃんに聞いてみると「お湯を入れていて、いっぱいになるにはもう少し時間がかかる」とういことでした。しかしほとんどいっぱいなのであれば特に問題ないのでお願いして、お風呂場に案内してもらいました。
お風呂はこんな感じ。こんな湯船がもうひとつくらいあるようでした。
小さいお風呂ですが、非常に快適でした。源泉・黄金の湯の掛け流し。けっこうゆっくり入って、ロビーに行くとおばちゃんが麦茶を出してくれました。
おばちゃんが「源泉は石段街の下を流れていて、ガラスを通してみられるようになっている」などと、いろいろ教えてくれました。昔は温泉擬装問題もあったわけですが、最近は季節ごとにイベントをやったりして觀光客も増え、それなりににぎわっているようなので何よりでした。
それにしても丸本館は、温泉町の真ん中と立地も良く、なかなか居心地の良さそうな宿であり、しかもそんなに高くなさそうでした。今度泊まるとしたら、こういう宿に頼んでみようと思いました。
今まで伊香保というと、どうも団体客向け、高級客向けというイメージあって、あまりそそられませんでしたが、こうやって改めて来てみると、なかなかいい風情の温泉街です。たぶん、地元の人々が苦労して雰囲気を維持しているのでしょう。
さてお風呂からあがった以上、どこかでビールを飲まなくてはいけません。いろいろ迷ったあげく、ちょっと目をつけていた居酒屋風の「ふきのとう」に入ってみました
ここのチャーシューメンはかなりおいしいやつでした。私の好きな感じの懐かしいラーメン。チャーシューもかなりいい味を出していました。
食後再びバスにのって渋川駅へ。渋川駅からは豪勢にも特急電車に乗って帰ってきたというわけです。今回は積善館に泊まるのが最大の目的でしたが、伊香保も意外といいな、という発見がありました。
[伊香保温泉 丸本館](2013年7月立ち寄り)
■所在地 群馬県渋川市伊香保町伊香保48番地
■泉質 硫酸塩泉
伊香保もちょっと行ってみたいと思ってスマフォでライプカメラ映像なんて見たりしています(^_^;)
結構フラダンスのイベントなんかもやって観光地としても盛り上がっているようです。
群馬県は泊まってみたい温泉地もたくさんあるんですが~でもここまで行くとどうしても草津とかにいってしまうんですよね。