剣淵町で一泊後、旭川空港からの夜に便に乗るまで、どういうふうに時間を使うか、いろいろ考えてみました。

有力なプランとしては、士別か名寄あたりまで列車に乗り、町を散策するというもの。前に士別駅前の古そうな旅館や、昭和っぽい町並みを見た記憶があるので、そこを訪ねてみるという企画。

もうひとつは旭川から、当初泊まるつもりでいた芦別まで行き、すでに営業をやめてしまったという「北村旅館」を見学するという企画。旭川から芦別までは直行バスが出ているようでした。

剣淵駅でぎりぎりまで迷ったあげく、芦別まで行ってみることにしたわけです。

そういうつもりでスマホで調べてみると、芦別に行くにはバスがあるほか、函館本線で滝川まで行き、根室本線に乗り換えて芦別に、というルートもあります。また最短距離ではないものの、富良野線で富良野まで出て、やはり根室本線に乗り換えるというルートもありました。このへんには何回も来ているとはいえ、列車で移動するのは初めてなのでルートがよくわかりません。しかも内陸の旧炭鉱都市に行くのは初めて。夕張だけは一度行ったことがありますが、空知地方の芦別や三笠、歌志内といった地名には、なぜか哀感の混じったような、あこがれを感じていました。

現実的には列車の本数が少ないため、富良野経由で行くしかないという結論に。そんなわけで剣淵駅から再び旭川に戻る列車に乗り込んだわけです。

旭川駅からの富良野線乗り換えに1時間近く時間があったので、旭川駅でおみやげ屋やカフェによって時間をつぶしました。

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時間になったので「マイタウン列車ラベンダー」という表記のある富良野線の列車へ。

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富良野線の列車は、前に「西神楽」とかいう駅まで乗ったことがあるだけ。その時は、付近をずいぶん歩いたあげく雨に降られて泣くような思いをした記憶があります。それを考えるとこの日は天気もわりと良く、まだ植えつけ前の美瑛あたりの畑を眺めながら、快適に富良野へ。ちょうどお昼くらいになっていたと思います。

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根室本線への乗り換えにもかなり時間があるので駅前に出てみました。富良野駅は前にバイクで寄ったことがあるのですが、駅そのものはあまり変わっていない感じでしたが、駅前ロータリーがかなりリニューアルされていました。旭川駅といい、古い駅の周辺がどんどん変わっていくのは、旅人としては悲しいような残念な気持。しかし世の流れとして仕方のないことです。

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周辺で何か食べてから根室本線に乗るつもりでしたが、駅舎に戻ってみるとかなり惹かれる立ち食いそばがあったので、ここで昼食。駅周辺は変わっても、こんなのが残っているのはうれしい限りです。

もう、うまいとかまずいとかいう問題を超越し、営業を続けてくれるだけでありがたいという感じ。

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さて、そんなこんなで時間が来たので根室本線滝川行き列車に乗り込みました。

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動き出した列車は、最初は富良野駅から旭川方面に戻る感じで富良野線と並行して走り、途中大きく左に折れる感じで山のほうに上がっていきます。まさに空知川に沿って走る感じですが、どういうわけで富良野盆地から、さらに高地のはずの芦別方面に流れることができるのか。不思議です。

そんなことをぼんやり考えつつ列車に乗っているうち、芦別が近づいてきました。途中駅はそれほど大きな駅はありませんが、けっこう人家があり、町ができています。どこかの駅前にはプレパブ団地?がありました。人が住むための住宅ではないようにも見えますが、何なのでしょう。

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芦別駅到着。古そうな駅舎ですが、昔の鉄道駅らしさが残っていていい感じ。

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駅前に出ると五重の塔出現。

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中は電話ボックスと休憩所になっていました。なぜこんなのがあるかというと、たぶん芦別市内にあるレジャー施設にちなんだものと思われます。芦別には珍物件マニアの間で有名なホテルがあります。ちょっと私の趣味とは方向性が違うのですが、五重の塔あり、北海道大観音像あり、というよくわからないレジャー施設として知られています。

ロータリーに面して観光案内マップと交番もありました。「星の降る町芦別」。なるほど、星を見るとしたら、周辺に大きな街の灯りがないので、すごくいい環境かもしれません。

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駅前道路の向こうにも大きな観音様の像が。これもレジャー施設にちなんだものなのでしょう。商店街そのものは、古い建物が多く、さびれた感じがただよっています。

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炭鉱が栄えた時代の人口が7万人を超えていたのに対し、現在の人口は1万6000人ちょっと。夕張もそうでしたが、これだけ急激に人口が減ると、なかなか手が回らない部分が出てくるのでしょう。それでなくても近頃の地方都市では、中心商店街の空洞化が進んでいます。芦別はどうかわかりませんが、大型SCなどが出てくると一発でやられますね。

とにかくそれなりに繁華なメインストリートへ。北海道らしいゆったりした通りで、清潔感があるのですが、人が歩いていません。

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突き当たりの大通りを右に折れてみると、大きなホテルがあり、営業しているようでしたが、なぜか入り口がバスの待合所になっていました。

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さらにいくと、ついに北村旅館を発見。今回は電話で営業をやめたと聞いていましたが、建物自体はしっかり残っていました。

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木造3階建てといっても、湯治宿みたいな風情ではなく、かなりの迫力を感じさせる大型建築。収容人員も大きそう。

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こういう宿だと知って、一層泊まってみたくなりましたが、残念なことです。

近くを歩いてみると、ほかにも古そうな旅館がありました。営業しているかどうかは確認しておりません。

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とにかくさらに町を散策してみます。ほとんど人影がないので、すごく静か。ちょっと暑くなってきて、汗を拭きながら歩きました。歩きつつ、「私はいったいこういう町にわざわざやってきて、何がしたいのだろうか」と自問してしまいました。

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たぶん、自分の記憶の中にある懐かしい街の雰囲気や、古い旅館を探しているつもりで、結局は、その痕跡を見つけたりしながらも、もはや昔のままの町は存在しないということを確認しているだけなのかもしれません。

それでも歩き続けると、何やらあやしい繁華街の入り口を発見。こういう裏道もなぜか惹かれるものがあります。

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予想通り、奥には小さな歓楽街が連なっていましたが、しかしさびれています。昼間だからよけい寂しげに見えてしまいます。

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大きな通りに出ました。やはり建物はすべてかなり古そう。もしいずれこの町に泊まる機会があったとしたら、この歓楽街はぜひともチェックしたいところです。

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また駅に戻ってきました。富良野に戻る列車は2本ほど候補にあげていたのですが、2時過ぎの列車に乗ることができそうでした。

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駅も小さな町にしてはそれなりの規模があり、やはり昔の繁栄を感じさせます。

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落合行き根室本線に乗車し、ふたたび富良野へ。

富良野からは、旭川空港経由で旭川駅まで行くバスが出ています。まだ時間があるので富良野市内でメルヘン観光してもよかったのですが、あまり似合わないので、早めに空港に行ってしまうことにしました。こちらもラベンダー号。このへんは何でも「ラベンダー」をつけておけばいいという感じ。

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旭川方面に向かう国道。

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途中、美瑛駅のバス停もあり、車窓から前に泊まった民宿を探してみたりしましたが、みつかりませんでした。1時間くらいで旭川空港に到着。

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飛行機の時間まで3時間くらいあります。しかし、便を変更するとキャンセル料がかかるので、ひたすら待つことに。前にも時間つぶしをしたことがある寿司屋に入りました。

イカと赤身とホタテ、サッポロクラシックの生でねばる。内陸地方ではありますが、やはり北海道なので魚はおいしいです。

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羽田に着くと雨でした。空港からはリムジンバスで家へ。

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帰りの時間が遅かったこともあり、今回は一泊だけの割にずいぶんいろんなところに行った気分になりました。

[芦別市  北村旅館(廃業した模様)](2013年6月見学)
■所在地  北海道芦別市南一条西1丁目1−11
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