新聞の旅行ツアーの広告で、北海道2泊3日の流氷ツアーで3万円以下、というのが目に止まりました。個人で行くとしたら、3万円だと往復の飛行機代にもなりません。なんでこんなに安いのかと思いつつも、真冬の北海道は行ったことがないし、流氷も見たことがないのでさっそく申し込みました。

これだけ安いと、仮にホテルや食事がショボくてもまったく気になりません。旅程は羽田空港から稚内に飛んで一泊、翌日はバスで紋別、網走を通って斜里に一泊。最終日は中標津空港からの便で東京に帰る、というものでした。

とにかくものすごく寒いことが予想されるので、出発前に耳当てを買ったり、登山用のインナーを引っ張り出したり、いろいろ準備してその日に備えました。

ツアーといっても稚内までは勝手に指定された便に乗っていきます。しかしこの日は天気があやしく、稚内便は場合によっては旭川や千歳に降りるか、羽田に引き返すかもしれない、ということでした。

飛行機に乗る前ならキャンセル可能だということでしたが、もうここまで来たので行くしかありません。しかし実際に千歳あたりに降りてしまったら、そこから稚内に行くのはかなり大変です。そんなことになったらえらいことだなあ、と思っていましたが、とにかく飛行機は出発することになり搭乗しました。

しかし乗り込んだ後、なかなか出発せず、結局「整備不良でエンジンがかからない」というアナウンスがあって飛行機を降ろされました。

再び搭乗口で待機していると、約1時間後に代替機で出発するというアナウンスがありました。さらに搭乗券は1000円の金券として使えるようにするので、空港の売店で使ってください、ということでした。飛行機はたまにこういうことがありますね。

なんだかんだでけっこう出発が遅れましたが、とにかく飛行機は無事離陸しました。

途中、室蘭らしき市街地が見えましたが、やはり雪で真っ白です。

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そして無事稚内空港に到着。もう3時くらいになっていました。ここにはツアーの添乗員がバスで迎えにきてきます。

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稚内にくるのは5年ぶりくらいですが、とにかく真冬なのでかなりの寒さです。ツアー参加者は高齢層中心。添乗員さんの話しによると、流氷ツアーは人気があるけれど、参加者はだいたい何回も北海道に来ていて、普通のツアーに飽きたような人が多いそうです。

飛行機が遅れたのでこの日の予定は変更になりました。宗谷岬見学を翌日にまわし、この日は稚内の「ふれあい公園」とかいうところでスノーモビルや雪上車に乗って遊びました。これがバカにしたものではなく、けっこうおもしろかった。

かなり寒いのですが、この日は稚内としては穏やかな天気で、前日は嵐で市内の交通がまひし、稚内は陸の孤島になるというほどの荒れ方だったそうです。

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その後は再びバスに乗り、観光市場の「副港市場」へ。

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ここでは特に何も買いませんでしたが、ロシアの民俗音楽のアンサンブルをやっていて、これを見学しました。

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ロシア人の団長が日本語で曲を解説。さらに自分で鉢巻きをし、一升瓶を持って演歌を歌うというサービスぶりでしたが、演歌はいまいちこぶしのまわりが足りないかなぁ(笑)

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そしてすっかり暗くなってからこの日の宿に到着。暗くてよくわかりませんでしたが、稚内駅の裏にある港のそばのようでした。

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「ホテル サハリン」。なかなかエキゾチックな名前ですが、外観は小規模なシティホテルみたいな感じ。けっこう古いようですが、私がふだん泊まっている宿と比べると、それほどの特徴のない、普通のホテルです。けして“ボロ”ではありません。

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部屋はきれいな和室。

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冷蔵庫の安定が悪いようで、マンガ雑誌をかませて支えていました(笑)

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食事は大きな食堂で。ツアー客みんなが集まって、ほぼ貸し切り状態。安いツアーなので期待していませんでしたが、一応カニの半身が2個付いています。毛ガニとズワイガニ。これがけっこうおいしくて、なかなか良かったです。ちょっと食べきれないくらいのボリュームもありました。

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タコしゃぶも付いていて、凍ったタコは席に付いてから配られました。

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お風呂も各部屋についているのですが、私は一応少し大きな風呂があるのというのでそっちに行ってみました。たいして大きくはありませんが、やはり部屋のお風呂と比べるとお湯もたっぷりでかなり快適でした。このお風呂はあまりほかの客は使わないようで、ずっと貸し切り状態でした。

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この後、せっかくなので少し外出してラーメンでも食べてやろうと思っていました。ホテルのフロントでラーメン屋さんの場所を聞いて、なるべく近い店にでかけました。

外に出るとやはりひときわ寒いです。零下10度くらいはいってそう。歩道の雪はある程度片づけてあるのですが、やはり歩きにくいせいか人通りはほとんどありません。

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ようやく教えてもらった店を発見。ラーメン屋というより普通の居酒屋で、ラーメンもやっているという感じ。

せっかくなのでお酒も頼みました。

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この醤油ラーメンがすごくおいしくて感動的でした。北海道らしいラーメンというより、東京にもあるような懐かしい感じの醤油ラーメン。寒い中をでかけてきたかいがありました。

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夜の間少し雪が降ったようでしたが翌日はあがっていました。ホテルの窓から寒そうな海が見えます。

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宿のすぐ近くにかの有名な北防波堤ドームも見えます。前に来たときは、このへんからフェリーに乗って礼文島に渡ったことを思い出します。

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あらためて「ホテルサハリン」の外観。普通の居心地のいいホテルですが、ツアーで泊まったので基本的な料金などは不明。でも立地もいいし、人気があるのではないでしょうか。

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この日はバスで斜里まで走り、もう一泊するという強行スケジュールですが、まずは昨日時間がなくてキャンセルになった宗谷岬に寄りました。

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このへんではけっこう天気がよくなり、サハリンもよく見えました。

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最北端の碑も、ついつい記念撮影してしまいます。昔初めて宗谷岬にきたのは高校生の時で、すごく感動しました。当時はおみやげ屋さんから大音量でダ・カーポの「宗谷岬」が流れていましたが、今でも音楽碑があってセンサーで歌が流れます。

その後も何度か来ましたが、宗谷岬はいつも高校時代の旅を思い出させてくれる懐かしい場所なのです。

[稚内  ホテルサハリン](2012年2月宿泊)
■所在地  北海道稚内市中央1-5-5
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