弘前の石場旅館の続きです。

お城などを見学して、暗くなってから宿にもどりました。

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隣の教会がライトアップしているのが見えます。行ってみるとクリスマスみたいな雰囲気。

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この夜は「温泉につれていく」といわれていたのですが、それは遠慮して内風呂へ。ご主人は「もし良かったら朝の5時くらいからやってますから、朝でも送っていきますよ」といってくれました。結果的に朝はバタバタしていけませんでしたが、次の機会にはぜひ温泉にいってみたいと思います。

しかしこの家の内湯もなかなか広くて、ゆったりしたいいお風呂でした。しかし気温が低いせいか湯気がすごくて、写真は撮れませんでした。脱衣所でもこんな感じ。

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この日はすごく寒い日でした。部屋の中は暖かいのですが、廊下に出るとすごく寒いです。

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食事は部屋で、最初に案内に出たおばちゃんが運んでくれました。

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貝焼きがあるのがうれしい。

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食事のあと、おばちゃんが「後でふとんを敷きにきます」というので、それも悪いので勝手にふとんを敷いてしまいました。

さて食事の後、近くのバーに行くことにしました。実はご主人が「宿泊のお客様には一杯サービスしてくれる店なので、石場旅館の客だといって入ってください」と店を教えてくれたのです。

そういうことであれば、何はともあれ行ってしまいます。しかしどうも入口がわからなくて迷ってしまいました。普通の家みたいな玄関に小さい看板が出ていたのでピンポンして「石場旅館の客です」というと入れてくれました。ちょうど他の客が帰るところでした。

何やら怪しい雰囲気のバー。最初は宿泊客へのサービスだというシングルモルトを出してくれました。


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後はバーボンを頼みましたが、なんだか飲んだことのない高そうなバーボンを勧められたので、それを飲んでみました。しかしやはりふだんから飲みつけた安い酒のほうがいいと思ったので、その後からはジャックダニエルに変更。

要するにこのバーは、会員制の秘密バーだそうです。つまり常連客かその紹介客しかきません。秘密の話があるような客、落ち着いて飲みたい客などが来るそうです。特別な会合に使う秘密の部屋も見せてもらいました。

地元出身のママはなかなか話がおもしろく、ほかに客もいなかったので、いろんな話をしました。市内に残る古い建築物の話とか。ちなみに弘前城周辺の古い商家には、昔は「南部藩のスパイではないか」という噂があったような店もあったそうです。そんな話が残っているなんて、さすが歴史のある城下町です。そのうち世代的に近いせいか、なぜか子供の頃に祭りで見た夜店の話になって、お化け屋敷とか、おどろおどろしい見せ物なんかの話で盛り上がりました。

そんなわけでかなり飲んだのでそうとう高くつくな、と覚悟していたのですが、勘定を頼んだら2000円だというので拍子抜けしました。やはり石場旅館の客だということで気をつかってくれたとしか思えません。普通の安いショットバーでも5000円するくらいは飲んだような気がします。

とにかく上機嫌で宿にもどると、ご主人はまだ帳場で起きていて「どうでしたか」というので、「いやあ~すっかり飲みすぎてしまって、しかも安いので恐縮しました」というと、「明日の朝、もし気が変わって温泉に行きたくなったら、朝からここにいますからいってください」といってくれました。やはりせっかくなので温泉につれていきたいみたいです。しかしたぶん早起きできないだろうなあ、と思いつつ寝てしまいました。

そんなわけで、やはり朝起きた時はもう朝食時間ぎりぎりでした。廊下に出てみると、朝刊と新しいお湯が置いてありました。すごく気配りのきいた宿です。

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窓を開けてみると、夜のあいだにまたも積雪が増えたような気がします。

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朝ごはんはこんな感じ。

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結局、この日は五所川原でストーブ列車に乗り、さらに青森経由で十和田まで行く予定だったので、早めに出発することにしました。出がけにご主人が「もっとゆっくりしていってください」といってくれたのですが、そういうわけなのでタクシーを呼んでもらいました。

このとき少し話したところ、弘前にはいろんな芸術・文化のグループがあり、活動が盛んなようです。そういえば昨夜のバーでも、しびれた頭で記憶が定かではありませんが工芸か何かの展示会のパンフレットをもらったような。それに古い喫茶店がかなり残っていて、通う客も多く、昔の喫茶店文化が残っているそうです。

ぜひまたゆっくり泊めてもらいたいと思って宿をあとにしました。弘前市内観光もお城以外はほとんど見ていないので、再訪したいと思います。

さてJR の弘前駅まで行き、ここから五所川原をめざしました。

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弘前駅には市内の古い建築物の模型がたくさん展示してありました。新しい新幹線も。

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弘前から五所川原までは途中で五能線への乗り換えがありますが、けっこう近いです。

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五所川原から津軽鉄道で金木をめざしました。私は2年くらい前にもストーブ列車に乗って金木まで行ってますので、今回は再訪。

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行きの電車は普通の電車に乗りました。電車の中では女性の車掌さんが地図をくれ、「金木に行く」というと、いろいろ見どころを教えてくれました。

金木では例によって斜陽館に向かいます。しかし途中で太宰治が疎開していたという家があり、そこに移築された斜陽館の離れみたいな部屋を公開していました。せっかくなのでちょっと入って見学。なかなか雰囲気のある部屋でした。

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斜陽館もあいかわらずでかい。ここはひと頃は宿をやっていたのですが、ぜひとも泊まってみたかったです。残念。

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帰りはいよいよ待望のストープ列車に。

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前に乗った時にお酒を買わされてしまったおっちゃんがあいかわらずいました。今回は自主的にお酒とスルメを購入。スルメは若くて美人の車掌さんが手早く焼いてくれます。「軍手を二重にしているけど、やっぱり熱いっちゃー熱い」といってました。

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さすが「奥津軽トレインアテンダント」。

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さらに五所川原にもどったあとは、前にも寄った駅前の「平凡食堂」を再訪。

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ここも健在で、あいかわらずおっちゃんが一人でやっていました。われわれは熱燗を頼んだほか、ラーメンと鍋焼きうどんを注文。ちょっと貧相な雰囲気はあるのですが、やはり懐かしい感じの味で捨てがたいものがあります。

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ここから青森駅まで行くのにもいろんな手があるのですが、食堂のおっちゃんにきいてみると「みんなバスで行く。電車はあてにならない」ということでした。30分に1本とか、それくらいひんぱんに青森行きのバスが出ているそうです。所要時間については「まあ、この時期だと1時間半みておく必要がある」ということでした。何を聞いても的確な答えが帰ってくるなかなかただ者ではないおっちゃんでした。

そういうわけなので、ちょっと付近を散策したあと弘南バスの待合所へ。とにかく寒い日なのでストーブがありがたい。けっこう大勢の客がいました。

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ここにも立ち食いそば屋があり、なかなかそそるものがありました。特に「じょんがらそば」500円に興味を持ちましたが、いまラーメンを食べたばかりなので今回はあきらめました。

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そしてバスに乗車。青森駅に着いた時はもう暗くなりかけていました。

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さらに青い森鉄道に乗り換えて三沢駅へ。かなり長い移動距離になりました。

ここで十和田観光電鉄に乗り換えるのですが、この鉄道は今年廃線になることが決まっているそうで、おそらく最後の乗車機会。また三沢駅の駅そばも存続するのかどうかわからないので、まだあまりおなかがすいていませんでしたが、無理やり食べてきました。

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寒い冬の夜なので、よけい侘しさを感じます。しかし捨てがたい風情を持った駅。

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こんなのがなくなるなんて本当に残念です。とにかくようやく十和田についたのはもう夜の8時くらいになっていました。

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[弘前  石場旅館](2011年12月宿泊)
■所在地  青森県弘前市元寺町55
■楽天トラベルへのリンク→石場旅館
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