久しぶりに北海道に行く用事がありました。目的地は千歳空港にも近い長都(おさつ)という焼き芋みたいな名前の駅なのですが、どうせならどこかに一泊しようと思いました。このへん、魅力的な観光地はいくらでもあるのですが、ちょっと温泉でも入りたいと思い、洞爺湖温泉に宿を取ることにしました。それで予約したのが「大和(だいわ)旅館」です。洞爺湖温泉の中でもダントツに安い価格だったのでここにしてみました。

昔、洞爺湖畔で野宿をしたことや、昭和新山を初めて見た時の思い出。これがもうだいぶ昔のことなので、その後2000年の有珠山の噴火でかなりの被害を受けた温泉地を、もう一度訪ねてみたいという気持もありました。最近はジオパークとかいうそうな。

DSCN9864

当時、洞爺湖で野宿した時、地元の人の厚意にずいぶん助けてもらいました。まだ高校生の頃です。あの時の懐かしいような思いがあって、近くを通るならぜひ寄ってみたいと思いました。たぶんそんな昔から比べると、噴火の被害もあり、だいぶ雰囲気は変わっているだろうとは思いましたが。

行きは飛行機で0千歳空港へ。朝早い便だったので、リムジンバスで羽田空港に行き、ラーメンを食べました。空港の朝ラーにしてはけっこうおいしいやつでした。

DSCN9609
DSCN9603

しかしこの日の飛行機はすごく混んでいたため、やむなくANAのプレミアムクラスを予約していたのです。飛行機に乗ってみたら豪華サンドイッチの朝食が出ました。ふだん安い席しか乗ったことがないので、食事が出るとは思ってもいませんでした。ラーメンを食べた後にもかかわらず、せっかくなので無理して食べましたが、やはり慣れないことをするものではないという失敗でした。

でもプレアミムクラスはいちいちドリンクのおかわりも持ってきてくれるし、待たされている貧乏人たちをよそ目に優先乗降できるし、なかなか気分がよかったです。

この日の飛行機がなぜ混んでいたかというと、修学旅行の生徒がいたからでした。

DSCN9611

とにかく千歳空港から、長都に行く予定でした。かなり早くついたので時間をつぶしながら長都駅へ。

DSCN9620
DSCN9627

ここで仕事をすませて、2時くらいに終了。あとは洞爺湖温泉にむかうだけですが、少し時間があるので室蘭に行ってみようと思いました。

このへんは前にも書いたように、高校生の時に回ったところで、苫小牧駅や室蘭駅も野宿したところです。その後何回か近くには来ているのですが、室蘭だけはフェリーターミナルに寄っただけで、市街には行っていませんでした。

製鉄で栄えた室蘭が今どんな感じなのか。それを少しでも見たいと思い、とりあえず千歳から室蘭まで行ってみることにしたのです。室蘭から洞爺湖温泉は近いので、あとはどうとでもなるエリアです。「室蘭」は、アイヌ語のモ・ルエラニ「小さな坂道の下りたところ」という意味からきた地名だとか。とにかく私が昔感じたのは、すごく変わった地形の町で、繁華な産業都市的といった印象。

南千歳駅で切符を買おうとしたら、ちょうど特急があったのでそれにしました。途中登別駅も通過。このへんに泊まりたい気分もけっこうありましたが、今回はパス。

DSCN9656

室蘭駅。私が思っていた懐かしい雰囲気はまったくなく、駅舎は近代化されています。

DSCN9665

駅前は寂れた感じなのですが、大きなショッピングセンターの看板が多く、私の古い記憶にある北の街の風情は皆無でした。この駅の近くに古い遊廓街などもあるはずなので、本当はゆっくり滞在したいところだったのですが、電車の本数がなく、駅員に聞いたところ、もう2~3分後のに乗らないと、後は1時間以上あいてしまいます。

宿に着く時間の都合もあるので、それに乗ることにしました。長万部行き普通列車。

DSCN9667

途中、列車は海沿いを走りますが、日が落ちかけてきました。

DSCN9672

洞爺湖温泉の最寄駅である洞爺駅についたのが5時くらい。いまだにサミットネタのディスプレイが出ていました。

DSCN9679

駅は田舎の渋い駅ではなく、近代的なきれいな駅でした。

DSCN9680
DSCN9681

ここから洞爺湖温泉までバスがあるはずなのですが、よくわからないのでタクシーに乗りました。駅にタクシーはいなかったので、書いてある電話番号に電話して迎えにきてもらいました。

今夜の宿では、到着時間が読めないため夕食を頼んでいませんでした。運転手さんに「温泉街にどこか食事ができるところはありますか?」と聞いたところ、「ああ、たくさんありますよ。宿から少し湖側に下がるとたくさんあります」といいながら、途中、いくつか店の解説をしてくれました。しかし、どこもまだ営業を開始していません。

「このへんも店も夜になったら開けるはずですから」というのですが、5時30分くらいの段階で、開いている店はほとんどありませんでした。

そして宿に到着。もう暗くなりかけていました。

DSCN9684

思ったようなボロ宿ではなく、それなりの規模があるきれいな宿でした。しかし随所に古い雰囲気はあります。

フロントににいちゃんがいたので声をかけると、すぐさま出てきて、いろいろ宿の説明をしてくれました。部屋は2階で、お風呂は一晩中入れるそうな。

朝食付きで5000円くらいの安い宿なのですが、部屋に通されてみると2間続きの立派な部屋でした。8畳くらいあるんではないでしょうか。

DSCN9689
DSCN9690

私としてはこういう3畳間だけで充分なのですが。

DSCN9692

最近それなりの年になったせいか、あるいは時代が変わったせいなのか、宿に泊まってもあまりにひどい部屋に通されることが少なくなりました(笑)  ちょっと寂しい気もします。

窓を開けてみると夕暮れの洞爺湖が見えました。湖岸に大きなホテルもありますが、なかなかいい立地です。

DSCN9697

部屋に宿の案内が置いてありましたが、女将さん手書き風のお手紙もあり、この感じからすると、かなり若い女将さんがいるんだなと思いました。

DSCN9702

ひととおり2階を巡察してみました。階段付近。

DSCN9703

洗面台。なかなか設備が整っています。

DSCN9706

トイレは見た目古そうですが、シャワートイレもあり、設備はだいたい近代化されています。全体的に手がよく入っていて清潔感のある宿でした。

DSCN9707

↓しかしこういう謎の部屋も。探検してみたい。

DSCN9834

とにかく私は夕食を食べに外に行くことにしていたので、お風呂は後回しにして、このあと出かけることにしました。ここまでだいぶ長くなってしまったので、続きは次回にします。

[洞爺湖温泉  大和旅館](2011年10月宿泊)
■泉質  炭酸水素塩泉  硫酸塩泉  ナトリウム・カルシウム塩化物泉
■所在地  北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉 105
■楽天トラベルへのリンク→洞爺湖温泉 嗚呼、青春の宿 大和旅館
人気ブログランキングへ にほんブログ村 旅行ブログ 温泉・温泉街へ