名古屋の西口にはいろんなタイプの安宿が多いです。出張が多い人の間では知られたことかもしれません。

西口はもともとは戦後の闇市や寄場があったところだと思いますが、東京や大阪と違って、“ドヤ街”という雰囲気はありません。予備校なんかもありますし。

とにかくこの間名古屋で仕事があって夜7時くらいになりました。この日は朝から台風のニュースが繰り返されていて、東海地方を直撃するという恐れもありました。この台風は結局四国や紀伊半島に大きな被害をもたらしたわけですが、名古屋でも夜7時頃になると、かなり風が強くなっていました。それに断続的に雨が混じる程度。

新幹線のダイヤも乱れていたので、帰るのが面倒になってしまいました。そのまままっすぐ東京に帰れば何ということはないのですが、私は何かあるごとについつい出先で泊まりたくなる癖があるので、この日も名古屋で一泊することにしました。

グーグルマップの拡大図に出ている旅館名を目当てに太閤口方面に出て、いくつか簡易宿泊施設がありそうな東山線の亀島駅方面をめざして歩きました。風と雨が強まっています。

最初「平和館」というのをめざしました。「一泊1800円」の部屋に「空あり」の表示が出ていましたが、見た目、鉄筋風のビルで、あまりにも普通のビジネスホテル風だったので、どうかなと思い、もう1本先の通りにある「万保旅館」というのにたどりつきました。

ここは玄関に「一泊1400円~1700円」という貼り紙が出ている間口の小さな旅館でした。もうこれでいいと思って決定。ますます雨が強まり、後から食事に出かけるのも面倒なので、少し名古屋駅方面に戻ったコンビニで398円の弁当を買ってから、再び宿へ。

宿の引き戸を開けて入ると、思ったより奥に長く部屋が並んでいます。ボロいアパートみたいな感じ。

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廊下の柱にインターホンがあって、押すと「はい」と返事が。「今日泊めてください」というと、一番奥のガラス戸を開けて、女将さんらしき人が出てきました。

「ベットの部屋と和室がありますけど、どちらがいいですか」と聞かれたので「まあ、和室にしておこうかな」というと、一番手前の道路際の部屋を開けて、「ここが広めの和室で1700円」ということでした。

そのあと女将さんが「ちょっと説明しますね」と、奥のトイレや洗面台を教えてくれました。「これからお茶を飲むとか、お湯を使いますか」と聞かれたので「いや使わない」と答えました。使う場合は給湯器の元栓を開けてくれるみたいです。

玄関付近はこんな感じ↓

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2階もあるらしく階段がありましたが、中途半端な位置に謎のサンダルが。

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部屋に戻りつつ、私が汗を拭いているのを見て、女将さんは「そう、今日は暑いね(笑)。クーラーがないので、それで何とか‥‥」と扇風機を指差しました。さっき見てきた「平和館」は「空調完備」とか書いてあったので、「そっちにしたほうが良かったか」と少し悔やみましたが、台風のせいかこの夜は極端に暑いわけでもなく、まあ何とかなるだろうとあきらめました。

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広めの和室という通り、部屋は4畳半の広さ。テレビ台の下に靴を置く箱が置いてありました。

典型的な簡易宿泊所っぽい部屋です。昔「がんばれ元気」の父ちゃんは、こんな部屋を泊まり歩きながら、土方をして元気くんを育てたそうな。

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ドア窓には布きれがたらしてあり、明かりがもれないようになっています。

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テレビは隣に迷惑にならないようにイヤホンで聞きます。この日はサッカー日本代表の北朝鮮戦の後半に間に合ったので、それを見ながらコンビニ弁当を食べました。しかし、つくづく侘しい(笑)。

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近くに銭湯らしきものもあったのですが、今日はパス。門限は10時と書いてありましたが、女将さんが「もし出かけて遅くなるなら、電話をしてくれれば開けるけど」といってくれました。でももう、出かける気力がありません。

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クーラーがないとなると、虫が入らないように電気を消して、窓を開けておきたいところです。しかしこの日は風雨が強いため、あまり開けてもいられません。

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窓の外には宿の看板が見えます。
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サッカーが終わるともうやることもないので、横になりました。

トイレに行ってみると、ひもで流す方式の懐かしい水洗トイレ。貼り紙に「ヒモは真下に引いてください」うんぬんと書いてありましたが、その末尾に落書きで「ハーイ、ワカリマシタ」と書いてありました。どこかののんきなおやじが退屈まぎれに書いたのでしょうか。

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うとうとしていると、夜中にかなり雨風が強まり、この家は大丈夫かとちょっと不安になります。

翌日は午前10時くらいには東京にいる必要があったので、朝5時くらいに出立しました。早朝なので女将にも声をかけず、そのまま宿を出ました。

まだ外はまっくら。宿の前の通りも人けがありません。風と雨の様子はあまり変わりません。

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名古屋駅までは歩いて5分ちょっとくらい。路地裏を通って駅に向かいます。途中、小守地蔵がありました。ちょっと拝んでいこうかと思いましたが、面倒なので風雨が強いので今回はやめておきました。

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駅に着くと、多少人は集まっていましたが、どうやらまだ新幹線は動いていないようで、シャッターがおりていました。駅構内のマクドナルドがオープンしていたのでそこで6時くらいまで時間をつぶしました。

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そのうちかなり雨が強くなり、駅に集まる人々も傘があまり効かないので小走りでした。

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結局始発ののぞみに乗りましたが、やはり強風のため途中区間で徐行運転になっていました。ただ大きな遅れはなく、8時くらいに無事東京駅に到着。

今回の宿はボロ宿といってもあまり風情を感じるようなものではありませんでした。でもこういう安い宿はどんどん減っていきそうなので、私としては何とか長くがんばっていってほしいと思います。

[名古屋  万保旅館](2011年9月宿泊)
■所在地  名古屋市中村区亀島2丁目2(正確な住所は不明)
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