この前気仙沼に行った帰り、鎌先温泉に寄りました。鎌先温泉といえば、薬湯イメージがあって昔は湯治場だったと思いますが、最近はけっこう高い宿が多くていったことはありませんでした。

しかし、今回宮城に向うことになって、一応調べてみると、最上屋が震災応援プラン・2食付き6000円というのをやっていて、すごくお得です。これを目当てに予約しました。電話するとすぐに予約が取れましたが、このプランは食事の品数が少ないということでした。温泉の豪華食事はいつも全部食べられないので、まさに私のためにあるようなプランです。

それにしてもGWに酒田で「最上屋旅館」に泊まったばかりですが、今度も「最上屋」。酒田はわかるのですが、なぜに鎌先温泉で「最上屋」なのでしょうか。

気仙沼からの帰りなので、ルートはいったん一関に出て、仙台で乗り換えて白石まで。各駅停車の旅でした。

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朝食を食べていなかったので、一関ではホームの立ち食いで天ぷらそばを食べました。そのあとちょっと途中下車して駅前に出てみると、いきなり目を引く物件を見つけました。「いわぶち屋旅館」。

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食堂を併設しているというか、食堂が本業のようでもあります。しかし宿のほうは震災の影響なのでしょうか、現在休止中のようでした。これがかの温泉一朗さんのご友人の家であるとは、あとで知りました。そうと知っていたら、ちょっとご挨拶でもしたいところでした。

一関から白石はそんなに遠くもないのですが、各駅停車を乗り継ぐとけっこう時間がかかり、白石に到着したのは午後1時頃だったと思います。バイクで蔵王や遠刈田、青根などに行く時に、白石は何回も通ってはいます。しかし駅に降りたのは初めてでした。

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ここに来たらとにかく白石温麺を食べなくてはならないわけですが、いきなり駅前に店があったので、そこにしました。山菜温麺。やはり現地で食べるとおいしいです。吉永小百合は当然のごとく、すでに温麺を食べていました。

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宿に行くまで何をしようか決めていなかったのですが、駅前からわりと近くに白石城が見えたので、なんとなくそっち方面に歩いてみることにしました。この日は暑かったので荷物を持っていると大変でしたが、まあ、のんびり行ってみようと。

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しかしどうみても城はかなり高台にあるので、のぼり坂を避けて少しずつ道をそれていくうち、案内版で見学できる古い武家屋敷があることを知りました。川沿いに歩いていけばいいようなので、そっち方面へ。

鯉がたくさんいて、鴨も泳いでいる川に沿って行くと、さらに奥まったほうになかなかいい雰囲気の一角がありました。武家屋敷前の通りで、きれいな水路が流れ、それを木橋でわたって家に入るようになっています。

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すぐ前が駐車場と入場チケットの販売所になっていたので、まずそこのベンチに寄って少し休憩しました。とにかく暑い。持っているペットボトルのお茶も生ぬるくなっています。ここのポスターを見ると、またも吉永小百合に先を越されていました‥。


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チケット販売所のおっちゃんが「今日は暑いですねえ~」と声をかけてきました。「今日は30度近くなってるらしいですよ」ということでした。

私「ここの武家屋敷はかなり古い家ですか?」
おっちゃん「いや~どうだったかな、100年以上はたってると思いますけどね」
私「でも見た感じだと、農家風でもあり、武家屋敷としては相当古い感じがしますけどね~」
おっちゃん「ああちょっと待って。調べるから。ああ300年近くたってるね」
私「‥‥」
おっちゃん「ここの駐車場の石畳がすぐはがれて困ってるんだよね~。見てよ。あそこに積んであるのは全部はがれた化粧石だからね」
私「なるほど」
おっちゃん「で、中も見ていきますか。もし城にも行くんだったら、セット券がお得ですけど。歴史ミュージアムの券もついてますよ」
私「いや~、高いところは苦手なので。ここだけの券でいいです」
おっちゃん「まあ、別に城見たってしょうがないしね。中の柱とか、けっこう迫力ありますけどね。でもまあ、こういうところの料金は高いよね。もっと安くてもいいよね~」
私「じゃあ、武家屋敷の券だけ1枚お願いします」

料金がいくらだか忘れましたが、200円くらいだったような。むしろ安いと思います。武家屋敷に向うとおっちゃんが追いかけてきて、「券をまちがえた、こっちと交換してください」といって別の券をくれました。なかなかおもしろいおっちゃんだったわけですけど、たぶん一人で番をしていて、かなり退屈していたんでしょう。

実際に武家屋敷に入ってみると、広い土間があり、板敷きの囲炉裏の部屋もあり。私の趣味としては理想的な住まいで、そんなに大きな家ではないですがすばらしい家だと思いました。しばらく板の間に座って涼みました。やはり武家屋敷とはいっても、どこか農家風の雰囲気も残っているので、江戸時代でもかなり初期の家だと思います。

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ここを出て、何となく駅方面に歩きました。だんだん城が近づいてきて天守閣が大きく見えてきます。暑いので坂をのぼりたくなかったのですが、かの片倉小十郎ゆかりの城であり、一応天守閣だけでも見ていくことにしました。

実際にのぼってみるとそんなにきつくなく、すぐに天守につきました。売店やおみやげ屋さんもあって、けっこうにぎやかです。

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このへんで4時近くになっていたと思います。城をおりて駅方向に戻ろうと思って歩いている途中、SC形式のヨークベニマルを発見。中に入るとイートインコーナーがあったので、ソフトクリームとアイスコーヒーを飲んで休憩しました。震災応援特価でコーヒーがすごく安くなっていました。

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鎌先温泉にはタクシーで行くのですが、ヨークベニマルを出るとちょうどお客を乗せてきたばかりの空車があったので、それに乗り込みました。

運転手さんも「今日は暑いですね~」が第一声で、いろいろ話しているとやはり原発の話に。「このへんは地震の被害はそんなになかったけど、原発から70km圏内ですからね。農家の人は心配してますよ」ということでした。


そしてついに鎌先温泉に到着。山中に忽然と現れる温泉場。山肌に貼りつくように、わずかな平坦地に大きな宿がたて込んでいます。すごくいい雰囲気です。

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下の写真が「最上屋」外観。これはいい。まさに秘湯の雰囲気を持っていますが、同時にどこか上品な感じの建物です。

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玄関を入るとすぐにおっちゃんと女将さんらしき人が迎えてくれて、部屋に案内してくれました。きれいで窓からの眺めもいい部屋でした。

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外観とはイメージが異なり、部屋は完全にリニューアルされて新しくなっています。まったくもって“ボロ宿”ではありません。廊下の洗面スペースもきれい。こんなブログに載せると怒られるかもしれない。

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しかしこの宿は、今でも自炊の湯治客を受け入れているようで、お風呂の前にはたくさんの昔風の洗面所が並び、自炊用のキッチンもありました。

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早速お風呂に入ると、やはりいかにも効きそうな茶色っぽい濁り湯です。男女のお風呂は入れ換え制になっていたので、両方入ることができました。

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夕食はこんな感じ。

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品数が少ないといっても、私としてはこれで充分です。6000円だともうからないのではないでしょうか。しかも味つけがいいというのか、なかなかおいしくて、ビールとお酒を飲んだ上に、おひつのごはんも全部食べてしまいました。私はすき焼きに卵を混ぜないのが好きなので、卵はごはんにかけて食べました。

朝食はこんな感じ。貧乏くさいですが豪華ではありませんが、これも充分。

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お風呂から出て夕食を待っている時に、大型バスが到着して外が妙に騒がしくなりました。窓から見ると、福島県内のとある高校の野球部でした。高校生のくせにこんなところに泊まるのはぜいたくではないの、と思いましたが、もしかしたら春季大会の遠征か何かで、時節柄、泊まる宿探しに苦労した結果なのかもしれません。

それにしてもあいつらが同宿するとなると、お風呂も大混雑して大変だなあ、と思っていると、「最上屋」の脇道を通り抜けて、「木村屋旅館」のほうに上がっていきました。やれやれ。

鎌先温泉は商店や飲食店はほとんどなく、夜になっても別にやることはありません。そこでちょっと散歩に出てみました。


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夜になるとますますいい雰囲気です。少しライトアップもしているようでした。宿の自分の部屋を眺めてみると、おっちゃんが布団を敷いてくれているのが見えました。

泣く子も黙る高級宿「湯主  一條」の木造4階建てが、暗闇にそびえ立っています。鎌先温泉の草分け的存在の名旅館。すごくいい感じの建物ですが、料金からして私は一生泊まれないでしょう。

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とにかく静かでほとんど物音もしない山中。散歩といっても、それほど歩くところもないのですが、こんな山の温泉に、自炊で長逗留してみたいと思わずにはいられませんでした。

翌朝もタクシーを呼んでもらい、白石駅から各駅停車で福島をめざしました。今日中に帰ればいいので、なるべく各駅で行けるところまで行ってみようと思っていました。しかし福島で乗り換えると次は郡山止まり。郡山駅で次の電車を見ると、今度は黒磯止まりと、なかなか旅程がはかどりません。

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電車待ちの時間に郡山のドトールで考えた結果、新幹線に乗ることにしました。ヘタれてしまい、面目ありません。

[鎌先温泉  最上屋](2011年5月宿泊)
■所在地  宮城県白石市福岡蔵本字鎌先1-35
■泉質  塩化物泉
■楽天トラベルへのリンク→鎌先温泉 最上屋旅館
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