城崎温泉のやなぎ荘。前からぜひ行ってみたい宿でした。なぜなら、ウェブサイトなどでみずから「城崎温泉有数のボロ宿」と名乗っていて、気になっていた宿だからです。

先日JR山陰本線の「城崎温泉駅」を通りかかる用事があり、泊まる時間はなかったのですがちょうどいい機会なので途中下車してみました。見るだけでも見ておこうと。ですから今回は宿泊したわけではなく外観を見ただけのリポートです。

DSCN4758
DSCN4761


城崎温泉というと志賀直哉の「城の崎にて」を思い出す人も多いと思いますが、私もそうです。しかし全然内容を覚えていません。ちょっと調べてみると、石を投げたら偶然イモリにあたって死んでしまった、という話しだそうな????

実際に滋賀直哉が泊まった三木屋という宿は今でも現存しているそうです。志賀直哉という人は城崎温泉だけでなく、前に訪ねた尾道にも滞在した住居跡が残されていました。あちこち行くのが好きだったようで、静養とか療養とかいってますが、けっこうヒマな人だったんでしょうか。

今回途中下車したのはお昼過ぎくらいでしたが、この日のうちに京都経由で東京まで戻らなくてはいけないのであまり時間はありませんでした。「やなぎ荘」だけ見て、すぐに帰ろうという作戦。

駅に着くと平日の割には人がいました。駅を出てすぐのところに「さとの湯」という外湯。駅前にはカニ。

DSCN4768
DSCN4764

やなぎ荘のだいたいの場所を確認してその方向に歩き始めました。途中の通りにもカニ。

DSCN4769
DSCN4777
DSCN4809


なかなか由緒正しそうな宿も並んでいます。こういう高級宿に泊まることが、今後一生のうちにあるのかどうか。

DSCN4775


やがて橋に出ました。なかなかいい風情です。城崎温泉は初めてきましたが、「すごくいいところだな」と思いました。


DSCN4781

裏道を歩いてみると渋い「遊技場」もありました。こういうのを見るとやってみずにはいられないのですが、営業していないようでした。古くからの温泉街なので、ゆっくり歩けばいろいろおもしろそうです。


DSCN4793
DSCN4792
DSCN4794

やなぎ荘発見。どの程度のボロ宿なのか。

結局のところ外観を見ただけですが、残念ながらとても“ボロ宿”という感じではありませんでした。普通の立派な宿。別館もあるようで、名物「かにかまくら」と書いてありますが、名物料理がある時点で“ボロ宿”とはいえなさそうです。

DSCN4798
DSCN4797

なぜみずから“ボロ宿”などと名乗るのか。やはりただ見ただけではわかりませんでした。もしかしたら、内部はかなり古さが目立っていい感じなのかもしれません。それにしても“ボロ宿”というキーワードだけで、ここまで見に来るヒマ人がいるとは、さすがに宿の人も想像できないでしょうね(笑)。志賀直哉のことをとやかくいえません。

そういうわけで、いずれ再訪して泊まってみないとわからないという結論でした。

DSCN4800
DSCN4801

途中下車の目的を果たしたので、今回はラーメンを食べてとっとと帰ることにしました。

駅まで歩いていても、なかなか趣があります。明治、大正の頃とかだったらもっと良かったかもしれません。どうせなら数日滞在してみたい。ただ現在の温泉街は、全体的にきれい過ぎるというか、あまり鄙びた感じがないので、私の趣味的にはちょっと違うような気も。

DSCN4803
DSCN4808


京都までは「きのさき」という特急があって、これにギリギリ間に合ったのでそれで帰りました。考えてみれば城崎温泉はすごく遠いと思っていたけれど、京都まで来てしまえば意外に便利だなと思いました。

[やなぎ荘](2011年2月見学)
■所在地  〒669-6101兵庫県豊岡市城崎町湯島701
■楽天トラベルへのリンク→城崎温泉 やなぎ荘

人気ブログランキングへ にほんブログ村 旅行ブログ 温泉・温泉街へ