日本ボロ宿紀行

ボロ宿にあこがれ、各地のボロ宿を訪ねています。

2013年03月

「ボロ宿」というのはけして悪口ではありません。
歴史的価値のある古い宿から単なる安い宿まで、ひっくるめて愛情を込めて
「ボロ宿」といっています。自分なりに気に入った、魅力ある宿ということなのです。
もともと、できるだけ安く旅行をしたいということから行きついた結果ではありますが、
なるべく昔の形を保って営業している個性的な宿を応援していきたいと思います。
湯治宿や商人宿、駅前旅館など、郷愁を誘う宿をできるだけ訪ねて、
記録に残していくこともいずれ何かの役にたたないかなと‥‥。

真言宗の聖地・高野山の宿坊に泊まる [高野山 金剛三昧院宿坊]

和歌山市内に用事があって行くついでに、念願の高野山にのぼってみることにしました。高野山には宿坊がたくさんあって、なかにはなかなか渋い本格的な宿坊もあるとか。世界遺産になったこともあって觀光客は多そうですが、1度は泊まってみたいと思っていました。

しかし実際に行ってみようと思っていろいろ調べてみても、どの宿坊がいいのかさっぱりわかりません。

考えた結果、国宝・世界遺産である多宝塔があるという「金剛三昧院」に頼みました。どうせめったに行けない高野山で寺に泊まるなら、それなりにすごそうなところがいいかと思ったわけです。

この時のツアーはすでにご紹介してきたように伊賀から橿原を経て、3日目が高野山。JR和歌山線で橋本まで出て、そこから南海電車に乗り、極楽橋駅へ。そこでケーブルカーに乗り換えて、高野山駅に到着したのが、2時過ぎくらい。翌日はかなり早く出ないといけないので、到着した日にできるだけいろんな見どころを見学しようと思っていました。

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高野山駅からバスに乗って10分くらいで、お寺やみやげ物屋などが立ち並ぶ中心市街地に到着。

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金剛三昧院はここから歩いて5分くらいなので、まずチェックインして、荷物を置いてから再び観光することにして、まずは宿をめざしました。

簡単な地図しか持っていませんでしたが、案内も出ていたのですぐにわかりました。

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しかし意外と上りの山道で荷物を持っているとけっこうきつい。

山門に到着。

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肝心の国宝・多宝塔は何か工事をしていて、見ることはできませんでした。残念。しかし工事シートをめくると少し見えました。

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さて本坊から庫裏に入ると受付があって、まだ若い坊さんが部屋に案内してくれました。この本坊自体が重要文化財になっているという、ありがたい建物。宿坊棟は地下通路を通った道路の反対側にあるらしく、かなり遠かったです。

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宿泊施設としてもかなり大規模で、迷路のような通路を歩いて部屋に到着。部屋自体は宿坊というより、普通の旅館のような立派な和室でした。

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10月とはいえ山はかなり寒いので、こたつが出ていました。

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とにかく時間がないので荷物を置いて再び外へ。よく知らないながらも、高野山といえば壇上伽藍や奥の院、金剛峯寺あたりが聞いたことがあるような気がしたので、地図で調べてみましたが、全部行くのは無理そうでした。

そこでまずバスで奥の院に行き、それ以上に時間があったらほかも回ってみることに。バスの本数がけっこう多くて、意外と便利でした。

弘法大師様の御廟があるという奥の院到着。かなりの数の觀光客がいます。ここも世界遺産になっているので外国人も多い。

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参道を歩いてどんどん奥に行き、森の中に入っていくと数えきれないほどのお墓が並んでいます。見ていると法然上人の墓も。なぜ高野山に法然様の墓が?????

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わけがわかりませんが、やはり実際に来てみないと知らないことが多いですね。

こっちは結城秀康公と書いてある、立派な古い墓。家康の次男で秀吉の養子になった人ですね。

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さらに織田信長せんせいの墓も発見。隣に筒井順慶さんも?(笑)

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一番奥にある奥の院は写真撮影禁止だったので撮れませんでしたが、やはり俗世間を離れた山上の聖地ならではの深遠な独特のムードを感じました。けっこう長くいても飽きることがないですね。

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ちょうど紅葉の時期でもあり、きれいに色づいています。

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ここでだいぶ時間をとってしまったのですが、次は金剛峯寺に行ってみようと思い、バスに乗っていると苅萱堂というのがあったのでバスを降りてみました。しかし、ここは番をしている坊さんがおみやげをやたらと売りつけてきてうるさいので、とっとと退散。

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そんなに遠くないのでここから歩いて金剛峯寺にも行ってみました。

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ちょっと見ただけで満足し、有料スペースには入りませんでした。

こんな感じで見ているだけで、もう時間も遅くなってきたので、おみやげ屋さんでお土産用の般若湯を買い、この夜飲むためのお酒も買いました。宿坊で酒を飲んだらバチが当たるでしょうか。それよりも、そもそもこんなブログで紹介していること自体がまずいかも。

そういうわけでまた宿に戻りました。

お風呂は普通の大きめの浴槽。手洗い場は水道ではなく汲み水になっていました。

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お待ちかねの食事は部屋に持ってきてくれました。前にも宿坊に泊まったことはあるのですが、ここの食事は一応本格的な精進のようで、けっこう豪華ですが肉や魚は使っていないようです。やはり高野豆腐は欠かせない。
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ビールやお酒も頼めば持ってきてくれるので、たぶん公式に許されているのでしょう。

今やにぎやかな観光地ではありますが、修行の場として開いた当時はどんなだったのでしょうか。宗教都市としての長い歴史を思うと、昔の時代に戻ってのぞいてみたい気がします。当時の修行僧たちはまさかその後「こうやくん」などというキャラクターまでできて、ストラップを売っている、なんてことは想像もしなかったことでしょう。

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そんなことを思いながら、お酒を飲んで寝てしまいました。

翌朝は勤行があります。いわれた方面に廊下を歩いていくと、かなり立派そうな襖絵の部屋もありました。

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勤行中の様子。

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勤行をやっていた位牌堂をひと通り見学させてもらい、本堂も見せてくれます。御本尊の愛染明王像はかなりの迫力。ほかのみなさんが手を合わせているので、私も手を合わせてきました。

そのあと再び位牌堂で和尚様のありがたいお話を聞きましたが、世界遺産に指定されるにあたり、いろいろ大変だったという話がおもしろい。襖絵も貴重なので修復にもお金がかかるだけでなく、文化庁なんかに「実際に使っていると傷んでしまうので、レプリカを作ってはめておいたほうがいい」といわれたので、調べてみたらレプリカを作るのにも大金がかかるのであきらめたそうな。

世界遺産の審査と思われる外国人も多数訪問してきたそうですが、本尊の愛染明王像を見ると、キリスト教徒でも思わず手を合わせて拝んだとか。確かにそれだけの威厳を感じる本尊でした。

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この日は時間がないので、朝食をとっとと食べてチェックアウトしました。朝食は少し食べてから写真を撮り忘れたのに気づいたので、少し食べかけております。

庫裏でお金を払ってチェックアウト。宿坊とはいっても、まあ普通の旅館と特に変わらない感じで泊まることができました。

奥に見える経蔵も重要文化財だそう。由緒ある寺に泊まることができて、満足でした。

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帰りもバスで高野山駅へ。高野山駅は改めてみるとなかなか渋い古そうな駅で、2階には古い待合室がありました。

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ケーブルカーと南海線を乗り継いで橋本まで出て、和歌山市をめざし、仕事にも無事に間に合いました。

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思っていた以上に興味深いところだったので、今度時間がある時にゆっくり再訪して、もっとまじめに修行をしてみたい気分でした。

[高野山  金剛三昧院宿坊](2012年10月宿泊)
■所在地  和歌山県伊都郡高野山425番地
■楽天トラベルへのリンク金剛三昧院
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「日本ボロ宿紀行2」書籍第2弾、本日発売!!

書籍「日本ボロ宿紀行」の続編である「日本ボロ宿紀行2」が本日発売されました。これもみなさまのおかげと心から感謝しております。ブログで紹介していない宿も出ていますので、ぜひ購入立ち読みでもしていただければ幸いです。

日本ボロ宿紀行2
日本ボロ宿紀行2 [単行本]

今回は書き下ろしネタとして、まずは長野県の佐久、上田、千曲付近をじっくり歩いてみました。

表紙の写真はそのひとつである松屋旅館(千曲市)です。

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このツアーで泊まった宿は、どこも非常によかったです。映画「犬神家の一族」で、「那須ホテル」として出てきた宿とか。探せばまだまだ古くていい宿は多いなあ、と実感しています。

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そのほか熱海~小田原ツアーも敢行しましたが、近場だけにかえって知らないスポットも多く、なかなかおもしろい旅になりました。

発行部数が少ないので、あまり各地の本屋さんなどには並ばないかもしれませんが、見かけたおりにはなにとぞよろしくお願いいたします。前回はアマゾンの最初のレビューでいきなり「ブログよりおもしろくない」と、星3つをつけられてしまいました。もしアマゾンでレビューを投稿する場合は、感じたままに厳しく評価するというより、なるべく星5つを基本にいいところを評価するような感じでできればお願いできないものか。さように考えている次第であります。

実際のところ、最初の本が出た時はいろんなブログで紹介してもらったおかげで、けっこう反響が広がったような気がします。今回もできればみなさまのブログなどでの宣伝紹介をお願いいたします(笑)
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中世からの自治都市・今井千軒にある町家民宿 [奈良 今井町 嘉雲亭](後編)

今井町・嘉雲亭の続きです。

ご主人にいろいろ付近の情報を聞いた後に寝てしまったわけですが、夜遅く、向かいの部屋にもう一組の客が到着した気配がしました。前から馴染みの客のようです。

翌朝目覚めるとけっこういい天気のようです。泊まった部屋は2階の漆喰の虫籠窓が付いた部屋でやや暗いわけですが、けっこう外は明るく感じました。

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2階の裏側にあるベランダに出てみると、見事に瓦屋根が並んだ町並みが見えます。

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この宿は朝食を出してくれます。時間を見て1階におりてみました。昨夜は遅くてよく見ませんでしたが、1階入り口付近の「みせの間」は宿泊には使用しておらず、絵画の個展や発表会、研修や会議などの開催場所としてサロン利用も受け付けているそうです。

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ご主人がいるキッチンに行ってみました。このキッチンは宿泊客が自由に使用することができます。

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すでに食事の準備中。「もうすぐコーヒーがはいります」ということで、着席して待ちました。

パンとスープと、大量の柿も出してくれました。

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昨夜ご主人が部屋にきた時に「宿泊証明書」というのをくれました。これは、昔の今井町ではよそから来た人が自由に泊まることが許されていなかったため、必要な場合は宿泊免許を出していた、という故事にちなんで宿で記念に発行しているとか。

いろいろ話していると、ご主人をはじめ今井町の人々は、町並みの保存と振興のためにいろいろ努力を続けているようでした。

電線の地中化なども徐々に進んでいるそうです。

そんな話をしているうちに近所のおっちゃんが何かの用事で訪ねてきて、キッチンで一緒にコーヒーを飲み始めました。どういう人かわかりませんが、たぶん町会の中心人物のような人だと思います。

この人にも今井の歴史などを聞きつつ、「どこから来たの」と聞かれたので、「東京から伊賀に一泊してから来ました。今日はこれから高野山に上がって宿坊に泊まります」というと、「高野山はもう寒いよ~。こたつでも入っているんじゃないかな。どの寺に泊まるの?」などと聞いてきます。この人もなかなか物知りなおっちゃんでした。

「高野山に行くなら一回難波に出て南海に乗ったらすぐだよ」といわれたのですが、「今回はせっかく奈良に来たので吉野口まで出て和歌山線でのんびり行ってみます」というと「それもいいね~」ということでした。

そんなわけで宿に世話になったお礼をいって出ると、ご主人が外まで送りに出てくれて、宿の前で記念写真を撮ってくれました。その節はありがとうございました。

こういう何というかアットホームな宿は、できれば1泊ではなく滞在したいというのが本当のところです。回りにみたいところも多いし、いずれゆっくり再訪してみたいと思います。

宿から駅に向かう途中、町並みを改めて見学。時間が早いので屋内は見ることができませんが、きのう見なかった家なども外観だけ見学してきました。これだけの規模でこんな町並みが残っているのは奇跡的なことです。環濠集落という歴史の特殊性のおかげかもしれません。

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再び八木西口駅に向かい、ここかさら和歌山線への乗り換え駅である吉野口をめざすことにしました。細かいスケジュールは決めていなかったのですが、高野山まではけっこう遠くて時間もかかりそうなので、早めに移動することにします。

しかし途中、「橿原神宮前」という駅に来て、つい途中下車してしまいました。橿原神宮といえば、かの初代天皇・神武天皇が即位したといわれる場所ではないのでしょうか。車窓から「畝傍山」と思われる小さい山も見えています。

とりあえず降りてみて、何もなかったらすぐに移動しようと思っていたのですが、駅前のタクシーの運転手さんに聞いてみると、橿原神宮も「歩いてすぐだ」というので、行ってみることにしました。

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「大和は国のまほろば」とか。なかなか歴史ロマンを感じる風情ですが、橿原神宮自体は歴史を感じるというより、むしろ近代的に整備されているような印象。明治神宮みたいな感じがします。

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しかし私は初めて来たので、とりあえず入って参拝してきました。

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なかなか渋い池もあり、市民でにぎわっていましたが、それよりも亀が多い。

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少し先には神武天皇陵もあり、天皇陵と比定されている古墳もあるのですが、きりがないので駅にもどり、ふたたび吉野口をめざしました。

吉野口は小さい駅でしたが、JRサイドのホームには柿の葉寿司を売っているような売店もありました。駅前には営業していないうどん屋が一軒。
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ほかに何もないのんびりした駅でしたが、さすが吉野口というだけあって、古そうで大きな材木屋さんがありました。

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ホームで待っているとやってきた和歌山線の電車は万葉仕様なのかどうか。不思議なデザイン。

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この電車で橋本まで行き、駅前で昼食。けっこう長い移動でした。

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さらに南海高野山であこがれの高野山をめざしたわけですが、その話は次回に。

[橿原市  嘉雲亭](2012年10月宿泊)
■所在地  奈良県橿原市今井町2-8-25
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中世からの自治都市・今井千軒にある町家民宿 [奈良 今井町 嘉雲亭](前編)

伊賀市に一泊した後の話です。

この日の目的地は橿原市にある今井町。
伊賀鉄道で伊賀神戸駅まで出て近鉄大阪線特急に乗り換え。ここから橿原方面に
向かう途中にもいろいろ寄ってみたいところが多いのですが、この時は最終日に和歌山まで行かなければならなかったので、残念ながらパス。

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たぶん2時か3時くらいに近鉄橿原線の八木西口という駅に到着。このあたりは電車の路線が入組んでいてわかりにくいのですが、どうやらめざす今井町の最寄駅にたどりつきました。

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今井町を知ったのは、だいぶ昔に司馬遼太郎の「街道をゆく」で読んだから。「街道をゆく」は、あまりメジャーな観光地には関心を向けていないので、サラッと書かれていましたが、戦国時代に成立した自治都市。江戸時代から“今井千軒”といわれるほど繁栄した、その古い家々が残る町並みを、長年見学してみたいと思っていました。

伊賀から和歌山に向かう今回のツアーは、途中で一泊するのにちょうどいい機会だったというわけです。

駅を出ると歩いて飛鳥川に架かる橋を渡るとすぐに今井町。

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それにしても、このへんは古墳やら史跡やら山ほどあるので、本当ならもっとゆっくり探訪するべき場所ですね。

事前に調べて予約した今井町の中の宿に寄って、まず荷物を預けようと思い、とにかく“今井千軒”の中に突入。一歩入ると、驚愕のタイムスリップ感です。

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右も左も、どこまでも古い家が続いています。しばらく呆然とします。

めざす宿もすぐに見つかりました。「嘉雲亭」。

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ここも18世紀に建てられた,元は呉服屋であった家を改造して宿にしているという貴重な宿。おばちゃんが出迎えてくれて、荷物を預かってくれました。夕食を食べる店についてもヒントをもらったので、とりあえず観光案内所に向かい、地図などを探してみることにします。

この観光案内所というのが、川沿いにあるのですが、正式には「今井まちなみ交流センター 華甍」という名称。時代は新しそうですが、すごい建物です。

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ここに地図のほか、今井町の復元模型や資料室などもあり、なかなかおもしろいところでした。

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ここでどの家が見学できるかとか、お茶が飲める喫茶店の場所などを確認し、再び今井町内へ。最初は観光案内所から近い「河合家」に行ってみると、この家の人がいろいろ解説をしてくれました。今井町とかの今井宗久の関係とか。物知りでおもしろいおばちゃんでした。この家はいまも造り酒屋をやっているそうな。

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それにしても町内に見学できる家は何軒かありますが、それ以外に立ち並ぶ家々もかなり迫力があり、これだけの規模で江戸時代の町並みが残っている場所というのは非常に珍しいのでは。まさに来てみないとわからないものだと思いました。

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あちこち巡り歩きながら、ちょっとした商店や飲食店がある本町筋を通り、途中の喫茶店でアイスコーヒー。この喫茶店も当然のように古い商家を改造したものでした。郵便局などもありますが、いずれも町の雰囲気を壊さないような建築デザインになっています。

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町の屋根にはいろんな珍しい瓦が付けられています。

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そして、西のはずれにある「今西家」も見学。この家はその昔、惣年寄の筆頭であり、領主、代官の町方支配の一翼を担っていた家。狭いくぐり戸を開けて中に入ると、すでに数人の觀光客がガイドの説明を受けていました。ガイドというより、今もこの家に住む子孫の方だそうで、まだ若い女性でした。

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自治権が委ねられていたので、この家の広い土間には牢屋というか、犯罪者を閉じ込める牢獄付き。くすんだ襖絵や座敷の造りなどもものすごく凝っており、とんでもないお金持ちの家だったということが実感できます。

しかも、戦国時代のことですから町の防衛を担う城郭的な役割もあったそうな。

さらに称念寺へ。あいにく重要文化財の本堂は工事中。

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もともとこの寺は、中世末に寺内町として成立した今井町の中核となった一向宗の寺です。本堂は17世紀初期頃の建造で、明治10年には天皇陛下の畝傍御陵行幸のときの行在所となったということです。

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そういうわけで、戦国時代にもしヘタをしていたら、本願寺と一緒に信長に攻められて燃やされていたかもしれないのですが、今井宗久などが調停に入り、明智光秀を通じて降伏したのでぎりぎり助かった、という感じらしいです。城郭都市とはいっても、堺の例で見るように、本気で攻められたらこの貴重な町もどうなっていたことか。

しばらくお寺を見学しているうちにだいぶ暗くなってきました。宿に戻る前に夕食を済ませたほうが面倒がないと思ったので、宿のおばちゃんが教えてくれたそば屋へ。

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ここも渋い建物でしたが、内部はおしゃれな雰囲気で、料理もなかなか凝った感じものが多かったですね。10月とはいえ、昼間かなり歩いて汗もかいたので生ビールを飲みまくったほか、冷や酒も。この日はドラフト会議の結果が気になり、スマホをにらみながらの食事となりました。

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そば屋から宿に戻る時は真っ暗。暗くなるとますますあふれる風情。

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宿に戻るとご主人がいて、待ち構えていました。

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荷物はすでに2階の部屋に入れてくれていました。「今日、お寺のそばで見かけたけど、声はかけなかった」とご主人がいます。そういえば、称年寺の前の「今井まちづくりセンター」付近で謎のおやじを見かけましたが、それがこの宿の主人だったのでしょうか。

この宿は古い家であることは確かですが、1階の座敷など、かなり手が入っていて、洗練された雰囲気になっています。

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箱階段を上がって2階に案内してもらい、いろいろ話をしていると、ご主人がいうには「今日は本当はお客さんたちだけの予定だったので、貸し切りでゆっくりしてもらおうと思っていたんだけど、急にもう一組入ったので、これからもう一組お客さんがきます」ということでした。

2階の部屋は道路に面した広い2間続きの部屋で、内装はかなりきれいになっています。

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私は奈良にくること自体が久しぶりで、しかも橿原には来たことがないというと、ご主人は橿原のガイドマップを持ってきて、いろいろ教えてくれました。話を聞いているとかなりこのへんの歴史に詳しい感じだったので、ついでに関係ないことまでいろいろ聞きましたが、面倒そうな顔もせず、長時間にわたってつきあってもらいました。

そのあとお風呂に入りましたが、お風呂も近代化されております。しかしこんな町に代々住み続けるというのはどんな気分なんでしょう。

ご主人の話によると、電線の地中化とか、町の価値を高めるための事業も着々と進んでいるそうですが、なかなか大変ではあるようです。しかし、単に利便性を高めるだけでなく、本来の形を残し、復元しようという努力は本当に大切だと思います。ほかにはない価値があるわけですから、なんとかがんばってほしいと思いました。

そんなわけで、この日は伊賀でもらった柿を食べつつ、早めに寝てしまいました。この続きは次回に。

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[橿原市  嘉雲亭](2012年10月宿泊)
■所在地  奈良県橿原市今井町2-8-25
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ソウルの格安ボロ宿(特別寄稿by@tamayangさん)

@tamayanさんから再び寄稿をいただきましたので、ご紹介します。
今回は珍しい海外版、ソウルのボロ宿です。

「ボロ宿」ファンのみなさん、こんにちは。
再び機会をいただき、お久しぶりに2回目の寄稿をさせていただきます。
「トーキョー映画館番長」というブログを運営しています、@tanayoungと申します。

前回の記事はコチラです。

ひがし茶屋街の設備万全・極上宿 [金沢 民宿 陽月] (特別寄稿 by tanayoungさん)


今回は、2013年1月にソウルに旅行をしてきて、そこでボロ宿に泊まったのでご紹介を。
・・・そうなんです、もはや“日本”じゃないのですが(笑)。
温泉とあわせて紹介しますので(韓国の温泉、珍しいかと)、お楽しみいただければと。

さて、ソウルで宿泊したボロ宿は、「イムス ハウス ホテル」です。

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結論を先に言うと・・・、
シャワーが、お湯は出ますが、水圧が弱いです。それを我慢できるなら、立地は良くてお得なボロ宿です!

「イムス ハウス ホテル」06

使った時間が悪かったのか、ちょろちょろでした。
でも、3泊のうち、1日は温泉、もう1日はサウナに行ったので、ホテルのシャワーは1度しか使わず。
サウナ大国なので、全日外で済ませてしまえば、これは問題にはなりませんね。

「イムス ハウス ホテル」02

エアコンが、あるけど使えなかったのですが、(リモコンが無くてスイッチが入れられない・笑)
床暖房が入っていて暖かく、全く寒くはなかったです。

「イムス ハウス ホテル」03

ツインの部屋はこんな感じです。

「イムス ハウス ホテル」05

「イムス ハウス ホテル」04

ホテルは、通りから少し奥に入ったところにあって、その通り道がこんな感じです。

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「イムス ハウス ホテル」08

なんか風情がありますよね。

立地的には、地下鉄3号線・安国駅と地下鉄5号線・鍾路3街駅が利用できます。
どちらへも徒歩10分ぐらいです。
なにより、ちょっと歩いて通りに出れば簡単にタクシーが拾えるので、便利です。(韓国はタクシーが本当に安いです。)

さて、宿泊料金は、ツインルーム3泊で、クレジットカードのドル決済、その変換レートが適応されて日本円で16300円。
1泊1人あたりではなんと3000円以下でした!

続きまして・・・
温泉は、温陽温泉(オニャンオンチョン・Onyangonchoon)に行ってきました。

KORAIL・温陽温泉

ソウル駅、もしくは、龍山駅から、特急電車に乗って1時間半のところにあります。
この電車の旅情感は良かったです。

こちらの地図を参照ください。 http://map.konest.com/dpoi/100919898

この「温陽観光ホテル」に、韓国には珍しい露天風呂があると聞き、入ってきました。
駅からは徒歩5分ぐらいとスグのところにあります。

しかし、実際は、ニッポンのスーパー銭湯並みの規模でした(爆)。

温陽観光ホテル(公式サイトより)
温陽観光ホテル・公式ホームページより)

でも、お湯自体は、硫黄の香りがほんのりして、肌がスベスベになる感じで良かったです。

ところで、脱衣場に、床屋が併設されていました。



そういう文化なんですね~。

ソファーで、本場のアジョシ(おじさん)がくつろいでる風景は、ニッポンと変わらないなぁと(笑)。



脱衣場の受付の横にドリンクが入った冷蔵庫が。そこで買ったのがこちら。

温陽観光ホテル・柿ジュース

柿のジュースです。
これがおいしかったです!
ちなみに、奥のは、なんとゴボウのジュースで、これは激まずでした(爆)。

地図を見てもらうと、「温陽温泉伝統市場」というのがあると思います。
ここも歩きました。

温陽温泉伝統市場

市場通りの横道には屋台も出ていて、オモニ(お母さん)のあったか料理が味わえます。

温陽温泉伝統市場・屋台

トータルでは満足のソウル日帰り温泉の旅となりました。

以上になります。お付き合い、ありがとうございました。
みなさんも、ソウルに旅行する際には、ぜひどうぞ!

イムス ハウス ホテル公式ホームページ http://www.seoulbusinesshotel.com/index.html
イムス ハウス ホテル予約(Agoda) http://www.agoda.jp/asia/south_korea/seoul/yims_house_hotel.html

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「日本ボロ宿紀行」文庫版発行



ボロ宿紀行・続編




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佐藤旅館(尾道市)
ホテル清風館(きのえ温泉)

鳥取県
旅館常天(鳥取市)

島根県
持田屋旅館(出雲市)

愛媛県
旅館 常磐荘(道後温泉)
ホテル椿館(道後温泉)

大分県
陽光荘(鉄輪温泉)
亀の井ホテル 大分豊後高田店(豊後高田市)

長崎県
長崎にっしょうかん(長崎市)

鹿児島県
旭屋旅館(白木川内温泉)






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