今治から船に乗って大崎上島に到着したのは夕方6時頃。船が接岸するのとほぼ同時に迎えの車が来て、周囲をよくみるひまもなかったのですが、すごく小さな港で、待合室がある建物が道路ぎわに見えました。そこからだいたい10分くらいで到着したのが「きのえ温泉 ホテル清風館」。わりと大きな観光ホテルです。

実はこの島に渡る前にいくつか調べて、民宿や古そうな旅館もあったのですが、廃業していたり、断わられたりで、予約できませんでした。それで、このホテルを選んだのです。せっかく瀬戸内海の島に泊まるのだから、漁村の貧しい宿を夢想していたのですが、まったくもってダメでした。

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外観はなんのへんてつもない、普通のホテル。ただし、海に突出した小さな岬の高台にあるので眺望は最高です。部屋からの眺めは下の写真のような感じ。

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部屋はツインルームのシングルユースで、妙に細長い変な作りでした。

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食事を7時くらいにお願いして、とりあえずお風呂へ。あまり期待していなかったのですが、眺めのいい露天風呂もあって、なかなかいいお風呂でした。夜中に入れないのが残念です。

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客はおっちゃんがひとりいただけなので、好きなだけ写真も撮ることができました。目の前に見えている島は大三島の一部ではないかと思います。その向こうにはうっすらと四国の山々も見えました。これだけの景色が見られる露天風呂は珍しいと思います。

源泉は22度とあったので、冷泉です。沸かして循環させているようでした。ちょっとお湯が口に触れるだけでしょっぱいので、海水なみの塩分はあると思います。というか、ほとんど海水を沸かしているのではないかと思うくらいでした。肌に刺激が強いので、お風呂を出る前に十分上がり湯をするようにという注意書きがありました。

夕暮れまで露天でゆっくりしていたら「瀬戸は~日暮れて~夕波小波~」とか、そんな歌を歌ってしまうおそれもあったのですが、食事の時間があるのであがりました。食事はロビーの食堂でとります。

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この日、ちょっと心配だったのは現金の持ち合わせが少ないこと。ホテル代が1万円くらいなのですが、1万3000円くらいしか持っていませんでした。木江の集落には銀行も郵便局もあるようなので、翌日の心配はありませんが、この日の食事でビールを飲みすぎるとまずいことになるかも。

「でもそんなに飲まなきゃいいしな」と思いつつ、念のためにフロントでクレジットカードが使えるかどうか確認すると、「大丈夫です」ということで安心しました。これで気が済むまでビールが飲めます。

食事内容は瀬戸内海の島なので魚中心。刺身は後から出てきました。部屋に案内してくれた仲居さんが食事の世話にも出てきましたが、この人は料理の内容をくわしく教えてくれたりして、親切な人でした。

カードが使えることに安心した私は生ビールを2杯飲んで、さらに酒も頼みました。「竹原のお酒です。ちょっと甘めかもしれません」といって持ってきてくれた燗酒がすごくおいしかったです。「竹原のお酒」という情報をちょっと教えてもらうだけで、旅先で地酒を飲む気分が出て、よりおいしく感じさせてくれます。

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ごはんはしそとじゃこが入った混ぜご飯でした。これがすごくおいしかったです。

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朝食もいわしの丸干しなど魚中心。煮物にも小魚が入っていて、瀬戸内らしいおかずでした。ぜんぶおいしかったです。丸干しも東京のスーパーなんかにあるやつとは、比べられないおいしさでした。丸干しなんてどこでも作っているはずなのに、なぜ違うのでしょうか?

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翌日の計画は未定でしたが、直で東京に帰るのはもったいないので、因島あたりでもう1泊したいと思っていました。因島あたりに行くと、海賊の子孫か何かが、何食わぬ顔で民宿なんか営業しているのではないか。そうしたらおもしろいな、などと妄想していました。

宿のフロントで聞くと、因島や尾道方面に行くためにはまず大三島に渡る必要があり、大三島の宮浦港への船は朝8時台を逃すと、次は午後2時近くまでないということです。朝8時台の船に乗ってしまうと、この島をまったく見ることができません。とにかく朝の船は見送ることにして、当面は木江の街を見学することにしました。

ホテルから車で送ってもらう途中、フェリー乗り場まではまだだいぶある地点ですが、造船所の近くで降ろしてもらいました。来る時、このあたりにけっこう古い家が見えたので歩いてみようと思ったのです。

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造船はこの島の主要産業かもしれません。けっこう大きな船を作っていました。また、周囲になかなかいい感じのボロい家もありました。何軒かつながっている長屋形式のようです。廃墟かと思って写真を撮っていたら、中から人が出てきてでかけていきました。失礼いたしました。

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このあとフェリー乗り場のある木江の中心地までブラブラと歩きました。朝から日射しが強く、かなり暑くなってきました。造船所からフェリー乗り場まで歩いてどのくらいかかるのか、来るときは車で通りすぎたので見当がつきません。車で送ってくれたホテルの若いにいちゃんにも聞いてみたのですが「歩いたことがないので‥」ということで、参考意見を聞くことはできませんでした。

海沿いに歩いていくと派手な公民館みたいな建物も発見。

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さらにこの建物の前でバス停も発見。思ったより遠くてきつい場合は、本数は少ないにしてもバスに乗れるかもしれないなと、ちょっと安心しました。

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でも近寄ってよくみると‥‥。

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ダメですか‥。歩くしかありません。しかし途中に水難死亡者を慰霊する地蔵様や、船小屋らしき廃墟もあったりして、飽きることはありませんでした。島の東海岸に沿って北上しているので、右手にきれいな海も光っています。

そうしているうちに木江の赤い桟橋が遠くに見えてきました。思ったより近かったようです。木江の中心街は、すごく見どころが多いところでしたが、その話は次回にします。

[ホテル清風館](2010年7月宿泊)
■所在地 〒725-0402 広島県豊田郡大崎上島町沖浦1900
■泉質 ナトリウム、カルシウムを多く含んだ塩化物冷鉱泉
■楽天トラベルへのリンク→きのえ温泉 ホテル清風館
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