気仙沼にはこれまで何回も行く機会があり、震災直前にも震災直後にも行きました。震災直後に行った話は前にこのブログにも載せたのですが、今回は陸前高田で仕事があり、付近の宿を探した結果、陸前高田市内では適当な宿を見つけることができず、またしても気仙沼に泊まることにしました。

今回は「サンマリン気仙沼ホテル観洋」に宿泊。翌朝早く、バスで陸前高田に向かう計画を立てました。ここは大きな観光ホテルで残念ながらボロ宿ではありません。今回は諸般の事情でこちらのホテルにしました。ホテルは高台にあり、大きな被害を受けなかったのだと思いますが、周辺の様子はまだまだ復興が進んでいるようには見えませんでした。何といっても中心市街地が港に面していたので、被害も大きかったわけです。

実は気仙沼には長年お世話になっていた地場スーパーマーケットがあります。今回時間がなくてそこの店長には会いに行かなかったのですが、後からこの8月に閉店されたという情報を知って、この時ちょっとでも寄ってくればよかったと後悔しました。閉店の理由は詳しくはわかりませんが、やはり震災の影響も小さくはなかったと思います。このスーパーは津波の被害はぎりぎりで免れたので、震災直後は、電気がこないうちから店を再開したり、商品を避難所に配ったりと、努力されていました。店長自身は自宅が津波にあって、しばらくは気仙沼駅近くのかどや旅館に滞在していたと聞いています。

そんなこんなで気仙沼のその後にも関心があったわけです。

もはや慣れた道筋。まずは新幹線で一関駅へ。

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ここから大船渡線に乗って、気仙沼に向かいます。昔は「盛行き」の列車でしたが、今は気仙沼が終点になっています。

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気仙沼駅に着くとBRTが停車していました。復旧していない大船渡線の代替バスです。駅のようすはずいぶん変わっていました。ホームをひとつ取り去ったんでしょうね。

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駅舎も何となくきれいになった感じ。

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気仙沼駅からはけっこう遠いのでタクシーでホテル到着。もう夕方でした。

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部屋はこんな感じ。普通のホテルですが、ここの大浴場がすばらしい。塩分が強い温泉なので身体が浮遊するような感覚が楽しめます。

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今回は夕食を頼んでいなかったので、近くにあるはずの「復興屋台村」でラーメンでも食べようと出かけることにしました。

海岸線に沿って屋台村をめざします。魚市場と海鮮市場の「海の市」方面を眺める。「海の市」はちょうど私が行った日に完全に再開されたみたいです。「海の市」は気仙沼に来ると必ず寄ったものですが、今回は時間が遅いのでパスしました。

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歩いて10分くらいで「復興屋台村」に到着。すでに暗くなってきて、少し雨模様。

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プレハブの店が何軒か集まっていて、私は適当に手近な店に入ってみました。居酒屋かと思ったのですが、こぎれいな食堂でした。メニューには肉系の料理が多かったのですが、私はかつおの刺身をオーダー。

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気仙沼なので魚がうまいのは当たり前。かなりおいしかったです。

翌朝早いのであまり本格的に飲んでいるわけにもいかず、すぐに店を出てラーメン屋を探したら、割と近くにありました。

テレビでは高校野球宮城県予選がまだ続いていて、気仙沼高校が試合中でした。

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ラーメンはこんな感じ。シンプルでなかなかおいしいラーメンでした。

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その後、このままホテルに帰るのもつまらないので少し付近を歩いてみました。港のフェリー乗り場付近。前はエースポートという建物があったのですがその跡形もなく、もともとあった商店街などもほとんど更地になっていて、場所の感覚がつかみくかったです。

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津波で破壊された「港町ブルースの碑」がなぜか取り残されていて、これでだいたいの場所の見当がつきます。

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震災直前に泊まった「大鍋屋旅館」は、被害を受けたものの現在は営業再開。泣く子も黙る小野寺五典元防衛大臣の実家ですね。裏に回ってみると、真新しい別棟もできていました。着々と新しい歩みを進めている感じがうれしいですね。

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こちらは震災直後から営業していたという、階段脇の「旅館  金港館」。やはり元気に営業を続けているようです。

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震災後に来た時は、この一帯にもはっきり津波の後が残っていたのですが、ほぼきれいになっていました。

街灯も少なく真っ暗な中をまた歩いてホテルに戻ることにしました。行く先の向こうに「復興屋台村」の灯が見えます。ほかに明るい場所が少ないので、こうして見ると、あのプレハブの飲み屋街があるかないかの気分の差は大きい。

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ホテルに戻るとライトアップされていました。

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翌朝は早くから海の見える豪華な食堂でバイキングの朝食。

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フロントに頼んであったタクシーに乗って7時くらいにホテルを出て再び気仙沼駅へ。

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駅からはいよいよBRTに乗って、陸前高田をめざしました。バスの時間は調べてあったので余裕。ただ陸前高田行きの乗り場がわからずうろうろしていたところ、意外にも駅の外の観光案内所の前から発着することがわかり、あわててバスに乗り込みました。

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バスを降りた後、陸前高田では雨の中をけっこう歩きました。仕事が終わった後、また歩くのいやなのではタクシーを呼んでみました。しかし電話に出たにいちゃんが「今日はかなり混んでいるので30分くらいかかりますがいいですか」といいます。私は30分くらいなら待つことにしました。

それでやってきたタクシーに乗ってみると、運転者は電話に出ていたにいちゃんで、「すみません、電話応対を兼ねているもので」と。携帯電話で電話を受けながら、運転手もしているそうです。

しかも「領収証は必要ですよね」というので「必要」というと、「ちょうどいまレシートの紙が切れてしまったので、途中事務所に寄っていいですか。通り道ですので」というので、一緒に事務所まで行くことに。行ってみると小さな事務所ですが、タイヤの販売店や修理店など、クルマ関係の事業を兼業しているようでした。

私が「なかなかの多角経営ですね(笑)」というと、「いや~、好きで始めたというより、父親がやっていた会社なんですが、震災の時に亡くなったもので……」ということです。余計なことをいってすみませんでした。

よく聞いてみると兄弟2人が後を継いで商売をしているそうなので、「後を継ぐあなた方がいたのはよかったですね」というと、「本当にそのとおりです。後継者がいなくて商売をやめた人も多いので」といっていました。もう3年はたっていますが、大震災と津波の傷跡はそう簡単に消えるものではない、と実感しました。

再びBRTに乗るために到着した陸前高田市の仮庁舎。大雨になってしまいました。この道路の向かい側で大規模な工事が行われており、本格的な庁舎が再建されるようでした。

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傘が効かないくらいの大雨の中、観光案内所があったので寄ってみるとうわさに聞く「奇跡の一本松」が近くにあるそうな。

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BRTの駅も近くにあるので、この際寄ってみようかと思いましたが、いったんここで降りると、次のバスまでかなり時間があります。結局あきらめて、車窓から撮影したのがこの写真。

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遠すぎて何が何だかよくわかりませんが、肉眼では一応確認できました。こういうのは見たといえるのかどうか。天気さえよければ寄りたかったところです。

気仙沼駅に到着し、前にも寄った駅前の食堂で昼食の味噌ラーメン。

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地元紙によると気仙沼高校は勝ったようでした。

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あとは大船渡線で一関まで行き、新幹線で帰るだけ。気仙沼駅の待合室にいると、ばあちゃんに声をかけれらて、何でも「BRTの時刻表は、盛方面はたくさん置いてあるけど、柳津方面は置いてないことがある」とかなんとか。そういわれても…。よく見ると、柳津方面の時刻表もたくさん置いてあったので、「たくさんありますよ」と取ってあげると、どうもそれがほしかったわけではなく、私に教えてくれようとしたみたいです。ひまなので話相手がほしいだけだったのかもしれません。

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そんなわけで、久しぶりの気仙沼を後にしました。
[サンマリン気仙沼ホテル観洋](2014年7月宿泊)
■所在地   宮城
県気仙沼市港町4-19
■泉質   ‎ ナトリウム・塩化物泉 高張性中性低温泉

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